Staff Blog


本社
scrollable

「ビタミン51~80」

投稿日:2012/10/25

1176 0

 

 

「ビタミン51~80」

 

ビタミン51

佐藤可士和の超整理術

本文から

・「楽しく、早く、いい仕事をして、人に喜んでもらって、自分もハッピーになりたい。どうせやるなら、楽しくやりたい」仕事に限らず、全てのことに対してこう考えています。

 

・大切なのは、相手の思いを整理すること

相手の思いを整理する。これはなかなか大変なことです。整理するには、客観的な視点が不可欠です。対象から離れて冷静に見つめないと、たくさんの要素に優先順位をつけたり、いらないものをバッサリ切り捨てたりすることはできません。徐々に大切なもの焦点を合わせ、磨きあげて、洗練された形にしていきたい。

 

・どんなにカッコイイ“作品”を作っても、本当の意味で人の関心を引かなければ意味がない。単に奇抜なだけの表現は、瞬間的に注目されるだけで、すぐに記憶から消えてしまう。

 

・現状を把握するということが、不可能に近いくらい難しい。これは、実はたいへん危機的なことだと捉えています。多くの人は、自分の目の届く限られた範囲内で現実を理解し、あまり疑問を持たす、世の中をシンプルに捉えているのではないかと思います。まず、こうした状況に危機感をもつことが、問題解決への第一歩となるのです。

 

・状況把握・視点導入・課題設定の順に進める

1 状況把握/対象を問診して、現状に関する情報を得る。

2 視点導入/情報に、ある視点を持ち込んで並べ替え、問題の本質を突きとめる。

3 課題設定/問題解決のために、クリアすべき課題を設定する。

 

 

・モノを絞って、すっきりと気持ちいい環境のなかで、効率的に仕事をしたい。

“空間”の整理は、最初に取り組むべき整理術としては打ってつけです。物事を頭の中だけで心底理解するというのは、実に難しいものだから。身体でもって状況がクリアになっていく様を体験するのが、いちばん実感しやすいのです。

 

・本当に必要なものを自問自答するということは、結果的には、いらないものを捨てることでもあします。この“捨てる”という行為が難しい。それは自分のなかの“不安との闘い”だからです。

 

・日常生活のなかでは、自分の身の回りの出来事や問題で精一杯になっています。人は自分の心にバリアを張っていて、無意識のうちに外部情報を遮断しています。ですから、伝えたい情報を相当きちんと整理したうえで、筋道を立てて戦略的に伝えることを考えないと、受け手の心のバリアを破って入りこむことなどできないのです。

 

・情報をどう整理するかによって、相手に伝わる制度は格段に違ってきます。その際にいちばん大切なのが、自分なりの視点を持ち込んできっちり筋道を通すこと。大切な情報をしっかり見極め、情報同士の因果関係をクリアにしていくことで、進むべき道が見えてくるのです。情報の整理とは、視点を導入して問題の本質に迫ることで、心の問題解決を行うためのものなのです。

 

・ビジョンとは目指すべき課題をクリアした姿ともいえます。「登るべき山」のてっぺん。

 

・迷ったら具体的なシーンを思い浮かべてみる

 

・視点を引いて客観視することも、視点を転換することも、思い込みを捨てることも、全ては「多面的な視点で物事を見る」ということのバリエーションです。情報という、実体のないものを整理するために、柔軟なアプローチが不可欠なのです。そして何より、目指すべきビジョン、“あるべき姿”を目指して整理するという大前提があってこそ、ポジティ図に、意欲的に取り組めると思うのです。

 

・いちばん大事なことは、「言語化していくこと」です。もやもやとしていた思いを言葉にすることができれば、筋道を立てて人に伝えることができます。言語化することで、思考は情報になるのです。まずは、相手の言うことをまとめる作業から、トレーニングを始めてみてください。相手の思いや考えを客観的に捉え、言葉に置き換えることからやってみるのです。

 

・「他人事を自分ごとにする」

 

・最大のポイントは視点を見つけること

1 空間の整理…整理するには、プライオリティをつけることが大切

2 情報の整理術…プライオリティをつけるためには、視点の導入が不可欠

3 思考の整理術…視点を導入するためには、まず思考の情報化を

 

・視点というのは、一度見つければそれで終わりではありません。整理の視点は、時とともにアップグレードされていくのです。

 

・「何のために整理するのか?」という目的をもつことです。あくまでも手段なのです。「何のために捨てるのか?」といえば、本当に大事なものを決めるため。そして、大事なものを、より大切に扱うためなのです。こうした目的を意識していないと、整理の方向性がぶれてしまいます。

・定期的にアップグレードする→モノを増やさないため

・モノの定位置を決め、使用後はすぐに戻す→作業環境をすっきりさせるため

・フレームを決めてフォーマットを統一する→わかりやすく分類するため

 

“情報の整理”

・視点を引いて客観視してみる

・自分の思い込みをまず捨てる

・視点を転換し、多面的に見てみる

 

“思考の整理”

・自分や相手の考えを言語化してみる

・仮説を立てて、恐れず相手にぶつけてみる

・他人事を自分事にして考える

 

ビタミン52

カモメになったペンギン

本文から

・リーダーシップには、人々を困難な目標の達成へと駆り立てる力が必要です。

 

・メンバーたちが指し示す方向をできるだけ近づけること。変革を指揮するには、チームをまとめるというステップが不可欠だと知ること。

 

・私達は同じ場所にずっと居続けることも、溶けかかっている氷山を元通りにすることもできない。今直面している問題は、私達を支えるものが永遠にそのまま続くわけではないということ。

 

・たったひとつのやり方の中で長い間暮らしていると、まったく新しい生き方を考え付くことが、なぜこれほどむずかしいのだろうか? 

 

・この氷山は、われわれそのものではない。ここは今我々が住んでいるというだけの場所に過ぎない。我々はこの氷の塊に繋がれているわけではない。この場所を去ることができるのだ。この氷山が魚の大きさになるまで溶けても構わないではないか。バラバラに砕けて、何千のかけらになっても構わないではないか。我々はもっと安全な場所を見つけて暮らせばいい。必要ならば、また移動すればいい。我々はもう二度と、いま直面しているようなおそろしく危険な目に家族を遭わせることはないのだ。

 

・変革を成功させる八段階のプロセス

1 準備を整える。・危機意識を高める・変革促進チームを作る

2 すべきことを決定する。・変革のビジョンと戦略を立てる

3 行動を起こす。・変革のビジョンを周知徹底する・行動しやすい環境を整える・短期的な成果を生む・さらに変革を進める

4 変革を根付かせる。・新しい文化を築く

 

・考え方と感じ方の役割

考え方を変えてみると行動が変わる。そうすると、良い結果が引き出される。

1 データを収集し、それを分析する。

2 まわりの人々の考え方を変えるために、その情報を論理的に提示する。

3 考え方を変えれば、行動が変えられる。

感じ方を変えてみると行動も大きく変わり、もっと良い結果が引き出される。

1 驚きや感動の経験を、できれば目に見える形でまわりの人に伝える。

2 その経験を通して、ある状況に対するその人の感じ方を変えることができる。

3 感じ方を変えれば、行動を大きく変えられる。

 

ビタミン53

仕事の5

本文から

・聴く力

<イスを引いて相手の方向を向く>距離がある場合は、イスを動かして相手を向くことで、<聴くぞ>という気持ちになるようだ。

もしくは<部屋・場所を変える>―会議室にいったりしたら、その行動だけでスイッチが入ったりする。おもしろいところでは<両手を握って相手の方向を向く>というのもある。

 

・<ハ―リスの3ない>

①    聴いているときにしゃべらない

②    相手の話をさえぎらない

③    <ちがう>とはいわない

 

・視線を合わせて、うなずいて、メモをとって、ある程度まで話が聴けるようになったら、人数が多い場合には<へそぎき>されたらいいのではないかなぁとおもう。もちろん、たとえ一対一でも、ナナメにいる場合には<体を相手に向けて話を聴くこと>が大切。相手も<聴いてもらったなぁ>とおもってくれる。

 

・<ボディリスニングの定義>

態度、姿勢、視線など体を使って、視覚的に<聴いていますよ>と伝えることで、相手の好意を得、話しやすくさせる聴き方

<ボディリスの3つ>

①    うなずく

②    相手のほうを向く

③    メモを書く

 

・<リターン・リスニングの定義>

あいづち・繰り返しなどの音声情報を相手に合わせて返すことによって、会話にはずみをつける聴き方

 

・人の話を聴くことにより人生の80%は成功する

 

・<人の話を聞くことがむずかしい>6つの理由

①    聞くより話す方が楽しいから

②    自分が次に何を話そうか考えているから

③    <どうせくだらない話だ>と思い込んでいるから

④    相手に関心をもっていないから

⑤    つまらない話なのでほかのことを考えているから

⑥    相手の話し方がへたなのでよく理解できないから

 

・<人に好かれる聴き方 5大原則>

①    聞き方は「80対20の法則」で

②    人の話を奪い取るな

③    相手の話を即座に否定しないこと

④    相手のいうことを即座に肯定すること

⑤    反論に反論しないこと

 

・コミュニケーションの「大切な3つの要素」

1<話の内容>

2<話し方>

3<ボディランゲージ>

 

・<笑っている目>って、本当に人によい印象を与える。

 

・<「ボディートーキング」の「6トーク」>

1<スマイルトーク>字のごとく、スマイル、笑顔になることす。

2<アイ・トーク><目は口ほどにものをいう>っていうが、<目と目で意志の疎通をはかる、目と目で会話する>ってこと。

3<ハンド・トーク>手ぶり。

4<アクション・トーク>「身ぶり」のこと。

5<リアクション・トーク>相手と「同じ身ぶり」を返す。

6<タッチ・トーク>スキンシップ。政治家の得意技。

 

・具体的に話すということは<話す力>をアップさせるものとしてきわめて<エース級>のコツ。

 

・イイとわかっていても、いつもは<一言>でまとめてないのでは?<一言>にまとめるのは<話す力>だけではなく<考える力>も必要。

 

・プラベートでの会話とはちがって、ビジネスの会話では、<結論からいう>ほうが明快で分かりやすいので、圧倒的にメリットは多い。<結論からいうと、なぜならば>をくちグセにしよう!

 

・<結論から言うと、なぜならば>これを<くちグセ>にすると<なぜならば>のあとが<具体的に>ならざるをえない。

 

・<書く力向上の3ステップ>

ステップ1 文章でいちばん伝えたいことを<考えて>ください。

ステップ2 文章の構成を考えて<いちばん伝えたいこと>から書きましょう。

ステップ3 書いた文章を<チェックしてわかりやすくする>んです。

 

・<3ステップの進め方>

ステップ1 いちばん伝えたいことを考える。

ステップ2 文書の構成をしっかり考えながら、ようやく書き書きタイム。

ステップ3 書き終えたら、プリントアウトして文書をチェックしてみましょう。 

 

・<書く前に考える>ことが最重要

1<誰に伝えるのか?>

2<なにをいちばん伝えたいか?>

 

ビタミン54

たった1分で人生が変わる片づけの習慣

本文から

・「あなたの人生」と「身の回りの状態」はリンクしています。

 

・片づけるということは、過去に経験したことや体験したことに「かたをつける」ということです。過去に「かたをつける」と現在の自分が変わり、「自分の思い描いている未来」を手に入れることがえきるようになります。

 

・片づけの第一歩は「整理と整頓」です。整理とは、ようするに「減らす」ことです。一方、整頓は「使いやすいようにモノを置く」「配置する」ことを意味します。「整理整頓」と「片づけ」は、ほぼイコールなのですが、「かたをつける片づけ」をしないと結局は何も変わらないということをいつも言っています。「とどめを刺さない片づけ」では意味がないのです。

 

・「片づけ」は「整理整頓する」という語義のほかに「問題を解決する」「もめごとを処理する」「けりをつける」の意味でも使われます。

 

・デスクの状態と頭の中の状態はリンクしています。前の仕事の資料がデスクの上にあると、頭の中の思考も前の仕事と今の仕事のことを同時に考えてしまいます。

 

・「自分は人生で何をするのか?」ということを考えてみましょう。そのうえで「何を捨てて何を残すのか?」「何が必要で何が不要か?」を取捨選択するのです。「人生で何をするのか」が決まれば、自分にとって本当に必要なものを見極める力がつくでしょう。まず、あなたのテーマを決めることです。

 

・片づけができているということは、チャンスを受け入れられる状態をつねにキープしている、ともいえます。チャンスを受け入れる体制が整っていない人の前にはチャンスは現れません。

 

・時間はみんなに平等にあって、誰も買ったり、売ったりすることはできません。相手の時間をムダにしないということは自分の時間も同時にムダにしなくてすむということです。

 

・「もったいない」と漢字で書くと「勿体ない」となります。「勿体」というのは、「物」という字から牛編を取った字。「物体」のことです。「勿体ない」は「物体がない」つまり「本来の価値がない」「本当の価値がない」という意味につながります。

 

・「活かされていないモノ」は、新しいモノが入ってこない原因になります。早めに捨てることをすすめます。

 

・小さな成功体験を積むことが、とても効果的です。成功体験を積むことで片づけのモチベーションも上がり、片づけを自然と続けられるようになります。

 

・使わないものは、減らす。その時に大切なのは勇気。これを忘れないでください。

 

・モノへの執着を断ち切り、流れを変える。過去に執着することは、新しいモノが入ってこないということでもあります。

 

・モノを捨てるということは、捨てた分だけ新しいモノを呼び込むスペースができるということです。不必要なモノを定期的に捨てることで、新しいモノ=チャンスを呼び込む余裕が生まれます。結果的に「捨てて良かった」ということに、きっとなるはずです。

 

・片づけは、まず「21日間」は続けてみてください。脳は21日間同じ動作を繰り返すことで、その行動を「習慣」として認識するためです。

 

・片づけが習慣化すると人生が好転する。

すべてが効率化し、「時間」「お金」のムダが省ける。ストレスが減る。人間関係がよくなる・新しい出会いがある。

片付いた場所は新しいモノを受け入れる準備のできている空間です。過去を片づけ未来を片づければ、よりよい未来が待っているのです。

 

・人はいつもしていることをしないと「気持ち悪い」という感覚を持ちます。この「気持ち悪い」を感じることが大切です。

 

