Staff Blog
名古屋西店
scrollable
写真分析2 成長
投稿日:2016/7/23
1066 0
彼女は私に「オレンジ」の発音を教えてくれました。
何度やってもうまく言えやしない日本人的発音な私に、
そうそう、うん、ちょっとちがうなあ、、
なんて、英語の先生のよう。
彼女はまだ、8歳です。
約3年ぶりのライフスタジオ。
前回も、弟君と一緒に七五三の撮影をしたとのことで、3年ぶりの着物の撮影です。
5歳と3歳だった年齢は、8歳と6歳に。
最後の七五三撮影、久しぶりの日本での撮影、皆が集まる瞬間。
その時間に、ワクワクする期待の気持ちや、いろんな思いが見えました。
いつもと違う状況に、一番頼もしくどっしり構えて楽しんでいたのは彼女。
美人で色白、背も高く、大人びたその見た目の印象とは裏腹に、無邪気に笑うその笑顔に引き込まれていきました。
8歳という年齢の記憶は、曖昧でも、大人になった今でも思い出せる鮮明な記憶があったりするものです。
彼女の中で、彼女の周りの人にとって、最高の記憶になったらいいなと思いました。
写真を撮ろうと思う時。
どんな瞬間が多いでしょうか。
その時、この場所に行ったという証、こんなことをしたという記録、そこから見える成長の記録、それらはすべてその時その瞬間の思い出の記憶であり、写真はそれを未来へ届けてくれるもの、思い出させてくれるものであると思います。
写るものはその時目で見える部分。
もちろん、子供たちは日に日に大きくなって成長しているのですから、その笑顔をどのように撮ってもそれは「成長記録」となります。
その「記録」から、「未来へ届けたい」あなたの今の「美しい姿」を、私たちは探し、写していく必要があります。
それが私たちが写真を撮る理由にもなり、私たちが残してあげたい写真の真の姿なのだと思います。
その瞬間の感情、美しさ、全てがその写真に表現されて初めて「今のあなた」を写したことになるのだと感じます。
綺麗に髪の毛を上げたそのおでこからの顔のラインは、日本人よりもくっきりと、そして美しい。
そしておそらく5歳の時よりも顔のラインはシャープになっていることから、同じように着物で撮影する今回は、着物の美しさと彼女の横顔の美しさ、そして変わらない笑顔、表情を捉える一枚を撮りたいと考えました。
彼女が選んだ着物はパステルピンク。明るいピンクは肌の色が白く、髪の毛の色素が薄い彼女にぴったりイメージがあっていました。
その着物の色との調和を考え、背景には緑、そして光を逆光で捉えました。
そしてその逆光は、ラインを強調し、彼女の美しい横顔を際立たせてくれます。
口元、まつげ、全てと特徴をキラキラと輝かせ、尚且つ、7歳着物の大きな特徴である帯を後ろからしっかりとらえ、5歳の時とは印象の違う写真に仕上げました。
「背中」を写したことにより、写したいものが見えるのと同時に、ぴんと張る頼もしい背中に少し大人に近づいた成長を感じとることができるのではないでしょうか。
淡く明るい無邪気な「8歳の女の子」の表情と、
芯のある背中、姿勢、仕草、輪郭、特徴を捉えることにより、「8歳に“成長した”女の子」の姿を現すことが出来たのではないかと思います。
彼女も、彼女の弟も、久しぶりに集まったご家族にも、その場をとても楽しんでいただけました。
もうすぐ帰ってしまうという彼女は、変な日本語と英語を織り交ぜながらふざけまくる変な大人の私たちを“ともだち”にしてくれました。
明るくて優しくて元気な彼女の周りには人が集まってくる、そしてたくさんの思い出が日々生まれていると思います。
いつか、写真を見返して、着物を着たこと以上に、ここでみんなで仲良くなって「ともだち」になったことを思いだしてくれたら、そんなに嬉しいことは無いなと感じます。
写真は見た印象と、記憶、思い出、すべてが合わさってはじめて「美しい」のです。
美しいものを表現し、“残す”ために、私たちは相手を知ることとともに、その条件に見合った環境をそろえ、作り出すことをずっとずっと続けていかなくてはいけないと感じました。
すべては大切な目の前のあなたに、喜んでもらうために。
ありがとう。
Codi by Misato Ohashi
