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名古屋西店
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写真分析5

投稿日:2015/2/10

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Monthlyphoto 引き写真分析 1

LIFE STUDIO "MITO" Photo by Mio Coodinator Mikiko
(F値/1.8 シャッタースピード/ 1/100 iso/1250  焦点距離/85mm)

2012年8月フォトジェニック

 
構成要素
 
/
部屋の中、被写体に当たっている光は、夕方の本当に弱く優しい光。(文章より)
開放値1.8、シャッタースピード、感度をかなり上げていることで出来るだけ光を多く取り込み撮影していることがわかります。
被写体の繊細で女性らしいライン、仕草のしなやかさ、布の柔らかな素材の表現も、この柔らかく優しい光だったからこそ表現が可能だったと感じます。
奥・手前の空間は被写体がいる場所よりも暗くうつるので、より被写体に目が行く一枚となっています。
 
レンズの選択・前ボケの意味/
85mm単焦点で最大まで開放したことで完成した一枚と言えます。
手前の木・葉っぱの緑の存在感を、その物体が何かわかるように写しながらも、それを被写体のイメージを引き立たせる要素として、主張しすぎないように取り入れることを可能としています。そして、それを手前にいれることで撮影者の存在の主張をも抑え、“静かな”“繊細な”空気・イメージを完成させています。
これが木なのか何かわからない(もっとぼけてて、ただの線とか色味にしかならなかったら)場合、この一枚の統一感のあるイメージにはたどり着けなかったと考えます。
 
イメージ/
撮影者の文章には、“衣装とインテリア、そして被写体に刺激を受けてイメージが連鎖して湧いてくるときがある。”と、あった。連鎖、とは何か。
撮影者、コーディネーターは、目の前にいる被写体のイメージを常に受け取り、自分たちの中に取り込み、相手にとって引き出せる最大のポイントを探し、見つけて、引き出そうとします。
コーディネーターは彼女の魅力を受け取りコーディネートし、次の場所のイメージまで予測して、髪形や小物などもプラスしていくこともあるでしょう。
そしてその彼女の魅力を引き出したコーディネートを受け取り、撮影者のイメージがより鮮明になり、この一枚へとつながっていったのではないかと考えます。
 
惹かれる写真に絶対的に必要なものは統一感だと感じます。

それはただ衣装やインテリアを一致させるのではなく、被写体のイメージ、雰囲気、その子が持っているものを受け取った撮影者とコーディネーターが、それぞれその受け取ったものを自分の“役割”で最大限表現し、そしてそのふたりの意志を互いに受け止めあい、一緒に、イメージを再現することが必要なのです。
 
“統一感”は、ひとりではできないことです。それは、その場にいる人の役割が全て重要だからです。どちらが、何が、先にヒントをつかみ、生み出すのかはわかりません。
ただし、創りだすうえで、どの要素も欠けてはいけないのです。
 
コーディネーターがその子のイメージに合わせてコーディネートしてくれた衣装や雰囲気にイメージのヒントを掴むこともあります。
時間帯の光にあわせて、また、その時の状況に合わせて、カメラマンが次にとりたい雰囲気、場所(もちろんそれも被写体のイメージを撮影者が受け取っている状態で)を提案し、そこに合わせてイメージの雰囲気のヒントをもらい、コーディネートをすることもあるでしょう。
そうしてやっと、その場にいるみんなを取り巻く“統一感”というものがうまれます。
何一つ、無視をしてはいけないのです。
お客様、被写体、求められているもの、こちらの提案、そして浮かぶ発想力とこれを再現する技術と知識。すべてが必要なのです。だからこそ人を魅了する写真が生まれるのだと思います。
この写真は撮影者の雰囲気、撮影スタイルがわからなくてもどんなひとなのか想像させてくれるものでもあります。
それは、その繊細な表現が、そのひとの“持っているもの”から生まれた“最大限”なのだと感じられるからだと思います。
写真は全てを映し出します。それが魅力であり、最大の難しさなのだと思います。


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写真を撮るために必要な要素はたくさんあります。

技術や経験、相手とのコミュニケーション、そのうえでの観察力、分析力、そこからイメージをつなげる力、そのイメージを頭の中に浮かべる想像力と創造力・・・

[その子らしさを撮りたい]
[その子の見たことのない表情を引き出したい・見つけたい]
[美しいその一瞬を残したい]
[記憶が蘇るような写真を残したい]
・・・・

おそらく、どのカメラマンに質問をしても、行き着く先には必ず大切にしている思いがあると思います。

だからこそ、どのカメラマンの写真を見ても、同じ写真は存在しないし、同じ場所で同じように撮影していたとしても受け取り手が感じる印象は大きく違います。

それは被写体が違うというのもひとつ、同じ環境条件を整えることは物理的に難しいというのもひとつ、そして、撮影者が思い描くイメージの捉え方、そして再現の仕方、そこまでの過程が各々違うことなどがあげられます。

同じ写真を見て再現しようとしても、それを個人が頭の中で思い描けばその時点でその人のオリジナルになります。
生きてきた経験、人生の中で触れ合ってきたもの、見てきたもの、すべてがその人の感覚となり、技術や力を整えたうえで発揮されるものは、個人のその“ひらめき”のような、培われてきた『感覚』があるからこそ、人を魅了し惹きつける[その人の写真]が生まれるのだと思います。

一つ一つ学びながら行き着く先はどこなのか。

学び、自分の中に取り入れ吸収し、その引き出し全てが、目の前の被写体のイメージ、その人らしさ、魅力を最大限一枚に収めるために、必要な要素となり、その中の何をヒントに創りだしていくのか、“あてはめる”のではなく、創りだすためにヒントを“選択”し、適切に力を発揮できて、やっと、“最大限”という言葉が使えるのだと感じています。

もちろん、75カットすべてがその一枚で構成されなくてはいけないのではありません。

その最大限へ行き着くまでの過程、流れ、構成もその大事な要素であり、そのなかの一枚を創りだすために、そのすべてが必要なのです。
適当な言葉でごまかさず。
わからない言葉を自分の中でどこまで解釈が出来ているのか具体的に噛み砕いていく作業が、本当に必要だと感じています。

私はまだまだ知らないことが多すぎます。
人に対しても、接客に対しても、サービスにしても、そして写真という『形』に対しても。
悩んでいる暇はありません。“いまさら”という言葉は本当にそれを自分のものにした人だけが口にしていいものなのです。
しっかり取り組んで成果を出せるように頑張ります。

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それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
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