・片づけは「効果が見えるところからやる」のがコツです。片づけを習慣化するためには「成功体験」が重要な鍵を握っています。片づけの「成功体験」とは、「今日、片づけた場所」がキレイになったかどうかです。よって、部屋全体を「細分化」して取り組むことが大切なのです。

 

・どのように習慣を変えるかというと、ついついやってしまう「悪い習慣」の「真逆の行動」を21日間続けるのです。

 

・片づけは伝染します。他人に「片づけて」と言う前に、自分が片づけを始めることです。自分の机、キャビネットを整然とさせ、それを維持します。

 

・身の回りにモノが多いと、何も考えずに使いますが、少ない時は今あるモノをどのように「活かして」生活しようかということを考えます。

 

ビタミン55

どんな仕事も楽しくなる3つの物語

本文から

・「目の前のことを夢にできれば、なんでも夢になる」

「失敗とは、君があきらめただけ。あきらめない限り、人生には成功しかない」

「すべての失敗を糧にすればいい。失敗からは、学ぶことしかないじゃないか」

「うまくいく方法なんてない。うまくいくまでやるだけなんだ」

「他人や周りに期待するんじゃなくて、自分自身を信じること」

「君の考え方を変えるだけでいい。すべてが変わる。」

「そもそも、君は人生が素晴らしいものだと思って生きているかい?」

根本的な問題は、私自身の中にあった。「生き方、考え方を変えればよい」

つまらない仕事はない。仕事をつまらなくする考え方があるだけ。意味のない仕事はない。意味のない仕事にしてしまう考え方があるだけ。

 

・人と人とのつながりの中で生まれる感動。その瞬間、それまでのすべてのつらさや苦しみが、感謝の言葉で包まれ、生きることの素晴らしさを実感することができる。

 

・「つまらない仕事なんかない。仕事にかかわる人の姿勢が仕事を面白くしたり、つまらなくしたりしているにすぎない」

 

・夢を持つと、すべての仕事が素晴らしい仕事に変わる。

 

・どんな仕事にも感動がある。感動を得るためには、仕事の意味に気がつくこと、もし気がつかなければ仕事の意味を作り出せばいい。

 

・仕事が面白くないという人は、仕事を面白くないものにしているのです。そもそも、面白い仕事もなければ、つまらない仕事もありません。そこに関わる人が、面白いのもにしたり、つまらないものにしたりしているだけなのです。楽しくやろうと思えば、何でも楽しくなってくるし、イヤイヤやれば何でもイヤになります。今、自分が関わっている仕事の面白さは、自分の仕事に対する考え方によって決まるものなのです。

 

・仕事が感動に変わる、5つの心構え

①    仕事の意味を考える

②    ものごとを前向きに受け止める

③    自己原因で考える

④    自分の可能性を信じて、自分らしくやる

⑤    目指すことを、あきらめない

 

・考え方を変えるというのは、気づくことなのです。気づくことで、実践することができるようになります。実践することで、実感することができるようになります。そして、実感することができれば、習慣にすることもできるようになります。

 

・仕事には決められた役割があったとしても、決められた意味があるわけではありません。そこに関わる人が、その人にとっての意味を付け加えていくことが自由にできるものなのです。

 

・問題が起きたことが問題なのではなく、その問題をどのように受け止めて、次にどのように活かしていくかが、本当の問題です。

 

・もし、自分が失敗からノウハウを積み上げていけば、他人ができないことができるようになっているはずです。

 

・人はいつでも自分の意志によって、どのような選択をするかを決めることができます。もともと考え方とは、生まれながら身につけてしまっているものではなく、その都度、自分で自由に選択することができるものです。そして、その選択の習慣化が、その人の人生になります。

 

・問題を他人や環境のせいにした瞬間から、問題の解決は難しいものになってしまいます。他人や環境のせいにしても、他人や環境は思い通りにならないからです。他人や環境のせいにして、他に期待するほど、裏切られて、不満が募るようになっていくだけです。不満を作り出しているのは、他でもない自分自身なのです。

 

・自分らしさとは、すべての人に可能性をもたらすだけでなく、社会をバラエティに富んだ、より楽しいものにかえていくことにもなるのです。

自分らしさとは、自分自身が持っている感性に基づいた「こだわり」なのです。本気になるほど「こだわり」が発揮されるようになります。反対に、楽にやろうと思うほど、「こだわり」がなくなり、自分らしさも失ってしまうことになります。

「こだわり」は、そのものが個性です。その人にしかない、他人がまねできないものです。最高の能力とは、自分の「こだわり」を発揮して、社会に貢献することだと思います。

 

・厳しい状況を見て、あきらめてしまうのではなく、その状況に合わせて、やり方を変えていけばいいのです。

 

・はじめる前の段階で、人によって、いつ諦めるかが決まっているのです。ですからあきらめないためには、はじめる前にあきらめないことを「決意」しておくことが必要になります。あきらめないと決めると、他人から怒られたり、非難されたりしても、アドバイスに聞こえるようになります。

 

・感動すること、感謝することがいくらでも身の回りにあったのです。世界中の人と関わっていることに気がついた時、大いなる感動と幸せを得ることができました。

 

・私達は、一人で生きているように感じることがあったとしても、実はたくさんの方々とのつながりの中で生きているのです。見知らぬところで、私達は本当にたくさんの方々に支えられながら生きています。生きることは、感動を見つけ、そしてつくりだすことです。どこで生まれ、どのような仕事をしていたとしても、そこで感動を得ることは必ずできると思います。私達は感動するために、生まれてきたのですから。

 

ビタミン56

世界がもし100人の村だったら

本文から

・いろいろな人がいる。この村ではあなたとは違う人を理解すること、相手をあるがままに受け入れること、そしてなによりそういうことを知ることがとても大切です。

 

・14人が栄養がじゅうぶんではなく1人は死にそうなほどです。でも14人は太り過ぎです。

 

・すべての富のうち1人が40%をもっていて49人が51%を50人がたったの1%を分け合っています。

 

・82人は食べ物の蓄えがあり雨露をしのぐところがあります。でも、あとの18人はそうではありません。18人は、きれいで安全な水を飲めません。

 

・だからあなたは、深々と歌ってください。のびやかに踊ってください。たとえあなたが、傷ついていても傷ついたことなどないかのように愛してください。

まずあなたが愛してください。あなた自身と、人がこの村に生きてあるということを。

 

・もしもたくさんのわたし・たちがこの村を愛することを知ったなら人々を引き裂いている非道な力からこの村を救えます。きっと。

 

・100人のうち50人は農村に、50人は、都市に住んでいます。食べ物を作っている人は20人です。15人がアジア人、3人がアフリカ人、2人が南北アメリカ人やヨーロッパなどの人です。20人のうち13人はトラクターで、7人は人の力で耕しています。

 

・村人100人のうち16人は、1年を129万円以上で暮らし、いろいろなものをたくさん食べています。47人は、1年を70万円で暮らし、きちんと食べています。

 

・村人の平均寿命は女性が69歳で、男性が64歳です。村一番の長生きは、日本の女性で86歳です。でも、サハラ以南のアフリカの人の寿命は50歳にとどきません。

 

・村人100人のうち33人はビタミンやミネラルが足りないために、思うように働いたり遊んだりできません。70人は、鉄分が足りません。途上国では、妊娠している女性の半分以上が鉄分不足です。そのため、お産のときにたくさんのお母さんや赤ちゃんが亡くなります。

 

・日本には1億2800万人の人がいますが、日本がもし100人の村だったら食べ物の仕事にたずさわる人は10人です。3人が田や畑を耕し、1人が、工場で食品を加工し3人が、店で食品を売っています。3人が食堂など、外食の見せで食事のサービスをしています。魚をとったり、養殖しているのはたったの0.002人です。

 

・国の予算のうち農業のためにつかわれるのは2.8%です。軍事費は5.8%です。

 

・ヨーロッパは、せまい国がほとんどです。でも、食糧自給率はフランスが122%、ドイツが84%、イギリスが70%です。日本の食料自給率は40%です。私達の体の60%は、よその国の食べ物でできています。

 

・日本の私達は世界で一番たくさん食べ残しを捨てています。私達が捨てる食べ残しは、年に2000万トン以上です。世界の食料援助量は、年に1000万トンです。

 

・50年前、日本がもし100人の村だったら、子供は35人でした。それがいまは14人です。このまま減ると、2050年には7人になります。世界からも子供が消えています。子供はたくさんいるのです。でも、社会にいないことにされている「見えないこども」が増えているのです。

 

・世界の赤ちゃんがもし100人だったら、5人は1歳になる前に亡くなります。そのうち、3人は男の子で、2人は女の子です。ところがインドや中国などでは、女の子のほうがたくさん亡くなります。女の子を喜ばない考え方があるためです。

 

・世界の子供がもし100人だったら生まれたことが役所などに届けられない子供は55人か、あるいはそれ以上です。

それぞれの国の子供を100人とすると、アフガニスタンやタンザニアでは、100人のうち6人しか届を出されません。インドでは35人、日本では100人の子供すべてが届けを出されます。

 

・世界の若い女性を100人とすると36人は、子供のうちに結婚します。

 

・子供が子供時代をうばわれることは、人類が生き延びるのに欠かせない。幸せの記憶が、奪われることです。人類が子供を失うことは、人類がそなえているはずの内なる子供の輝きを失うことです。

 

・ドメラ・メドウスは言いました。貧しい人々が幸せになるためには、金持ちになる必要は無い、5つのことが満たされればいい、と。

1つめは、きれいな空気と土と水

2つめは、災害や戦争のためにふるさとを離れなくてすむこと

3つめは、予防をふくむ基礎的な医療をうけられること

4つめは、基礎的な教育をうけられること

そして5つめは、伝統文化に誇りをもち、それらを楽しむことができること。

この5つがあるところでは、そのまん中に子供達の笑い声があふれているはずです。

もちろん、大人達の笑顔も。

 

・ひとりひとりが自分自身やまわりの人々を大切にすること、戦争や環境のことを思ってちょっとした選択をすることがまず第一なのでは、「あなたが心を込めて生きてください」

 

ビタミン57

会社のルール

本文から

・男と女は別々の文化で育ってきたために、それぞれが「正しい」と思っている行動に大きな隔たりがある。

 

・男性達は自分が子供のころから学んできたルールに従って、ビジネスを進めています。同僚と張り合うのも、競争相手を蹴落とすのも、ときにはずるい手段を使うもの、彼らにとっては当たり前のこと。

一方、女性は「みんなで仲良く働きたい」と思っています。女の文化の中では何の問題もない行動も、男性の目には競争心に欠けているように映ります。その結果、女性たちは昇進の機会を逃すことになるのです。

 

・キャリアが長くなるにつれて、社員の評価は仕事の能力ではなく対人能力によって決まるようになる。

 

・男と女では、問題が起きた時も、チャンスが訪れたときや判断を迫られた時も、対処の仕方が異なります。

 

・女性たちは、家庭で、学校で、そして遊び場で、「人間関係」と「フェアな心」を大切にする価値観をはぐくんできた。

 

・女の子が遊びから学んだと

相手と仲良くする、対立を避ける、円満解決をめざす、過程を楽しむ、全員で決定する、みんなで協力しあう

 

・男の子が「ゲーム」から学んだこと

監督の言いつけは必ず守る、競争するのは当たり前、チームプレイに徹する、権力を振るう、自分を有利に見せる、批判を受け止める、ゴールに集中し、価値をめざす。

 

・ビジネスは私達が子供のころから慣れ親しんできたままごとのルールではなく、野球をはじめとするスポーツのルールで動いているのです。

 

・女の子の世界では、力関係が常に均衡に保たれています。

男の子は意見の対立を解決するための教訓をたくさん学び、まとめあげる能力(=組織力)を磨きます。さらに、対立後にすばやく関係を修復する能力も身につけるのです。

 

・仕事の席では、怒りを表に出すよりエレガントに対応したほうがはるかにいい結果につながるのです。

 

・メンターからフィードバックをもらうことで、私達は自分の姿を見つめ直すことができます。また、メンターがいれば、思い切った判断をするときにも助かります。「戦略的な冒険」なのか「愚かな判断」なのかは、自分ではなかなか見極めがつかないものですから。

 

・職場や私生活で意見の食い違いがあったら、人は「調整」「回避」「妥協」「協調」「競争」の5通りのやり方で対処する。

調整…調整モードに入ると、言葉で言わなくても負けを伝えることになる。

回避…対立は、表に出さなければ消えていくというまけではありません。地下にもぐるだけのことです。

妥協…妥協して、期間を延ばしたりすると、本当の問題を話し合うチャンスを失うことになります。

協調…協調を図るには、時間と信頼関係が必要です。

競争…男はハードに戦うチーム、自分達と互角に戦うチームを高く評価します。

 

・「人」ではなく「問題点」を攻撃する。

「あなたは」で始まる発言は避ける

 

・前に進める人間こそ強いのだと、男達は思っている。

 

・どんなにいい仕事をしても、チームワークの精神がなければ、あなたの評価は低くなる。

まわりの人達と信頼関係を築ければ、協力が得られるし、信頼を失えば、足を引っ張られることになる。

 

・リーダーの主な役割は、部下に「支持を与える」ことと、部下の「意欲を高める」こと。

指示型…やるべきことを指示する。「能力向上を図り、ダメなら手を引く」

育成型…助言を与える。部下が賢明な判断を下し、自分で問題を解決できるようになるのを助ける。

支援型…部下に考えさせる。リーダーは部下に質問することで、力を引き出す。

委任型…部下にまかせる。リーダーは部下に責任を持たせ、仕事の指示や助言は行わない。

 

・よい評価をもらうことで、人は学びます。いつも指示を与えねばならない部下も、ほめたり好意的な評価を与えたりすれば、自分で判断を下せる部下に育てることができるでしょう。ほめるときは、あなたの気に入ったところを具体的に伝えます。

 

・最初に批判を述べてから、「あなたたらこの問題を解決できるとしんじていますからね」などと締めくくるのが、効果的。

 

・リーダーらしくふるまうポイント

部下の意欲と能力に応じて、管理スタイルを選ぶ。

女性の苦手な「指示型」「委任型」スタイルも使いこなす。

必ず明確なゴールを示す。

「好かれる人」と「尊敬される人」の両方になるのは無理。確実に「尊敬される人になるべき。」

はったりをきかせ、わかったようなふりをする。

男性の部下には権力を示したほうがうまくいく。

女性は、女に「仕える」のを拒むので、協力関係に持ち込む。

リーダーの立場から逃げてはいけない。

権力がなければ、成功はできない。現実を受け入れて、今ある権力を大事にすること。

 

・批判の言葉を封じ込め、あとは忘れてしまうのが一番!