Photo by Kaori Kobayashi
何度やってもうまく言えやしない日本人的発音な私に、
そうそう、うん、ちょっとちがうなあ、、
なんて、英語の先生のよう。
彼女はまだ、8歳です。
約3年ぶりのライフスタジオ。
前回も、弟君と一緒に七五三の撮影をしたとのことで、3年ぶりの着物の撮影です。
5歳と3歳だった年齢は、8歳と6歳に。
最後の七五三撮影、久しぶりの日本での撮影、皆が集まる瞬間。
その時間に、ワクワクする期待の気持ちや、いろんな思いが見えました。
いつもと違う状況に、一番頼もしくどっしり構えて楽しんでいたのは彼女。
美人で色白、背も高く、大人びたその見た目の印象とは裏腹に、無邪気に笑うその笑顔に引き込まれていきました。
8歳という年齢の記憶は、曖昧でも、大人になった今でも思い出せる鮮明な記憶があったりするものです。
彼女の中で、彼女の周りの人にとって、最高の記憶になったらいいなと思いました。
写真を撮ろうと思う時。
どんな瞬間が多いでしょうか。
その時、この場所に行ったという証、こんなことをしたという記録、そこから見える成長の記録、それらはすべてその時その瞬間の思い出の記憶であり、写真はそれを未来へ届けてくれるもの、思い出させてくれるものであると思います。
写るものはその時目で見える部分。
もちろん、子供たちは日に日に大きくなって成長しているのですから、その笑顔をどのように撮ってもそれは「成長記録」となります。
その「記録」から、「未来へ届けたい」あなたの今の「美しい姿」を、私たちは探し、写していく必要があります。
それが私たちが写真を撮る理由にもなり、私たちが残してあげたい写真の真の姿なのだと思います。
その瞬間の感情、美しさ、全てがその写真に表現されて初めて「今のあなた」を写したことになるのだと感じます。
綺麗に髪の毛を上げたそのおでこからの顔のラインは、日本人よりもくっきりと、そして美しい。
そしておそらく5歳の時よりも顔のラインはシャープになっていることから、同じように着物で撮影する今回は、着物の美しさと彼女の横顔の美しさ、そして変わらない笑顔、表情を捉える一枚を撮りたいと考えました。
彼女が選んだ着物はパステルピンク。明るいピンクは肌の色が白く、髪の毛の色素が薄い彼女にぴったりイメージがあっていました。
その着物の色との調和を考え、背景には緑、そして光を逆光で捉えました。
そしてその逆光は、ラインを強調し、彼女の美しい横顔を際立たせてくれます。
口元、まつげ、全てと特徴をキラキラと輝かせ、尚且つ、7歳着物の大きな特徴である帯を後ろからしっかりとらえ、5歳の時とは印象の違う写真に仕上げました。
「背中」を写したことにより、写したいものが見えるのと同時に、ぴんと張る頼もしい背中に少し大人に近づいた成長を感じとることができるのではないでしょうか。
淡く明るい無邪気な「8歳の女の子」の表情と、
芯のある背中、姿勢、仕草、輪郭、特徴を捉えることにより、「8歳に“成長した”女の子」の姿を現すことが出来たのではないかと思います。
彼女も、彼女の弟も、久しぶりに集まったご家族にも、その場をとても楽しんでいただけました。
もうすぐ帰ってしまうという彼女は、変な日本語と英語を織り交ぜながらふざけまくる変な大人の私たちを“ともだち”にしてくれました。
明るくて優しくて元気な彼女の周りには人が集まってくる、そしてたくさんの思い出が日々生まれていると思います。
いつか、写真を見返して、着物を着たこと以上に、ここでみんなで仲良くなって「ともだち」になったことを思いだしてくれたら、そんなに嬉しいことは無いなと感じます。
写真は見た印象と、記憶、思い出、すべてが合わさってはじめて「美しい」のです。
美しいものを表現し、“残す”ために、私たちは相手を知ることとともに、その条件に見合った環境をそろえ、作り出すことをずっとずっと続けていかなくてはいけないと感じました。
すべては大切な目の前のあなたに、喜んでもらうために。
ありがとう。
Codi by Misato Ohashi
Photo by Kaori Kobayashi
この記事をシェアする
サイト内投稿の検索
- トップ
- Staff Blog