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名古屋西店
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写真分析3 

投稿日:2015/1/7

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AOBA写真分析 3 photo by Ryo
(F値/3.2 シャッタースピード/ 1/160 iso/400  焦点距離/70mm)
 
構成要素
 
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向かって左側の被写体の位置よりも上の窓から差し込む強い光がメインの光。
被写体には横からあたるようにして立体感を出しているが、撮影者の位置から光が差し込む窓はほぼ正面に位置しており、その効果で背景になる窓の外の無駄なもの、壁の無機質なスイッチや棚などをぼかし、写したいもの、光の柔らかさと緑をきれいに画に入れて無駄なものを画から消し、必要なものを被写体よりも主張しすぎないような形で映し出されている。
主体となる被写体にはサイド光となるが、位置や帽子により被写体左側の顔が暗くなりすぎるのを防ぐために、うつむかせて白い衣装に反射する光を使い、暗く落ち込みすぎないようにしている。被写体は明暗がはっきりしていること、背景は逆光の効果を使って明るく演出されていることで、より主体となる被写体が浮かび上がっている。
 
フレーミング/
椅子に座らせることで、画面の中の被写体の割合が増し、主体と副主体が明確なフレーミングとなっている。
斜めから入ることでバランスが悪くならないように右端から奥に伸びるように床の線を入れて
ドアの線をまっすぐ写すことでバランスが保たれている。また、奥行きも感じられる。
主体は被写体。その次に割合を占める緑が副主体。それらをバランスよく配置することで無駄なものを整理したフレーミングとなっている。
 
ポージング/
この写真のバランスを保っているのが被写体のポーズだと思う。
この写真で被写体の足まで写し、外のような雰囲気を演出したい場合、同じ角度から撮影することを考えて被写体を立たせてしまうとバランスも悪くなり、床やドアなど写したくないものの割合が多くなってしまう。
ドアに沿って奥に伸びるように長い椅子を配置し、そこに座らせることで画の中の被写体の割合を増やし、主体を主張するのと同時に写したくないものを排除している。
結果帽子と靴の小物を活かして、外のような演出を可能としている一枚になっている。
下を向くことで顔に当たる光の調節をしながらも被写体の足先まで目が行き、写したいものが明確な一枚に仕上がっている。
 
静かに見守るような、その場所に他の誰かの存在が写りこんでいない写真。
確かなそのイメージには、そのイメージを完成させる撮影者の意図が必ず必要であり、その計算があるからこそ、「自然」な演出を可能としている。
 
被写体が正面を向いていた場合は顔に当たる光が周りの光に比べて少ないことで暗くなる。
上を向いていた場合はサイドからあたる光が強くなり、被写体の表情や瞳に集中するため全体の画として写すよりも被写体にぐっと寄ったほうが効果的であると考えられる。(下の写真)
 
同じ場所、同じ光を使っていても、撮影者のイメージや表現力、すべての計算によってはつながりをもたせながらも「違うイメージ、表現」の写真を生み出すことが出来る。

だからこそ被写体を動かす力も、技術的な計算も、自分の動きもすべてがそなわっていないと本当の75カットの『流れ』は作れないし、決定的な一枚を生み出すことも出来ない。
何を表現するにも、一つも欠けてはいけないのだと教わりました。

自らの撮影にも生かしていきたいと思います。
 

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