批判はあくまでも他人の意見と考え、気持ちを切り替えましょう。

 

・悪い予想や不安な気持ちをつぶやけば、それが現実になることがあるのです。

 

・「批判されてもめげない」のポイント

批判されてこそ、人は成長できる。

批判はあなたの「行動」に対するものであり、人間性を否定するものではない。

批判から学び、あとは気持ちを切り替える。

ネガティブな「つぶやき」を、前向きな「つぶやき」に変える。

批判した人が信頼に値するかどうかを見極める。

適切な人物に批判を求める。口が重い相手には、言いやすいように仕向ける。

泣かずにすませるための作戦を用意しておく。

 

・まずあなたにとって大事なことを見極め、あなたが達成したいゴールを定めましょう。

自分にとって大事なゴールは何かを考えましょう。

 

・「ゴールをめざす」ポイント

自分が心から望んでいるゴールは何かを考える。

何が何でもゴールをめざす。

完璧にやることへのこだわりを捨てる。

自分がすべき仕事を決め、あとは人にまかせる。

ささいなことが手つかずになっても、気にしない。

後ろめたさを振り払う。

実力者に顔を売る。

人脈づくりに励む。

自分の功績をPRする。

 

ビタミン58

光と影の法則

本文から

・「あなたの問題はあなたがつくり出している」

「あなたのまわりにいる嫌な人こそ、本当のあなたを知るカギとなる」

 

・「強烈な光を浴びれば浴びるほど、その反対側に強烈な『影』ができるのは自然の摂理です。それは法則として、人間界にもそのまま当てはまるのです」

「光」を追い求めているときは「影」の存在を否定するために、人生全体のバランスが崩れ、そのバランスを取ろうとして「影」がさらに大きくなる。

 

・問題をいっぱい抱えている人には、共通の口癖がある。「私は間違っていない」という言葉。

 

・フィルターを通って生まれてきた『感情』というのは、エネルギーなんだ。このエネルギーをもとに、人は行動することができる。うれしかったり怒ったときに人間は一番行動する。つまり、自分の中にわいたエネルギーは、そうやって使わないといけない。

 

・自分の弱い本音を隠そうとするから『こうするのが常識だろう』って相手を攻撃する。でも相手は、そんなふうに『お前は間違ってる』と攻撃されたら、心を閉じるか反撃する。

相手を指摘するんじゃなくて、自分の本当の弱い気持ちを伝える。

自分の素直な気持ちを伝えたら、それを聞いてどうするかは相手が決めること。

 

・『助けて』と伝えることは、実は助けにもなる。助けを求める行為が、人に喜びを与えることにもつながる。助けを求める行為が、人に喜びを与えることにもつながる。

 

・人は世間でいう成功(光)ばかりを追いかけて、自分の弱い弱い部分(影)を見ないように目をつむっていた。

 

・人はいろんな要素が集まってできているパズルみたいなもので、その中のいつくかのピースを、形や色が嫌いだと言って捨てているだけです。その外で暴れている捨てたピースが苦手な人。だからそのピースを拾って自分の中に戻してあげるイメージをするだけで、本当の自分に戻ってくる。

 

・勇気をだす。怖くても自分で決めるっていうこと、それが自分の人生を変えていくということ。

 

・「身の回りに起こる原因は、すべて自分にある」

 

・「乗り越える」ということ。これは、自分の「意思」で決意するもの。ここで乗り越えようとしたことは、今まで目をそむけてきた自分の過去に向かいあうこと。ここで必要な決意は、「他人と自分を許す勇気」ではないか。自分にひどいことをした人を恨んで生きる人生から脱却する、自分の責任で生きていく勇気なのかもしれない。

 

・問題の解決方法

1.自分が反応し、すねているものを探す。

2.言いたい言葉をまとめる

3.その言葉を言えなかった場面を探す

4.「当時の相手のイメージ」に不満を吐き出す

5.当時の相手を「特別に」許す

6.嫌っている子供のころの自分に不満をぶつける

7.そのころの自分を許し、抱きしめる

自分の過去の「残っている怒り」「残っている悔しさ」を昇華させることで、はじめて癒しのステップが訪れの姿が見えるようになると思う。

 

・「影」とは休息の場であり、ブレーキであり、なくてはならない存在です。これを受け入れ、光と影がひとつになることで、素直な気持ちに慣れて「本当の幸せ」に気づかせてくれます。

素直な気持ちとは、誰かにやさしくする、手助けする、いたわる、自分の持っているものを与える。

 

・「怒り」は、元々は「寂しさ」であり「認めてほしい」という思いだった。認めてほしいのに、やさしくしてほしいのに、そうしてもらえなかった感情が、怒りとなって人生の基本をつくっていたのかもしれません。

 

 

ビタミン59

天国はつくるもの

本文から

・どんなに空が暗くても、どんない道が険しくても、あきらめることはない。

 

・生まれてくれて、ありがとう。

あなたが生きていることに、

大きな大きな、意味がある。

あなたがいきているだけで

誰かが支えられている。

あなたの存在にありがとう。

 

・難しい顔で考えると、難しい答えがでる。

難しい顔で、しあわせな地球を

描こうとしている、自分はおばかさん

笑顔で描けば、笑顔が増える

ひらめきがやってくる

笑顔で描けるものは、必ず形になる

 

・やれないことは、しょうがない

でもやらなかったはしょうがなくない

全力で地面蹴れ

蹴りあげろ

 

・やりたいことをやっていこう

楽しいことをやっていこう

嬉しいことをやっていこう

答えはいつも知っている 

シンプル イズ ザ ベスト

僕らは楽しむために生まれてきた

しあわせがやってきたら

もっとこい、もっとこいと呼べばいい。

そして、自分の中で幸せが溢れたら

多くの人に届けてあげて。

 

・来は誰にも分からない。

未来に100%はない 

すべては変えられる。

今日の一歩で、未来は変わる。

思うだけでなく

考えるだけでなく

語るだけでなく

祈るだけでなく

動くこと

動けば変わる

 

・否定は時間の無駄。

そんな時間があるなら、キスをしよう。

否定は時間の無駄。

そんな時間があるなら、明日を描こう。

否定は時間の無駄。

肯定ですべてを変えることができる。

さあ僕らの想いを形にしよう。

否定でなく、喜びの想像力で。

 

・チャンスはいつもそばにいる。

チャンスはいつも見てくれている。

心で決めた一歩を踏み込む時

チャンスは待ってましたと動き出す

チャンスを引き寄せるエネルギーはワクワクする心

ワクワクする心で、未来を描き、語り、そして動く

この3つを繰り返す時

チャンスは雨のように降ってくる

不安という傘を投げ捨て

チャンスの豪雨を浴びてゆけ

 

・わすれないで、みんなが、きみの力になりたいと、思っていること。

 

・君が君であるために

僕が僕であるために

僕らは出逢う 

君が君であるために

僕が僕であるために

僕らは今生きている。

 

・自分のことを想ってあげて。あなたがもっとも愛する人と同じように。

いつも、頑張れ頑張れと励ますだけでなく、頑張ったときには、ほめてあげよう。

ミスをしたときは、責めるのではなく、誰よりも強く抱きしめてあげて。

もっとも愛する人に声をかけるように、自分自身に声をかけてあげて。

自分を愛するということは、

すべてを愛するという事だから

 

・進むからやってくる壁

越えられる高さだけ、やってくる

越えられない高さは、やってこない

もし、でっかい壁が現れたら

自分はでっかい奴だと思えばいい

落ち込むのは時間の無駄

ただただ越えることだけを考えればいい

あきらめなければ、かならず越えられるから

壁の向こう側には感動と自信という

でっかいプレゼントが待っている。

 

ビタミン60

あなたがいるから、僕たちが生まれた。

本文から

・パンにバターをつけたとき、ふと、いつふたつは出会ったのかと思った。

 

パンはパンで、バターはバターでそれぞれの場所で生まれたものなのに

いつから2つは出会って今日も仲良く食卓の上をならんでいる

 

・なにかとなにかがであい、新しいなにかを生む。

それはきっと出会わなかったら、生まれなかったもの。

 

・あなたがいたから、もっとごちそうさまが生まれた。

ありがと。とパンはバターにいってる気がした。

 

・白は、白い音を出す。黒は、黒い音を出す。

白には、黒い音はだせないし、黒には、白い音はだせない。

だから、お互いが、お互い必要。

いつだって、50:50。ふたりで100だっていうことを、二人は知っている。

 

・君の知らないことがないように、同じ時間を過ごしたい。

僕の知らないことがないように、同じ景色を見ていたい。

 

あの時の笑い声をずっと覚えていよう。

そうして、一緒におじいさんとおばあさんになっていこう。

 

・あなたがいないと私はすぐ消えてします。

そばにいてと、君は僕に言った。

君がいないと僕は心にぽっかり穴があいてします。

 

・そばにいろと、僕は君にいった。

 

・私のことを全部わかっているようで怖いけれどあなたは絶妙なタイミングで会いにくる。

 

・泣くなよ。涙を自然と乾かしてくれる。

 

・いい天気だろ。遊びに連れて行ってくれる。

 

・今はひとりでがんばれ。ひとりにそっとしてくれる。

 

・出会わなかったら、出会わなかったで、

今、なにをしているのだろう。

それは、それでよかったのかな。

 

もっと好きになる相手が現れていたのかもしれない、

と思ってしまう夜もあるけど、

 

そんなわけないかと、自信満々の朝もある。

やっぱりここが一番好き、とうなずく昼もある。

 

・君と僕いつから2人は、プリンなんていうコンビになったのだろう。

黄色いだけでも、なんか変。茶色いだけでも、なんかおかしい。

卵は、キャラメルがいて、はじめてプリンになる。

 

・あなたがいなければ、さびしいことを知った。

あなたじゃなければ、いけないことを知った。

 

ビタミン61

FREEDAM

本文から

・人生は楽しむためにある。

 

・必要なのは勇気ではなく覚悟。

 

・夢は逃げない。

逃げるのはいつも自分だ。

 

・自分にとって、一番大切なことはなんだろう?

それは、すでに決まっていることではなく、

今、自分が決めるもの。

 

・愛されたいと願うばかりで、

愛することを忘れていないか?

 

・人生は、すべて、自分で選んでる。

だから、すべて、自分で変えることが出来る。

いいね。自由だね。

 

・答えは、教えてもらうのではなく、思いだすもの。

すべての答えは、すでに、自分の中にある。

 

・未来の為に今を耐えるのではなく、未来の為に今を楽しく生きるのだ。

 

・やっぱ、結果を出す人って、

人の見えないとこで、狂ったように必死にやってんだよ。

才能が、お金が、時間が、・・・とか能書きはやめて、 

毎日3時間だけ寝て

1日21時間X1カ月。

とりあえず、死ぬ気でやってみな。

きっと、何か見えてくるぜ。

 

・焦ることはない。

何歳で出逢ってもいいんだ。

 

・自分の努力不足を才能のせいにするなんて、

産んでくれた両親に失礼なやつだ。

 

・俺たちは自由に生きるために生まれてきたんだ。

 

・ふたりがひとつであるために。

ふたりがふたりであるために。

 

・子育てほど、大変なことはない。

でも、子育てほど、感動することはない。

この地球上に子育てをこえる冒険は、きっと、ない。

 

・死ぬまで一生懸命生きよう。

幸せはいつも、一生懸命の中にある。

 

・愛する人と、自由な人生を。

 

ビタミン62

人生の地図

本文から

・たいせつなのは、じぶんのしたいことを、自分で知ってるってるってことだよ。

 

・好きなら、好きっていえばいい。

嫌いなら、嫌いっていえばいい。

 

・自分のやりたいことで、いい仕事をすること。

それが、一番、世の中のためになる。

 

・まず、たくさんのものを見て、たくさんの人に出会い、やりたい仕事をみつけること。

そして、その仕事に熱中し、専門的な技術と知識を徹底的に身につけること。

あとは、身に付けた知識と技術をいかして、誰かの役にたつこと。

やりたいことで、メシを喰うために。

難しいことはなにもない。

シンプルに、やるべきことは、それだけだ。

 

・仕事が楽しみならば、人生は楽園だ。

仕事が義務ならば、人生は地獄だ。

 

・金儲けなんて考えもしない。

好きな物を作って、それで食べていけるだけで最高なんだ。

 

・俺はさ、人と話すのがうまくないから写真で話すんだよ。写真やってなかったら、違った人生になってたと思うよ。普通の、退屈な、さ。それが写真やったおかげで、旅はできるし、写真を通して、いろいろな人間や世界が見れるじゃない。それもコマーシャルの仕事じゃないから、堂々と見れるっていうのが、俺の場合いいよな。

 

・人のやれることをやっていたんじゃ、いつまでたっても、仕事がこない。だから、本当のガラスの中へ体ごと飛び込んでいったり、酒場のカウンターに顔をぶつけたり、高いとこから飛び降りたり、そりゃあなんでも喜んでやった。

 

・わたしは天才ではありません。

ただ、人より長く一つのことと付き合ってきただけです。

 

・人間は、個人において、完結するものではない。

人間は、人間関係によって生きている。

 

・すべては、家族から始まる。

自分の家族さえ幸せにできないやつに、日本も地球も幸せにできない。

 

・人生という旅の途中で、多くの人と出会う。

手その中で、共に生きていきたい、と思える人がどれだけいるだろう?

うまくいっているときも、そうじゃないときも。

自分達が描いたゴールに向かって、真剣に立ち向かう時間を共有した友達。

そんな友達とは、いつまでも、共に生きていきたい。

 

・どちらを選ぶのがベストなのか?

答えは、教えてもらうのではなく、思い出すもの。

すべての答えは、自分の中にある。

だから、自分で決める。

そして、責任を持つ。

 

・自分のルールがあるように、他人にもルールがある。

壊すことなく、壊されることなく、共に生きよう。

 

・やりたければ、やればいい。

やりたくなければ、やらなければいい。

 

・僕らは、この時代、この国に生まれた。

そのうえで、どんな物語をいきるか。

オモシロキコト コトモナキ世ヲ オモシロク。

 

・天はすべての人に、役割を与えている。

あなたは、どんな役割を担当する人ですか?

 

 

・なんのために、生まれて。なにをして生きるのか。

こたえられないなんてそんなのは嫌だ!

なにが君の幸せ

なにをして喜ぶ

わからないまま終わる

そんなのは嫌だ!

 

ビタミン63

求めない

本文から

・求めない

するといまじゅうぶんに持っていると気づく

 

・求めない

すると改めて人間は求めるものだと知る

 

・求めない

するとひとに気がねしなくなる

 

・求めない

すると恐怖感が消えてゆく

 

・すると悲しみが消えゆく

 

・すると時はゆっくり流れはじめる

 

・すると心に平和がひろがる

 

・求めないすると無駄口をきかなくなるよ

 

・求めないすると待つことを知るようになる

 

・求めないすると自分を客観できるんだ

 

・求めないすると求めない自分の淋しさを知る

 

・求めないするとほんものをさがしている自分に

 

・求めないすると今じぶんにあるものが素晴らしく思えてくる

 

・求めないするとひとの言うことが前より

・よくわかるようになる

そしてひとの話をよく聞くようになる

すると人はとても喜ぶのだよ

 

・求めないするとひとの心が分かりはじめる

だって、利害損得でない目で見るからだ

 

・世のなかの人たちは、あまりに求めてばかりいる

求めないでごらん

珍しがられるかい。

 

・求めないすると失望しない

 

・求めないすると求めないでも生きてゆけることが。

どんなに嬉しいものかを知る

 

・求めないでするといまいる自分をそのまま見はじめる。

 

・求めないすると自分が貴いものと分かる

だって求めない自分は誰にも属さないから

 

・求めないすると前よりひとや自然が美しく見えはじめる 

3日、ほんとだよ、試してごらん

求めないものの美しさが見えてくるんだ!

 

・人はなにも求めないなんてことなんてありえない。

ひとは、いつも求めている。いつも求めてやまぬ存在だ。

 

・自分の内側に入ってごらん

ぎょっとして立ちどまるよ。

(だって汚いドロがいっぱい詰まっているからだ)

今までこんなものを、ためこんでいたんだ、

と知ったら、もう欲しがらなくなるよ

すると開いた口から臭い息が少しずつ出ていくよ、そして

内側がからっぽになったら

そこからきれいな水が湧きだすよ!

そんなときがひとの一生に

一度か二度あるみたいだ。

 

・生物は互いを生かすように求めあうことで

生き延び進化してきたんだ。

 

ビタミン64

1分で大切なことを伝える技術

本文から

・言葉はチャンスだ。言葉の発し方次第で、人の心を摑んだり、自分の力を認めてもらったり、相手の気持ちがなごやかになったり、といった変化が起こる。反対に言葉の使い方を誤ったり、口調がぞんざいになったりすると、すべてを台無しにしてしまうこともある。

 

・人の話で重要なのは情報だけではない。雰囲気を整えたり、ふくらみを持たせて興味を施したりといった工夫も必要だ。単純に密度さえ濃ければいいというわけではない。

 

・トークを得意とする人なら、1分間できっちりオチまで付け、聞き手に「いい話を聞かせてもらった」という印象を抱かせる場合がある。

 

・何かを言われた時、特に、上を向いて視線を宙にさまよわせる人は危険度が高い。「考えろ」と言われたら、上ではなく下を向いてペンをとるのがコツ。話しておきたいキーワードを極力多く紙に書いてラインナップする。紙に書いて準備するということ。頭の中で組み立てるだけでは、ほぼ失敗する。人間の脳は、自分が思っているほど多くのことを記憶しておけない。

話しとは、単純に情報を伝えればいいというものではない。自分なりのものの見方、オリジナリティを発揮することが、相手の興味を換起するのである。

 

・人は誰も主観的にものを見ている。しかし、完全に主観の世界だけが存在し、客観の世界はないのかといえば、そうでもない。誰もが主観で捉えたとしても、その主観性と主観性の間で成立している共通項があればそれは、“共同主観的(間主観的)”なものとみなすことができる。これは、一種の客観性に近いものであると考えられる。

 

・口癖は、誰かに指摘してもらわないと気付かない。機会があれば、2人一組になってお互いの口癖をチェックしてみることを勧めたい。

 

・相手の反応を的確に評価できないと、自分の話し方に対するフィードバックが効かなくなってしまう。ちょっとしたしぐさや表情、態度、視線の先などからそれらを探り、臨機応変に話題を変えたり、打ち切ったりする必要がある。

 

・話をしていても、結局何の話だったのか覚えていないということがある。そこでイメージすべきは、「踏み石」の発想だ。話してと聞き手の間に、川が流れているとイメージしてみる。ここでいう、川とは、話してと聞き手の間に横たわる知識の断絶だと考えればよい。簡単には渡れない川を、踏み石を使って渡り、今まで知り得なかったことを知りたいと思うのが人間なのである。しかし、高度な話の場合、踏み石を適切に置かなければ、聞き手は途中でおぼれてしまう。あるいはさらにひどいケースでは、そこに川があることすら示せなかったりする。つまり、何が話のテーマなのかも提示できていないケースだ。少なくとも必要なのは、川の存在を分からせること。

もちろん、誰も渡ったことのない川を渡るのは容易ではない。しかし、誰かが渡った川を別の人でも渡れるようにすることは、コツさえ掴めばある程度はできるようになる。それが啓蒙的コミュニケーションというものだ。

 

・①現状を語り、②「しかし、」という形で、現状を問いなおしたり、見直す視点を具体的に提示し、③だからこうなんだ、という結論に達するのがもっともスマートだ。

 

・人が話をするということは、一般とは多少なりとも違う見方を提示することが前提になるはずだ。その川幅が広ければ広いほど、踏み石の起き方も大胆になるだろう。

自分の立ち位置(現状)、渡るべき川(プロセス)、そして渡った先にあるもの(結論)といった要素の順番は、入れ替えが可能なのだ。

 

コミュニケーション能力を向上させるために意識するものは、キーワードをセレクトしてつなぐということ。本にしても、ただ読むのではなく、常にキーワードをチェックしながら読む習慣がつく。また、それを再構成して人に話す訓練も重ねていく。読むこと、話すこと、書くことが直結している。

世の中には、「無理して本を読んだけど、その内容を人に説明できない」という人が少なくない。それは、アウトプットを前提としたインプットの仕方をしていないからだ。そのままでは、どれほどインプットしてもなかなか身につかないだろう。インプットと同時に加工する必要がある。

 

・記憶するためには、話すのが一番。基本情報を組み合わせ、一分の話に再構成して提示することが、本質的な部分を定着させるためにはきわめて有効な方法なのである。

1分で大切なことを伝えるためには、自分の中で完全な構造化、絞り込みができていることが前提だ。その上で、どこで時間が切れてもいいように、大切なことを先にどんどん伝えておく。一方物語を語る際には、最初に構造を提示すると具合が悪い。最後にクライマックスが欲しいからだ。

 

・1分で謝る!

①    「申し訳ございません」などの、謝罪の言葉

②    火元の説明、間違いの分岐点のみの事情・結果説明

③    お詫びのしるし

その後、「ミス再発防止カード」をつくり、ミスの防止に努めるとともに、自らの姿勢をアピールする。

 

・1分で教える!

①    現状認識させる。相手の何が足りないか、至らないかを確認する。

②    上達するためのノウハウ、「トレーニングメニュー」を提示する。

③    ゴールを明確に提示する。

その後、「課題解決カード」を渡して完璧を期す。

 

・1分で質問する!

①    人の話を聞いている時にメモを取り、歯痛門を書きだす。

②    質問を順位付けして絞り込む。仮に5つ質問があれば、上位2つは愚問にならないはずだ。

③    1つの質問は10秒以内におさめる。自己紹介、聞いた話の内容の要約などは極力簡潔にまとめる。

④    実際に質問する前に、質問の数を相手に伝える。

 

・1分で相談する!

①    テーブルの角などを使って、2人の位置が90度になるように座る。テーブルに紙を置き、それを頂点として2人で二等辺三角形をつくるイメージ。そして、悩んでいることを1分間で的確に打ち明ける。

②    話の内容をお互いに紙に書いていく。これで、話が堂々巡りしなくなり、構造化しやすくなる。

③    最後に、出来上がった図を日付と2人の名前入りでプレゼントする。

 

・1分で指示する!

企画の進行中には、常に「次は何を指示するか」を考える。

問題解決案を提案させる場合は、レポートにして提出させると簡潔になる。

段取りシートをつくって手渡す。とくに、引き継ぎのときには重要だ。仕事上の暗黙知も気付く範囲で箇条書きにしておくとよい。

 

・1分でそこそこ仲良くなる!

名刺、または相手の持ち物やファッションから話題の糸口を見つける。

「資金おもしろかったテレビ番組は?」「たとえば、テレビなどでは、どんなものをご覧になっているのですか?」などと、テレビを話題にすると無難。

ある程度仲良くなることに成功したら、フォローのメールを出すと、さらにお互いの印象に残るようになる。

 

・1分で叱る!

①    事実を突き付ける。何が悪かったのかを紙に書いて「注意メモ」とする。

②    「注意メモ」に基づいて相手と話しあい、原因、弁明、反省の言葉を引き出し、「注意メモ」に書き込む。そして、改善点を導き出す。

③    「注意メモ」の最大ポイントを赤で囲み、同じ失敗を繰り返さないための対策を青で囲み、日付と2人の名前を書いて相手に渡す。

 

ビタミン65

世界一の美女になるダイエット

本文から

・栄養の砂漠から早くぬけだして。食べ物を味方につければ、誰でも今よりも美しくなれるのです。

 

・何を食べるかで、あなたがどんな身体になるのかが決まります。基本の栄養素が満たされていて初めて、やせやすい身体、美しい肌、やる気に満ちた心を手に入れることができるのです。

 

・水をこまめにとることが大事です。どうしてもむくむ人は、血行の悪さが考えられます。あるいは、筋肉が足りず代謝が滞っているか、塩分や糖分のとりすぎが原因です。

 

・肌は、身体を包む単なるラッピングのようなものではなく、内臓の鏡です。肌にでてくることは、身体の中で起こっていることなのです。本当に肌をきれいにしたければ、真皮層からのケアが必要で、食べ物から栄養をとるしかないのです。高い美容液やクリームを使うくらいなら、三食バランスを考えて食べたほうがよほどいいのです。

 

・何を食べるか・食べないかで、シワやシミの数に差ができる。化粧品より効果的なのが、抗酸化成分の入った食べ物をしっかりとることです。

 

・冷えの改善には、まずたんぱく質をきちんととること。筋肉がつくだけでなく、たんぱく質を消化するときに熱を生む効果もあります。

 

・正しい姿勢と深い呼吸がみずみずしい美しさの基本。姿勢が正しいと、内臓が本来あるべき位置に収まり、活発に働くようになります。

 

・いい消化は美人の絶対条件。

1.ゆっくりと食べる。良く噛んでいただく。

2.食べながら水をとらない。

3.朝は王様のように食べ、昼はプリンスのように食べ、夜は貧者のように食べる。

4.ストレスや怒りを感じている時はあまり食べない。

 

・不調が続くときは、醱酵食品で腸内美化を。病気にかかりやすく治りにくいということは、身体がもっている免疫力が落ちているということのシグナルです。免疫力を落とさないこと、あげることにいちばん大きな役割を果たすのは、意外かもしれませんが腸なのです。

 

・新しい食習慣は、まず1ヶ月続けること。人の身体は細胞がある一定の期間で生まれ変わっています。肌なら28日で生まれ変わります。身体の内側から本当にきれいになっていくためには、ある程度の時間が必要です。

 

・就寝1時間前の過ごし方が眠りの質を変える。寝る前の1時間は強い光から離れて目や頭を休め、ストレッチなどでリラックス。

 

・疲れているときほど身体を動かしてみる。疲れたからと身体を動かさないでいると、ますます疲れが蓄積されてしまいます。身体は動かすことで、機能を使うことで動きがよくなっていくものです。

 

・自分をもっと肯定しましょう。自信を持つと、自分を肯定することができ、周りにも優しくなれる。エネルギーをえてやる気が増し、内面からきれいになるほうへと自然に向かっていくのです。謙虚であることは日本女性の美徳ですが、もっと自分の素晴らしさに自信を持つ必要があります。自信と自慢は違うもの。

 

・あなた自身を一番にする時間をもちましょう。あなたをいちばん大切にできるのはあなた自身。身体と心のケアをして、生活の質を上げていきましょう。

 

・褒められたら、心からの感謝を。それを自信にして、もっと輝きましょう。「ありがとう」と口にするときのあなたは、きっと美しいはずです。

 

ビタミン66

職業としての学問

本文から

・職業としての学問は経済的にはどうやって成り立っているのか。もっと現実的に言えば、大学の卒業生が大学院に進んで学問に専念しようと決心した場合、彼の生活状態はどうなるのかという問題です。

ここでは、ドイツとアメリカを基準に述べられています。

 ドイツでは、職業としての学問に専念する若い人の人生コースは、普通は「無給講師」から始まります。学生からの聴講料だけで、あとは無給で講義を行うのです。学者としての人生の大前提は、お金がないとどうしようもないということ。経済力のない若い学生にとって学者生活をすることは非常にリスキーなのです。彼は最低でも数年は貧乏を我慢しなければならない。しかし、どうやったら生計を立てるに十分な稼ぎのある地位に就くチャンスをつかめるか、彼にはわからないのです。

 対して、アメリカでは大学は官僚的組織になっています。助手は最初から有給です。もちろん薄給です。それでも固定給がもらえるわけですから、安定した地位からのスタートができます。

 

・ある教員の授業にばかり学生が集まるのは、非常に多くの割合で、その教員の性格がいいとか、声がいいとかいう、まったく外面的なことで決まってしまうことが多いというのが事実です。教員にとって何よりも難しい課題は、教員の話を聞く力はあるが、学問的な訓練を受けていない学生達に、教員が学問的な問題を理解できるようにしてあげることであり、さらに、これがまさに教員にとって決定的に重要ですが、学生達を自分の頭で考えられる人間に高めていくことだ、ということです。

 

・学問を職業にするときの心構えは、まず、学問はかつてないほど専門化の段階に入りこんでいます。学問が単に形式的に専門分化しているだけでなく、まさに学問をする人間の内面も専門分化しているのです。

情熱のない人は学問を職業にするのはやめて、他の事をしたほうがよいのです。人間が人間として生きようとする限り、情熱もなく苦労もなくできることなどというものは、価値あるものではないですから。

 

・ひらめきを生むためには。

ひらめきはひらめこうと思って生まれるものではない。机に向かって頭をかきむしっているときや答えを探し求めているときにではなく、いつだってまったく思いがけない時に現れてくるものなのです。だからといって、机に向かってもだえ苦しまない人や、問題を発見する情熱を持ったことのない人には、やはりひらめきは現れません。

 

・「自分らしさ」と「やりがい」。この2つは互いに密接に結びついていいます。すなわち、自分らしく、個性的に生きればやりがいが生まれ、やりがいがあれば自分らしく生きられるというのです。やりがいこそが自分らしい生き方にピッタリだからです。

 

・どんな学問上の「達成」も新しい「疑問」を生みます。学問は、いつかそれが乗り越えられ、古くなることを欲するのです。学問に身を捧げようという意志を持つ者はこのことに耐えられないといけません。

 

・教員に求められること。1つ目は、事実の確定をすること、たとえばある文化に関する史料を数学的、論理的に確定すること、あるいは史料の構造をはっきりとさせること。2つ目は、その文化に価値があるのか、その文化の中身には価値があるのかという疑問に答えること、そして、その文化における共同体や政治団体の中で人はどのように行動すべきかという疑問に答えること。この2つがまったく異質であることをよくわきまえることが教員には求められます。

 

・学問の3つの貢献ときょうしにできること

1つ目には、技術に関する知識です。生活を技術で支配するための、物の動きや人間の行動を予測によって支配するための知識をもたらすことです。2つ目に、考える方法、考えるための道具、考える訓練を与えることができる。3つ目に、明晰さを与えること。この場合、教員自身が明晰さを持っていることを前提としています。

 

ビタミン67

官僚の責任

本文から

・官僚が果たすべく責任とは「国民の生活を第一に考え、国民のために働く」ことにある。

 

・官僚は決して優秀ではないし、必ずしも国民のことなど考えて仕事をしていないのだ。たとえ官僚になるまでは優秀だったとしても、いつの間にか「国民のために働く」という本文を忘れ、省益の追求にうつつを抜かす典型的な「役人」に堕していく。それが「霞が関村」の実態なのである。

 

・日本国政府はいつでも問題を先送りにし、もしくは本質から目を逸らして、その場しのぎの施策を講ずるだけ。最後は増税でなんとかしようという知恵しかなく、また、増税すればなんとかなると本気で考えているらしい。

 

・我慢強く、まじめで、勤勉な国民がそろっているにもかかわらず、将来に希望をもてない国になってしまったのは―政治の責任もあるが―やはり官僚の責任が大きい。政治家と違って身分が保障されている官僚は、長期的視野に立って物事を考えられたはずだからだ。それなのに官僚は、将来訪れるであろう問題に対して、なんら効果的な対策を施さなかった。

 

・「世界一」だとわれわれが信じ、よりどころにしてきた日本の技術力の高さが、原発事故とその対応のまずさから、じつは幻想にすぎなかったという現実が明らかになったのと同じように、日本の官僚も、専門知識に乏しく、したがって判断も決断もできず、自分では絶対に責任をとろうとしない、たんなる素人集団であることが、広く国民の前に露呈してしまった。

 

・天下りを必ずしも悪ではないと考えている。それは、広義にとらえれば、一つの転職であり、その人間がもっている知識やノウハウ、技術を活かすことにもつながるからだ。それが国民のためになれば、決して悪いことではない。ところが、現実にはそうはなっていない。だから天下りは悪であり、禁止されなければならないのである。

 

・官僚の世界では先輩に不利益なことを言い出すこと自体がタブーなのだ。

 

・少なくとも国家公務員採用試験に合格し、官僚になった当初は、ほとんどの人間が、「国のために働く」という志を胸に抱いていたはずなのだ。ところが、そういう官僚たちも、いつしか初心を忘れて、しだいに内向きになっていく。国益より省益を第一に考えるようになっていく。国家公務員試験という難関を突破した優秀なはずの人材が、いつしか国を食いつぶすだけの存在に堕していくのである。

 

・問題点として、年功序列が重視され、実力主義が採られていないこと。そのため決定権限をもつまでに時間がかかるのが官僚の世界である。役所の世界では、勤務した年数で人事が決められ、ある程度の権限をもてるようになるのは課長補佐クラスになってから。課長になるまでは、いくら実力があっても今は20年近くかかる。「人のためになる仕事をしたい」と思って役所に入っても、現実に自分の裁量でそういう仕事ができるようになるまでには、途方もない年月を費やさなければいけない。

「やりたい仕事をやるためには、やりたくない仕事を我慢してやらなければならない」矛盾した構造が厳然と横たわっているのである。

 

・古い言葉で言えば、公務員とは「公僕」である。つまり、国民のために奉仕する。それが仕事であり、義務である。「私」ではなく「公」のために働くからこそ、税金から給料が支払われる。ところが、現実は「公」そっちのけで「私」の利益拡大に血道をあげている公僕が多数派である。

 

・国民のために尽くしたら報われず、省のために知恵を絞ったら高い評価を得られる構造が問題。

 

・どんなときでも、どんな事柄に対しても、つねに「それが国民のためになるか」を第一の判断基準にしなければならないのが国家公務員である。省利省益と縄張り確保を第一に考え、国民の利益をないがしろにすることがあってはならない。ましてや省益のために貢献した者が評価され、退職後も優遇されるなど言語道断だ。

 

・「守るべきではないものまで守る」政策と、永田町および霞が関の貧しい発想は、財政悪化が進む日本に必要な「選択と集中」を阻む結果になっている。ただでさえ少ない労働力と資金を最大限に活用するためには、衰退する産業・企業には退場を促し、有望な産業・企業に資力と人材を投入すべきなのに、現実には逆のことをしているのだ。

 

・政治家達を動かすのは何か。国民の強い意志。これしかない。

 

ビタミン68

恋する理由

本文から

・他人と自分を比べない。Non!とはっきり言える。選択肢のある生き方。でも、エレガンスも、自然体も忘れない。“しなやかな個性”は、パリの美しさ。

 

・なにごとも自分のものさしで判断して、まわりと違う生き方を追求するフランス人。

一方日本人は、「和をもって貴しとなす」、みんなでつくったルールを重んじ、調和することを大切にして、共同体を上手に運営するのにたけてきました。でも、調和を大切にするあまりに、自分は他人からどう見られているのかと、まわりを見渡して、他人と違うことにストレスを感じたりもする。

 

・フランスでは、街ゆくおばあさんが真っ赤な口紅をつけて背筋を伸ばし、颯爽と歩いている様子を見かけることも珍しくありません。それはずっと、恋愛体質を貫いてきたからこそ。一瞬たりとも女という舞台から降りようとしたことがないからなのだと思います。女性は隣にいる男性のためにきれいになる。それがフランス女性の美の原点なのでしょう。

 

・働くフランス女性たちが子供を生んでいるのは、国の公的支援だけではなく、意識の問題もある気がします。仕事をすることはお金のためだけではなく、「自立」することであり、働くこと自体に、生きる意味があると考えているのではないかと思うのです。

 

・本当の豊かさは多様性から生まれます。日本女性は自分を見失わず、受け継がれてきた独特の文化を楽しみ、活かして、美しく進化していくのが大事ですね。グローバルな視野に立って考えると、日本女性が新しい文化を手に入れることによって、いま持っているものを失うのは、もったいないことです。そして、権利を主張することは大切だけれど、「男性化」してはいけません。女性は、女性に生まれてきたことを、もっと楽しんでください。ずっと「女」であり続ける努力も必要です。それはきっと、生きることが楽しくなる秘訣でもあるからです。

 

・フランスでは、「個性的であれ」というのが大前提の考え方です。自分の個性を追求し、大切にすることを何より優先します。まわりと一緒になろうとするのは、むしろ恥ずかしいこと。自分自身が本当に好きな物、隣の人が持っていない物を探したい。それがフランス人の考え方なのです。

 

・結婚する、しない。子供を持つ、持たない。仕事を続けるか辞めるか。どう生きるかは、すべて自分次第。だからこそ、その選択や決断に、他人はとやかくいうべきでばないし、むしろ、その人が選び取った生き方を誰もが尊重するのだと思うのです。

 

・フランス人は誰しも「まわりと違う」自分を追求します。物心ついたころから、自分は何が好きか、自分には何が似合うのか、自分らしさとは何か…と、つねに自らに問いかけます。つまり、「まわりがどうしているか」「他人からどう見られているか」を気にするのではなく、「自分らしさとは何か」に、いつもいつも思いを巡らせているのです。

 

・「己を知っている」こと。つまり、自分の優れている部分にきちんと気づき、認めている人。自分の事が好きだから、気づき、認められる、気づき、認めているからこそ、磨ける、磨けば自分のことをもっと好きになる…その「プラスのスパイラル」が、さらに個性を際立たせえていると思うのです。

どちらかというと、日本女性はコンプレックスに目を向けがちだと思うのです。だから、それを隠して、完璧にしようとするあまり、作り込む方向へと行ってしまい、どんどん人工的になっているところがあるかもしれません。

自分の長所を伸ばすことに目を向けること。自信がないところを隠すのではなく、自信があるところを強調する。

 

・女性であることを真正面から受け止めて「女性らしさ」を楽しんでほしいと思っています。

 

・働く女性にとって大事なことはエレガントでいること。自分自身を開花させましょう。

 

・人目を気にしない

まわりの人たちや世間が自分に対してどう思うかは、あまり関係のないこととらえること。自分自身の価値観で人生を選び取っていく感覚も持つこと。

 

・人生は自分で計画する。

仕事や結婚、出産、育児など、自分で選び取った人生は自分で設計し、構築する、だからこそ、自分だけの「喜び」や「幸せ」ができあがっていくと考えるのです。

 

・自由であること。

自由の中にこそ自分が存在している。「自由」とは、今までの風習やまわりのやり方に倣うのではなくて、つねに自分の考えで、自分のために判断し、自分で行動するというあり方。

 

・ルールにとらわれない生き方=「人生は楽しむもの」

 

ビタミン69

エレガントな女性になる方法

本文から

・女性としていきるというのは、自分がどのような人間であるか、どのような人間でないかを知るというごく単純なことである。

 

・何より大事なのは人生を楽しむこと―幸せを感じること、それだけです。

 

・その日のために生きようとしてはいけません。それではあまりに即物的だから。それよりも、1日1日を宝物のように慈しむべきよ。生きていることそれ自体がどれほどありがたいことかを意識せずに皮膚だけで生きているような、つまりごく表面的な生き方をしている人が、とても多いように思うの。

 

・「時間を守りなさい」「どんなときも、自分よりも周囲を優先すること」「自分のことばかり話してはいけません。あなたはけっしておもしろい話題ではありませんからね。大切なのは周りの人達です。」

 

・“身なりは人を作る”というけれど、わたしにとって衣装は、失いがちだった自信を与えてくれるものでもあったの。

 

・緑色をしたものに囲まれていると、安心できる。お金に困っていたころも、いつの日か、自分の果樹園と家庭菜園を持ちたいと夢見ていたくらい。

結局、意味するものは同じではないかしら。子供達、花々。生命であり、生き延びていく力だわ…人生って、そういうものじゃないかと思うの―子供や花々のためにあるのよ。

 

・(老いることを)怖いとは思わないわ。年を取らずにすめばいいのにとは思うけれど。人生をとても楽しんでいるから…もちろん、若々しい外見を保つ努力はしています。女ですもの、私にもそのくらいの虚栄心はあるのよ。永遠のティーンエイジャーでいたいとは思いません。

 

・この世で一番愛しているものが何であれ、人はそれを失うことを怖れ、それが変わってしまうこともありえるのだと、痛いほど意識するものでしょう。道を渡る前に左右を確かめるのはなぜ?車にひかれたくないからです。それでも、やっぱり人は道を渡るのです。

この世でしがみつく対象としてもっともすばらしいものは、お互いよ。心に導かれるままに生きてるの。心の言うなりになってばかりいると言ってもいいくらい!

 

・私は母親になるために生まれてきたんだと思います。息子を3人以上持てるとしたら、娘も持てるとしたら、それも何十人も持てるとしたら、何人だって産むわ。

子供を持った女性には、素晴らしいことが起きるの。大変革がね。子供の人生や成長が生活の中心になるのよ。

 

・私は1人の女性として努めを果たしています。それで誰かに迷惑がかかっているとは思わない…でも、多忙な映画女優として仕事を続ければ、家族にしわよせが行くでしょう。夫や子供達がほったらかしになってしまうわ。

 

・この世に特別な人間が存在すると信じて大人になってはいけない…私達はみな同じ人間なのよ。

 

・笑わせてくれる人が大好き。この世で一番素敵なことは笑うことだって本気で思うわ。笑えば、たいがいのことは忘れられる。多分、人として1番大切なことだと思う。

 

・大勢に囲まれていても、強い孤独を感じることがあります。

試練に遭うと、孤独を感じるものよね。孤独は恐怖を招くこともあるわ。でもわたしには、幸いなことに、そういうとき電話できる友達がいつもいてくれた。けれど、1人で過ごす時間も好きよ。1人でいてもちっともさびしくないわ。私自身が話し相手になれるから。

 

・人生最大の収穫は、私自身を受け入れられるようになったこと、自分や他人の欠点を受け入れることができるようになったことです。私は自分の思い描く理想像からはまだほど遠いところにいます。それでも、こんな私もそう悪くないじゃないかと思い始めています。

 

・人の役に立ちなさい、他人から必要とされなさい、愛を与えられる人になりなさい―母からそう叩きこまれて育ちました。愛することは、愛されることよりよほど大切だと思います。

人生の終わりとは、紅茶と淹れてあげられる相手がいなくなった時、誰にも必要とされなくなったときだと思います。

 

・客観的に自分を見ること。道具を観察するように、自分を分析すること。どこまでも自分に正直にならなくてはいけません。欠点を直視しなくてはいけないわ。隠そうとしてはだめ。欠点を隠す代わりに、長所に磨きをかけるのよ。

 

・私は自分の魂にこう問いかけます。私に何ができるのだろうか。どこへ行き、そこで何をするのか。誰にでもできることはあります。1000人を救おうとしても、それはむりでしょう。けれど、たった1人でも救うことができるなら、私は喜んでそうします。

 

・世界が生まれた瞬間から不公平は存在します。けれども、世界は1つです。世界が狭くなり、移動の自由が広がるにつれ、世界は1つであるという実感は強くなっていきます。持てる者が持たざる者に手を差し伸べるのは道徳的な義務であることに疑問の余地はありません。

子供達は人類にとって最も貴重な財産です。未来への希望です。子供達が人生の最初の危険な数年間を物理的に生き延びるだけでなく、精神的、社会的、肉体的な虐待とは無縁で生活できる環境を整えることができて初めて、対立と暴力のない未来図を描くことが可能になります。それが可能になるかどうかは、私達にかかっているのです。

私の胸は、私を含めた人類に対する怒りでいっぱいです、集団の罪というものがあるとは思いません。けれども、集団の責任は存在すると思います。

 

ビタミン70

感じない子どもこころを扱えない大人

本文から

・「気持ちを大切に」これは知識としては、当たり前のこととなっている。気持ちは大切にされるべきだ、と多くの人が感じている。

けれども、どうすることが気持ちを大切にすることで、具体的には何をすればいいのか。

 

・いじめに限らず「その時どう感じたか」「そうされたらどう感じるか」といった気持ち、感情のレベルで大人が子供に話してみる。そうすると、思いのほか、子供達に伝わりやすい、という実感を持っている。

もし、命の大切さを子供に伝えたいのなら、自分が「本当に命って大切だ!」と実感したときのことを思い出さなくてはならないと思う。具体的にどんなときに、どんな感じがして「命がとっても大切だ、いとおしい」と思ったのかを、大人のあなたが言葉にしてみる必要がある。「命」というのが漠然としすぎているというのなら、「生きていて良かった!」というかんじでもいいし、「一緒にいてくれてうれしい!」という感じでもいい。「命は大切にしなくては足りない」というルールを、お題目のように教えるのはナンセンスだ。

 

・子供達は、気持ちを言葉にしたり、コントロールする体験が少なく、自分なりの気持ちのコントロール方法を編み出す機会が少なくなっているのではないだろうか?

かつて、子供達は小学校入学までに家庭内での体験を通して、気持ちのコントロール方法をある程度身につけてきていた。しかし、これがうまく身に付かずにいる現象が起きている。子供の上書面が未発達であることの一因には、早期幼児教育などで、事柄やモノの名前を覚えるなど、知的なものを大量に子供に注ぎ込みすぎることがあるかもしれない。子供が自分なりに気持ちをコントロールする機会が少なすぎるのだ。また、テレビなどの一方的なメディアに子供をひとりで長時間さらしておくことも、子供が自分のなかに湧きおこる感情への対処に不慣れになってしまうことと関連があると、感じている。

 

・感情をあとまわしにしてきた大人達。

仕事の場で要求されるのは、私的な感情を交えない、クールな対応。何がっても、同様せずに問題解決をすることこそ有能さの証なのだ。

自分が本当にしたいこと、望んでいること、大事に思っている事が、押し寄せる「仕事」という大波にのみ込まれてしまう。それは、自分の感情や感覚が、効率第一主義の社会のなかで抑え込まれてしまっている状態だと考えられる。

この「感情よりも効率」「テキパキとすすめることが大事」という、仕事の世界で当たり前になっているものが、家庭の中にも持ち込まれ、当然の事となっているのが、日本社会の現状だ。

大人のほうも次々と「やらねばならないこと」をこなすので精一杯だ。気持ちを振り返る余裕がなくなっている。

忙しい毎日の中で、「自分はどう感じたか」なんて「話すほどの事でもないだろう」と思ったり、話そうとした時に相手が忙しそうだったために「かえって迷惑だそう」と考えたりして、ついつい機会を逃してしまう。そしていつのまにか、伝達事項以外の会話がなくなってしまう、というのも当たり前のことだろう。

 

・自分以外の人の意図や出来事の分析、理由探しをするのは得意だけれども、自分の気持ちや相手の感情を理解するのは苦手。そういう大人が増えているように思う。分析や理由探しばかりでは、複雑に動く感情や些細な気持ちが見えにくくなってしまうようだ。

 

・人間、生きていれば、ひとりになりたいこともあるし、喧嘩をしたり、悩んだり、落ち込んだりすることもあって当然だ。悪いことでも変なことでも、ましてや弱いことでもない。けれども、そうは思えず「私だけ…」と思い詰めてしまう。これも、悩む、落ち込む、嫌な気分になるといった“ネガティブな気持ち”があることを「いけないこと」としてしまうからだ。自分のなかにある“ネガティブな気持ち”を「いけないこと」としてしまうと、そんな気持ちになるということを共有することはできない。誰もそんな気持ちを持たないのだとすれば、「自分だけがおかしいのでは…」と思うことになる。

いつも一緒じゃなくても、パワーや好みの違いがあって当たり前とお互いに認められれば、そして、うまくいかないことや悩みがあってあたりまえというふうにお互いの気持ちを分かち合えたり、共有できたりすれば、息詰まりも減るのではないかと思う。

 

・何気なく言葉を交わしながら、実はお互いドロドロした感情をなすり合っていたり、自分の感情に相手を巻き込んでいたり、巻き込まれていたり。そして、「何かうまくいかないな」と悩んだり、「あの人と話すとなぜかいつも嫌な気分になる」ともんもんすることにもつながる。

・被害的になるコミュニケーション

自分の気持ちに気づかないせいで、攻撃的な反応になってしまったり言い訳のような反応になってしまうことがある。表面的には事実へのコメントなのに、被害的に受け取ってしまう。自分のなかにちょっとした心配や気がかりがあればあるほど、コメントを非難や批判と受け取りやすくなる。

・どちらも被害者

いつも周りに気を使い、「うまくいってあたりまえ、何か問題があれば自分のせいかもしれない」と感じやすい立場にあるからこそ、被害的になりやすい傾向を持っている。だから、相手の言葉一つ一つに揺れ動いて、傷ついてしまう。この状態が続くと気持のいいコミュニケーションをするどころか、お互いにいつも不安な気持ちを抱えていなくてはならない。

・依存的なコミュニケーション

傷つくことを恐れて依存的な言い方をしたり、依存的な言い方に振り回されたりしているうちに、気持のよいコミュニケーションができなくなっていく。自分が何を欲していて、相手に何を期待しているのか、自分が感じていることが何なのか、自分の本当の気持ちや本当に相手に伝えたいことがなんなのかがわからなくなっていくのだ。

・「わかってくれない」がなぜおこるか

「事実を述べることで相手に真意が伝わることを期待する」という点で、にたようなコミュニケーションの形に、「自分はノーのつもりで言っているのだけれど、伝わらない」というものもある。自分の「つもり」と、相手の「受け取り」にはギャップがあって当然―そのことに気づいていればコミュニケーションは変わっていく。自分の思いを伝えるには努力が必要となる。相手に分かってもらうことを過剰に期待しているだけでは、なかなか「わかってもらえない」ということがおこるのだ。

・婉曲な表現によるコミュニケーション

「あの人はこうだから、こうなのよ」という分析的な言い方や、「あの人って敵が多いな」といった相手をおとしめるような言い方をしたくなる場合にも、相手に対しての批判や苦手意識、「困っている」「嫌だと思っている」などの気持ちが裏側にあり、それを認められない自分がいることが多い。

・「不安に巻き込まれる」コミュニケーション

小さな不安が拡大再生産されてしまうこと。ほんのちょっと愚痴を言ってすっきりしたかったのに、自分が思っていた以上に結果が大ごとになってしまう場合がある。

 

・心の中には、「好きだけど嫌い」のように相反する感情や、嫉妬や怒りのように、自分でも認めたくないと思う“ネガティブな気持ち”がある。また、感じている気持を言葉にするということにもエネルギーが必要である。焦ってすぐに言葉にしようとせずに、漠然と「どんな感じかな」と心に注目するのだ。「やな感じ」「がっくりしてる感じ」そんな大まかなものでいい。ゆっくりと時間をかけて感じを掴んでみる。

 

・誰か信頼できる人、ゆっくり話を聞いてくれる人と話してみるということも、気持ちを整理するための有効な方法である。

 

・気持ちを聞く時には、「もしも自分だったら、どんなことを感じるだろう」とイマジネーションを働かせることが大切だ。気持ちのレベルでのコミュニケーションをとるためには、自分の気持ちをつかんでいることが必要になる。

 

・「怒り」は、自分で意識しにくい感情の一つなのだが、毎日の生活のなかで本当は感じていることが多い感情でもあり、それを自覚していれば、自分なりにどうコントロールして、どう処理するかも分かってくる。怒りを自覚するためには、自分がどういうときに怒りを感じるのかを言葉にしておくのが最良の方法だ。そして、「怒りを感じてしまう自分を変えられるとしたら、どういう方法があるだろう」とか、「感じてしまったとして、どうやってすっきりさせればいいだろう」など、怒りを自分なりに処理する方法を持っておくことが大事である。

 

・褒められれば嬉しいし、認められることは励みになっていく。だから、もし周りに認めてくれる人がいないのなら、自分が自分の応援団になってあげる。時には、自分をほめて、自分が自分にご褒美を出すのもいい。自分を認めることができるようになると、周りの人のことも認められるようになる。もちろん、自分の子供のことも認めて、素直にほめられるようになるはずだ。

 

・自分で自分の気持ちに気づき、その落ち着き場所をみつける力。自分と周囲との関係を感じ取る力。相手の気持ちをわかろうとする力。これらは、感情への注目が薄れるにつれて、大きく減退しているのではないか。

 

・どうして相手の気持ちを知る為に、自分の気持ちを理解しなくてはならないのか?

相手の気持ちというのは、自分の感情を手がかりにして理解するものだから。

 

ビタミン71

バタフライエフェクト

 

主題について考えてみた時、これというものを身近で探すことが難しかった。

自分がここへきた理由や、過程、流れを考えた時、ここで働くきっかけや、出会い、タイミングなど、すべてバタフライ効果との関連もあるのかなと思った。

その一つを書いてみたいと思う。

 

ライフスタジオは、韓国でサガナムという写真スタジオを行っていた李社長と奈美さんが一緒に日本で作ったスタジオ。日本の写真文化をかえる。ということを元に、そして、人が成長していける組織を作っていけるように。そして、だんだんと拡がっていき、店舗も増え今に至る。この6年間たくさんのことがあったと思う。

私が入ったのは、産休に入るスタッフの変わりであった。大学を卒業し韓国で就職しようとしていたものの、結局日本に戻ってきた。連絡がきてここで働くことになる。

ライフスタジオとの初めての出会いは、この時だったけれど、会社を始めたばかりでまだ木更津にあった頃に、成人式の写真を撮ったらいいと奈美さんからいわれたことだった。結局撮りには行けなかったけれど、まさか自分がそこで働くことになろうとはまったく思いもしなかった。

奈美さんとの出会いは、20歳の時。先輩のウエディングドレスを作りに行ったウエディングショップに奈美さんがいた。先輩と奈美さんが少し知り合いで、奈美さんの知っているドレスショップを紹介してくれた。そこで初めてあった。そして、成人式の写真を撮りにきたらいいということを言われた。結局いけなかったけれど、そこでの出会い。その後1度くらいあったことがあったものの、そんなに知らなかった。大学を卒業し、就職先を探していた私に清子さんから連絡があった。働かないか?と。面接に行くと奈美さんがいて、ここのスタジオだったんだ!と驚く。そして、すぐに働くことになった。入社して3年半ほどがたったけれど、今までいろんなことがあったようでなかったかもしれないこの日々。(個人的にはあまりにもいろんなことがあり過ぎていろんな意味ですごくありがたいと思っている)

何故これを書いているかというと、結局私がここにいる理由や、入れた理由は、社長と奈美さんにあったということ。私だけではなく他の人にも当てはまることかもしれないけれど。

もし、社長と奈美さんが日本でオープンしてなければ。奈美さんが韓国でお客さんとして、写真館へ行き、その時に社長に写真を撮ってもらっていなければ。私はここにはいなかった。そう考えると、二人の出会いがなければ、私を含め沢山のスタッフはまったく違うことをし、お互いに繋がりもなかったかもしれない。そして、スタジオがあったとしても、もし、奈美さんと昔会ったことがなければ、ここへいなかったかもしれない。

そんなことを考えると、きりがないし、どこからじゃあ始まったのか明確にはできないけれど、追求していけば全ては結局繋がると言えるのではないか。

韓国での社長と奈美さんの出会い、韓国で奈美さんと私が出会い、日本で出会い、それが何もなければまったく違う人生を送っていたはず。

全ての出来事に意味があると思っているけれど、社長と奈美さんが出会わなければ、なかったであろう人との縁や繋がりが発生した。国境を越えた繋がりも。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

本文から

・ぜひ知っておいてください。あなたのすることは重大な意味を持っています。あなたのちょっとした行為がめぐりめぐって大きな影響を及ぼすのです。

あなた自身にとってだけではありません。家族や職場や地域意にとってだけでもありません。

あなたにするあらゆることは、地球上のすべての人々の生活に、計り知れない影響をもたらす可能性があるのです。

 

・「いいかい、ヘンリー、神様がきみを作ったのは、世の中をよくするためなんだよ。ぼくはきみが使命を果たせると信じているからね」

 

・「どんなに小さなことでも、世の中を変えることができるのよ。私達がすることはすべて、とても大切な意味をもっているの。どんなに小さな行動でも、世界を変えることができるのよ。」

 

・「あなたが何かをするとき、それがよくても悪くても世の中に影響を与えるのよ。あなたが今日よいことをしたことをお母さんは誇りに思うわ」

 

・あなたの今日の行動によって、未来の世代の人達が方向づけられるのです。どうか、そのことを知っておいてください。その人達はまだ生まれていませんが、あなたの今日の、明日の、明後日の行動によって大きな影響を受ける可能性があります。

 

・あなたは特別な使命を持って生まれてきました。この地球という星の上で、あなたと同じ人は今まで1人もいませんでしたし、これからも絶対に現れません。あなたの精神、思考、感情は、ほかのどの人の中にも存在しないのです。あなたを特別な人にしている稀有な資質は、たんなる偶然の産物ではありません。

あなたは社会に貢献するために生まれてきました。あなたには、世の中を変える力が秘められています。あなたの行為が世の中になんの影響も及ぼさないということはありません。もしかすると、あなたの今日の行為がきっかけとなって、世界中の数百万人、あるいは数十億人の生活を変えることになるかもしれないのです。あなたの心臓が鼓動していること自体に意味と目的があります。あなたの行為は純金よしも大きな価値を持っているのです。あなたの今日の行為、ひいては人生は、未来を永遠に変えるだけの力を持っていることを知っておいてください。

あなたが、世界を変える力を持っているのです。

 

・ワーク(働く)の中身とは、一体なんでしょうか。これは、自分の自発的な行動によって、他人や社会に貢献することである、と考えます。最初はあまり意味が分からなかった仕事でも、誰かの役に立つことに気がついた時に、仕事はジョブ(稼ぎ)からワーク(働き)へと変貌するのです。

 

ビタミン72

フランフランの法則

本文から

・社員というものは、上司をはじめ、社長のしぐさや言葉を、驚くほど見ているものだ。大会社で、社員が社長と直接会う機会がほとんどない場合でも、それは変わらない。そして、社長の志がどこにあるのか、それを貫くために社員をどうみているのか。そいったことに敏感に反応する。

 

・原理原則を貫き通す、相手が目上でも目下でも人の話をまっすぐ聞く、通すところは通し、譲るとことは譲る。

 

・「良い物があれば売れる」という“プロダクトアウトの発想”を徹底して排し、「お客様の求めているものを売る」という“マーケットインの発想”に切り替えたこと。

 

・「もっとおもしろいことがやりたい、楽しいことを市場に発信したい」という思いが、キャリアとともに強まっていった。「今の小売りの形態をこのまま続けていけばいいのか、『FrancFranc』の顧客である団塊ジュニアとともに、ブランドも歳をとっていっていいのだろうか」という疑問を抱いていた。

それが親会社から独立して自由に采配をふるう決断へ向かわせた。

 

・実践的なテクニック論ももちろんあるのだが、まず「何か面白い物がありそう」という匂いが、店頭から発散されているかどうかが重要なポイントだ。ちょっとした遊び心や楽しそうな空気が、その店から発信されていうかどうかということなのだ。店頭を消費者の視点から見た時に、「何か面白そう」と感じさせるかどうかが分かれ目なのだ。

 

・商品を見て、笑ったり、驚いたり、見たことがないと興味を持つ、そんな楽しさが提供できているかどうかは、恒常的に考え続けなければならない。

 

・一人一人がどんなに一所懸命でも、価値観の共有化と原則の確認がなされていないと、結局はお客様から見た時に傲慢なイメージになってしまうものだ。

 

・トップとしてカリスマ的な存在感を持って、規模・利益の拡大を図るとする自己顕示・権威指向の強い人、あるいは、あくまでリーダー的存在であるものの、社員やお客と一緒に仕事自体を楽しむ自己協調・創造指向の強い人など、トップのキャラクターはいくつかのパターンに分けられる。

まず「自己顕示型」は、社会的には成功者としてマスコミの脚光を浴びたりもするが、あくまで企業として拡大して利益を増やすために、日々努力を傾け、社員にも同様に厳しい姿勢を要求する。そして企業活動の大半は、社長の采配ひとつで決まっていく。トップの言うことは絶対を意味する。その企業が行っている活動よりは、トップのキャラクターが前面に出ている。トップがいなくなれば企業ブランドはほぼ消えてしまうというリスクを常に抱えることになる。

「自己協調型」は、社長自身が結果的にマスコミに出ることはあっても、積極的に注目を浴びることに関心は高くない。企業として利益を確保することは大切だが、それと同じくくらい、新しいことや面白いことをクリエイティブにやっていきたいという意志が強い。自分の意志を押し通すよりは、できるだけ幅広い社員と接して、意見に耳を傾けようとする姿勢は強い。

 

・他人と比べるのではなく、自分を最適に表現してくれたり、個性を最も引き立ててくれるものであること。

・著名で値段が高いことを看板にするのではなく、無名で安くても「自分のこだわり」を満たしてくれること。

・モノ・コトの使い方がゴージャスということに意味を持たせるのではなく、品位を感じさせること。

・うわべだけ体裁よく作られたものでなく、作る人の精魂込めた志を技が感じられること。

・表面的にかっこいいのではなく、使っていて五感を刺激してくれる心地よさがあること。

 

・「いつも頭の中に10個くらい引き出しがある。それはたとえば新しい店だったり、新しいビジネスだったりする。」何か引っかかることがある度に、新たな引き出しができてくる。常にアイディアを練ること自体を楽しんでいる。そして、それぞれの引き出しに情報が少しずつ溜まっていくのを待つ。「ある時、引き出しがいっぱいになるので、そうしたらアクションに移す。途中で引き出しを開けては決していけない。最後まできっちり満杯になることを待つことが必要。」

 

ビタミン73

されど“服”で人生は変わる

本文から

・オシャレに夢中な時は見えないもの、たかがオシャレを思えてはじめて見えてくるものがあるって、まずは知ってほしい。「人生はある部分、服に牛耳られている」という事実を。

 

・“愛され服”とは、服を愛されるんじゃなく、あくまで自分への興味に引き込むこと。

 

・女は暇そうに見えちゃいけない。変に忙しそうに見えるのもガサガサして見えて損。だからこし、デキる女。デキるからこそ、暇じゃない。忙しくてもそう見えない女が美しい。

 

・人は世界中で、自分だけを見られない。だから鏡を1時間に1回。

世界中で、自分を見られないのは自分だけ…そんな格言がある。人はみんな“ひとりよがり”になりがち。意識して、“客観性”というものを抱え持っておかないと、人は危なく偏っていきがちだ、そういう意味である。他人の姿はどんな角度からでも自在に見ることができるのに、自分自身は鏡にうつす以外に、自分を見るすべがないなんて、なんと皮肉なことだろう。

きれいは人って、“鏡を人よりたくさん見る人”、“人より多く化粧直しする人”…そう言い切ってしまってもいい。自分チェックは息をするとこの次に大事、そのくらいの意識で1日中鏡をさがし続けてほしい。

 

・人は、社会と関わる為に、オシャレをする。ひとりぼっちで生きていくなら、オシャレなんて無駄になる。だから女のオシャレには、人との関わり方の個性がそのまま出るものなのである。

 

・センスはうつるもの。中に一人、とってもセンスのいい人がいると、いつの間にか伝染してくる。1人1人にその人のファッションを真似ようとする意志などまるでなくても、気がつくと、その人がよくやる色合わせや印象的なコーディネートを、自分もやっている。“視覚”にも優れたコピー能力があるからなのだ。

 

・「忘れられた女は、死んでいく女よりも哀れだ」誰からも見てもらえないのは、確かに哀れ。結局女はすれ違う人にハッとされるためにオシャレをする。見てもらわなければ、何も始まらないのだ。

 

・毎日違う服じゃなきゃマズイ…という強迫観念は、疲労をもたらすだけでなく、じつは不思議に女をあんまりカッコよくみせない。“あえて毎日同じスタイル”のほうがいっそ粋。

 

・トレンドを追うより何よりまず大切なのは、他でもない、いつも“小ぎれい”にしていること。コートやジャケットなどは別として、汚れの目立つ白のパンツなどは、シーツ同様やっぱり毎日、“取りかえる”方が、確かに女は幸せになれそう。つまり毎日、クリーニングの“おろしたて”を着ているべき、ということなのだ。

 

・服の効果を侮らないでほしい。毎日毎日ていねいなオシャレをしている人って、それだけ気持も安定している人。“ゆとり”があるから、ていねいな身づくろいができるとも言えるが、逆に自分に心をこめると、それだけで理屈抜きの幸福感につながるから、人にも優しくできるのだ。

 

・女と服はよく似ている。“自分がなりたい女”のタイプをそっくり服に託すこと。もう一つは、“自分によく似たタイプの服”を選ぶこと。

 

・体が大きい人も小さい人も同じミスを犯している。大きい人は心理的に小さく見せたくて小さいサイズを選びがちだし、体が小さい人は多きめを選びがち。そんなつもりはなくても、知らず知らずそうなっている。でも大きな人はやっぱりパツパツに服を着てはいけないし、小さな人はゆるみがありすぎてはいけない。もちろん体に合ったものをきるのが一番だけれど、どうせ間違えるのなら、逆に間違えてほしいのだ。身長が気になる人ほどオシャレをていねいに。そして前向きに。体重は変えられるが身長は変えられない。その分ていねいに服を着て、自分をキレイに主張すべきなのである。

 

・女とジュエリーは、とても濃密な関係にあると言っていい。女の濃度が高い人ほど、ジュエリーをたくさんつけたがるし、幸せへの執着を見せる。女であること、幸せになること…ジュエリーはそれをそっくり代弁するのである。

 

・女の体には身勝手に、“年齢”を持ってしまうパーツがけっこうある。二の腕、首、背中に胸元…。そのパーツを不用意に見せると、たちまち老けたり、若老けしたりするわけで、体の表情にも実年齢とは違う、“若顔”“老け顔”があること、それが思いがけない年齢をじつに饒舌に語ってしまうこと、覚えておいてほしい。

 

・「女は“恥ずかしい”という意識を失ったら、もうおしまい」“恥じらい”は女をエレガントに見せる生命線みたいなもの。むやみに恥ずかしがるのも未熟さを印象付けてしまうが、恥ずかしいことをちゃんと恥ずかしいと思えることが、女に気品をもたらすのを時々再確認しておかなきゃ。

“センス”と、辞書を引くと、“思慮”とか“分別”と書いてある。言いかえれば“恥”の意識そのもの。センスがあるって、陽は場面場面で、誰に対しても恥ずかしくない自分を作り、相手にも恥をかかせない自分を作る知性そのものなのだって、早く気付いてほしい。

 

ビタミン74

自分の小さな「箱」から脱出する方法

本文から

・我々がこの世で受ける苦しみは、それぞれが脈絡なく発生しているようでいて、実は複雑にからみあった糸のように相互に影響しあっていることが多いのです。そして、その根本の原因を作り出している発生源が、他ならぬ自分自身のものの見方であることが人生においては存外に多いのかもしれません。

 

・誰にも気づかれないと思ってやっていること。

周りの人のことを、『我慢』しなくてはならない存在だと思っている。

 

・自分を欺いているときには、私達は『箱の中』にいるというわけだ。自分が抱えているとは思いもしない問題、自分には見えない問題を抱えていて、その結果『とらわれていた』んだ。

 

・我々が『人間関係の問題』と呼んでいる、一見まったくバラバラな症状、リーダーシップから動機付けまでのあらゆる問題を引き起こしているのは、たった一つの原因なんだ。それさえ知っていれば、人間関係の問題をかつてないほど効率的に解決することができる。

 

・人間は、相手が自分をどう思っているのかを感じることができる、これがポイントなんだ。自分が相手から、なんとかしなくてはならない問題とみなされているのか、操られているのか、策略を巡らされているのかが、わずかな時間で分かってしまう。偽善だって嗅ぎつけられる。見せかけの親切の下に隠れている非難を、感じ取ることもできる。そして往々にして、そういう相手の態度を恨めしく思う。

一方で、対人関係では不器用であっても、他の人間を献身的な気持ちにさせたり、仕事に積極的に関わろうという気持ちを起こさせられる人間が、存在する。人間関係の最新のテクニックを知らなくても、関係ない。彼らはものを作り出す。そしてそれだけでなく、ものを作り出すよう、周囲の人を励ますことができる。

 

・人はまず相手の行動にではなく、相手のありよう、つまり相手が自分に対して箱の中にいるか外にするかに対して反応する。その、箱の中にいるか、外にいるかで、行動が、変わってくるものなんだろうか。箱の中にいると、現実を見る目が歪んでしまう。自分自身の事も他の人々のことも、ハッキリと見ることができなくなる。そしてそこから、人間関係のあらゆるごたごたが起ってくる。

 

・自分を箱の中に追い込む「自分への裏切り」

①    自分が他の人のためにすべきだと感じたことに背く行動を、自分への裏切りと呼ぶ。

人のために何かをすべきだと思いながら、それをしない。

②    いったん自分の感情に背くと、周りの世界を、自分への裏切りを正当化する視点から見るようになる。

③    周りの世界を自分を正当化する視点から見るようになると、現実を見る目が歪められる。

他人の欠点を大げさにあげつらう。自分の長所を過大に評価する。

④    したがって、人は自分の感情に背いたときに、箱に入る。

⑤    ときが経つにつれ、いくつかの箱を自分の性格と見なすようになり、それを持ち歩くようになる。

相手が自己正当化イメージを脅かすような動きをすると、脅威だと感じるし、自己正当化イメージを強化してくれる人々のことは、味方だと感じる。そのイメージにとってどうでもいい人々のことは、どうでもいいとみなす。

箱の中に入ったままだと、相手のために何かをしてあげようという気持にならない。

⑥    自分が箱の中にいることによって、他の人達をも箱の中に入れてしまう。

⑦    箱の中にいると、互いに相手を手ひどく扱い、互いに自分を正当化する。共謀して、互いに箱の中にいる口実を与えあう。

箱の中にいると、自分に目を向けるだけで手一杯になってしまって、結果に気持ちを集中させられなくなる。

 

・箱からどのようにして出るか

箱の中にいる時に、しても無駄なこと

①    相手を変えようとすること

②    相手と全力で張り合うこと

③    その状況から離れること

④    コミュニケーションを取ろうとすること

⑤    新しいテクニックを使おうとすること

⑥    自分の行動を変えようとすること

 

・知っておくべきこと

‣自分への裏切りは、自己欺瞞へ、さらには箱へとつながっていく。

‣箱の中にいると、業績向上に気持ちを集中することができなくなる。

‣自分が人にどのような影響を及ぼすか、成功できるかどうかは、すべて箱の外に出ているか否かにかかっている。

‣他の人々に抵抗するのをやめた時、箱の外に出ることができる。

 

・知ったことに即して生きること

‣完璧であろうと思うな。よりよくなろうと思え。

‣すでにそのことを知っている人以外には、箱などの言葉を使うな。自分自身の生活に、この原則を活かせ。

‣他の人々の箱を見つけようとするのではなく、自分の箱を探せ。

‣箱の中に入っていると言って他人を責めるな。自分自身が箱の外に留まるようにしろ。

‣自分が箱の中にいることがわかっても、あきらめるな。努力を続けろ。

‣自分が箱の中にいた場合、箱の中にいたということを否定するな。謝ったうえで、更に前に進め。これから先、もっと他の人の役に立つよう努力をしろ。

‣他の人が間違ったことをしているという点に注目するのではなく、どのような正しいことをすればその人に手を貸せるかを、よく考えろ。

‣他の人々が手を貸してくれるかどうかを気に病むのはやめろ。自分が他の人に力を貸せているかどうかに気をつけろ。

 

・こちらが箱から出て仲間に加わらない限り、共に働いたり、暮らしている人間の人と形を知ることは、できないんだ。

 

ビタミン75

星の王子様

本文から

・大人というのは何もわかっていないから、子供の方はいつも説明しなければならなくてうんざりしてしまう。

 

・新しい友達ができたよと言っても、大人は大事なことは何も聞かない。「どんな声の子?」とか、「どんな遊びが好き?」とか、「チョウチョを収穫する子?」などとは聞かない。聞くのは、「その子はいくつ?」とか、「兄弟は何人?」とか、「体重は?」とか、「お父さんの収入は?」などということばかりだ。こういう数字を知るだけで、大人はその子のことをすっかり知ったつもりになる。

 

・もしも誰かが、何百万もの星の中のたった一つの星に咲く花を愛していたら、その人は星空を見るだけで幸せになれる。自分に向かってこう言える―『ぼくの花がどこかにある…』。

 

・「権威というものはまずもって理性に基づいているべきものだ。臣民に向かって、海に行って身投げしろと命令したら、彼らは革命を起こすだろう。理性に沿った命令だからこそ、余は服従を期待できる。」

 

・「自分を裁くのは他人を裁くよりむずかしい。もしも自分を正しく裁ければ、おまえは本当の賢者と言うことになる。」

 

・彼の花は、自分はこの宇宙にたった1本しかない種類だと言っていた。それなのに、ここの庭だけで同じ花が5000本は咲いている!

 

・特別な花を1本持っているから自分は豊かだと信じていたけれど、ぼくが持っていたのは普通の花だった。それに、膝までの高さの火山が3つ、その1つはたぶんこれからも死火山のままだ。これだけじゃぼくは立派な王子とは言えない。

 

・「きみが俺を飼い慣らしたら、おれときみは互いになくてはならない仲になる。きみはおれにとって世界でたった一人の人になるんだ。おれもきみにとって世界でたった1匹の…」

 

・「人間にはものを学ぶ時間なんかない。人間はできあがったものを店で買うだけだ。でも、友達を売っている店なんかどこにもないから、だから人間にはもう友達はいない。友達が欲しかったら、おれを飼い慣らしてくれ!」

 

・「きみたちはぼくのバラとはぜんぜん似てないよ。きみたちはまだ何でもない。きみたちはきれいさ。でも空っぽだよ。誰もきみたちのためには死ねない。もちろん、通りすがりの人はぼくのあのバラを見て、きみたちと同じだと考えるだろう。でも、あれはきみたちぜんぶ合わせたよりもっと大事だ。なぜって、ぼくが水をやったのは他ならぬあの花だから。ついたてをやったのはあの花だから。キム氏を退治してやったのはあの花だから。愚痴を言ったり、自慢したり、黙っちゃったりするのを聞いてやったのは、あの花だから。なぜって、あれがぼくの花だから。」

 

・ものは心で見る。肝心なことは目では見えない。きみがバラのために費やした時間の分だけ、バラはきみにとって大事なんだ。飼い慣らしたものには、いつだって、きみは責任がある。きみは、きみのバラに責任がある。

 

・誰も自分がいる場所に満足できないのさ。

 

・子供だけが自分が何を探しているか、知っているんだ。ぼろきれの人形と時間をかけて遊ぶから、だから人形は大事な物になる。

 

・人間は、急行列車で走りまわっているけれど、何を探しているか自分でもわかっていない。ただ忙しそうにぐるぐる回るばかりなのさ…

 

・たった一つの庭で5000本のバラを育てている…それでも自分たちが探しているものを見つけられない。みんなが探しているものはたった1本のバラや本の少しの水の中に見つかるのに…目には見えないんだ。心で探さないとだめなのさ。

 

・どこかの星に咲いている花が好きになったら、夜の空を見ることが嬉しくなる。ぜんぶの星に花が咲く。

 

・人にとっての星の意味は、人ごとに違うだろ。航海している人には星は案内だ。他の人にとっては小さな光るものでしかない。

 

・夜の空を見て、あの星の1つに僕が住んでいて、そこでぼくが笑っている、ときには考えるだろう。だからぜんぶの星が笑っているように思える。きみにとって星は笑うものだ!

 

ビタミン76

涙は世界で一番小さな海

本文から

・「私達の一生を通じて魂が体験する最奥の深みが、メルヘンの中に現れています。そのような体験とその体験の基礎をなすものを、自由に、往々にして軽やかに、イメージ豊かに表現しているのがメルヘンなのです。」

 

・メルヘンは「人間そのもの」について何か根源的なものを表している。

 

・イソップ寓話の特徴は、登場するのが人間ではなく動物であるということ。そして、動物の姿を借りて人間の愚かさを風刺的に描き、そのうえで人間関係をよくするヒントを示している。

 

・「努力すれば報われる」「ウソをつくと天罰が下る」「他人にやさしくすると、自分にもよいことがある」など、非常にシンプルな「人の道」ともいえる教訓を伝えようとしている。

 

・グリム童話は、主に「死と再生」をテーマにした作品が多い。

 

・「親指姫」は、つらい経験もしますが、最後には幸せが待っています。ここには、いうら不幸が降りかかっても、いつかは救われるのだというアンデルセンの基本思想を見ることができます。

 

≪人魚姫≫

・深い海底の人魚のせかいは遊びの世界です。大人の労働とも、学校生との勉強とも縁のない世界です。濃密な母性愛に包まれて遊び戯れるばかりの幼児の世界です。誰もがかつて幼かったころそこに住み、そこから旅だった、存在の故郷です。

「人魚とは何か?」人間的な「幼稚さ」や「未熟さ」である。人魚とは文字通り半人前の存在です。その身体の半分が魚なら、当然海の底にでも住むしかありません。海底を幼児の世界のシンボルとするならば、人魚はそこに潜む「幼さ」「未熟さ」と解釈できます。つまり、人魚姫は人間になることによって自己実現を果たし、幼児から大人に成長したかったのかもしれません。

・「人魚姫」の最大のテーマは「愛」だと思います。自分の命など犠牲にしても惜しくないほど相手を想う究極の「愛」を描いていると思います。

「愛」も「死」も、それぞれそのままではみつめることができず、お互いの存在があってこそ、初めて見つめることが可能になるのではないでしょうか。

「人魚姫」は「愛」とは「痛み」をともなうものであることをあきらかにしているのです。人を心の底から真剣に愛すること、それはけっして「楽しさ」や「うれしさ」の感情ではなく、「痛み」や「切なさ」といった感情に結びついています。誰かを愛すること、犠牲を払うこと、自立すること、孤独を知ること、傷つくこと、誰かを憎むことや守ること、そして自分を憎むことと守ること。それらの、人が年齢を重ねていくことで否応なく知り、どうしても引き受けなくてはならない多くの事が「人魚姫」に描かれています。

 

≪マッチ売りの少女≫

・「死は決して不幸な出来事ではない」。「死とは、新しい世界への旅立ちである」。「救い」と「天国」の物語。

・苦しんでいる人、困っている人がいたら、ためらうことなく手を差し伸べ、助けてあげなければならない。そんな生き方のできる人こそが「わたしは生きている」という実感に満たされる人であり、真に幸福な人なのだ。

・かわいそうだと思う心は「仁」の芽生えである。悪を恥じ憎む心は「義」の芽生えである。譲り合いの心は「礼」の芽生えである。善悪を判断する心は「智」の芽生えである。人間は生まれながら手足を四本もっているように、この四つの芽生えを備えているのだ。

 

≪青い鳥≫

・動物でも植物でも、みんな人間のように話すことができるということ。すべての存在には生命があり、人間以外のものにも感情があるというのです。山にも川にも、草や木にも、魚や獣にも、この世界に存在するものすべてに命があり、意味があるという考え方です。

・この世と世界において、重要な出来事はただ一つ、死しかないのである。どれほど警戒しようと、その隙をかいくぐって死は力を結集し、一挙に幸福に襲いかかってくる。逃れようとあがけばあがくほど、その虜になる。脅えれば脅えるほど、恐怖は増す。死は人間の恐怖を糧とするからだ。死を忘れようとする者は、死の思いに捕われ、死から逃れようとする者も、逃れる先にはつねに死が待ち構えている。死は一切をその暗い影で覆う。人はたえず死のことを考えていても、それは無意識に、さもなければ明確な確認ができずに、そうしているにすぎない。正面から見据えず、背を向けるものに、いやでも人は捕われる。また探求する意欲を他に逸らし、死に立ち向かう力をことごとく使い果たしてしまう。同時に、死を暗い本能の手にゆだね、明晰に考えることもない。

 

≪銀河鉄道の夜≫

・生きているうちはどんな可能性でもある。死後の世界は生きているときの過ごし方によって行くところが決まるので、生きているあいだは行くところを選ぶチャンスがあるのです。天上さへいける切符というのは、努力次第で天上に行けるほどのレベルまで自分が成長することができるといことなのです。

 

≪星の王さま≫

・「数字とはそもそも、具体的な表象をすべて削り落した抽象的普遍性だ。だからこそ、計算もできる。例えば、1人、2人、3人というふうに数えられるのは人格や顔つき肉体の特徴など各人の個性を捨象してしまっているからだ。数字中心の世界は人間味に欠ける」

・王子さまのバラは、やはりたった1本のかけがえのない花だったのです。なぜなら、それは王子さまが面倒を見たバラだったからです。唯一、王子さまだけが面倒を見て、心を寄せた花だったからです。そして、そのバラの存在によって、王子さまもこの世で「唯一の存在」であり「かけがえのない存在」になれるのです。王子さまもバラも、両者の絆によって互いに、このうえなく価値を帯びてくるのです。

重要なのは数の多さではなく、王子さまにとって大切なのは絆のある1本のバラです。

・大事なのは、「同感」ではなく「共感」なのです。それぞれの立場を想像し、かぎりなくその心情に近づいていくことはできます。「共感」とともに「気づき」というものが大事です。「心で見る」というのは「気づく」ということでもあります。

・サービス業において見えない物を形にする技術とは何か。それは、挨拶、おじぎ、しぐさ、笑顔、愛語といったものです。わたしたちがふだんから心がけているこれらのものこそ、本当に大切なものを目に見える形でお客様に提供することができるのです。

・バラは、ずべての「かけがえのない大切なもの」のシンボルなのだと思います。

・私達人間は一人では生きていけません。重要なのは「人間」ではなく、「人間関係」なのです。「真の贅沢というものは、ただ一つしかない、それは人間関係の贅沢だ」

・古今東西の人間たちは、つらく、寂しい別れに直面するにあたって、再会の希望を持つことでそれに耐えてきたのかもしれません。あるいは、二度と会えないという本当の別れなど存在せず、必ずまた再会できるという心理を人類は無意識のうちに知っていたのではないか。その無意識が世界中の別れの挨拶に再会の約束を重ねさせたのではないか。

・思いやりの井戸、心ある人々がどうしても見つけられないときは、自分で水をつくることができるのを思い出して下さい。そうです、涙を流すのです。悲しいとき、寂しいとき、つらいとき、他人の不幸に共感して同情したとき、感動したとき、そして心の底からの喜びを感じたとき、大いに涙を流して下さい。涙は世界で一番小さな海なのです。あなたは、小さな海をつくることができるのです。

 

ビタミン77

夢うばわれても

本文から

・ちょっとした会話から相手の真意を必要以上に探ろうとします。子の出来事の背景に何があるのかを、考えざるを得ない。私達だけじゃなく、向こうに住む人達は、情報が少ないため、これは何だろうと詮索することが、習慣になっています。生地に書かれていないことを読む、みたいな。だからある意味、皆が評論家みたいな部分があります。「こんなことを言っていたけれど、これはかなり厳しいんだろうな…」とか。拉致という、本当に苦しく、絶望的な体験を生き抜くための知恵として、ごく自然に身に付いたものだと思います。

 

・拉致によって閉ざされたのは、夢と希望です。家族、友人との絆が、ばっさりと切られ、時間が経つにつれ、自分は孤独なんだと感じました。そして夢も希望もない。しかし、それでも生きようという本能は、やっぱりあるんです。孤独な状態で、この拉致に何の目的があるのかを、知りたくなりました。そのためには、まず言葉を知らないと。生きるための情報が必要だったんです。そのためには言葉が必要で、根底にはとにかく生きよう、という強い意志があったのです。

 

・孤独でしたが、死ぬことまでは考えませんでした。それよりも自分は生きなきゃと。生きるためには、言葉と知らなきゃ。知るためには、言葉を勉強しなきゃ。みたいな感じでした。

 

・イムジン河は、南北朝鮮の間に流れる河です。そこを鳥は自由に行き来するのに、なんで私は行けないのという歌です。南北の分裂を嘆いて、統一を望む歌ですが、私は、飛んで韓国に行けば自由になれるという歌、と感じていました。

自分も鳥になれたらなって、思っていました。鳥になって、自由に飛んでいきたいとい…。

 

・政府の方にお願いしていることは、今後、拉致問題を解決するには、国がそこまで踏み込んで、責任を持って下さいと言うことです。どこかの絆を、ぶっつり切るような解決の仕方は、絶対だめですよと。解決するならば、絆を全部つなげられる解決法を追求してください。国家的には、本人だけを取り戻せばいいかもしれません。けれど、向こうにいる家族も一緒に連れてくることまでを考え、北朝鮮との交渉をとことんやらないと、不幸が残ってしまします。

 

・何をやるかは問題ではなく、どうやって夢を追うかが大事なことです。

拉致されていた国の言葉を、再起の礎にしなければならなかったということはありますが、言葉に罪はありません。言葉は私のもので、拉致と朝鮮語は、私の中では結びつきません。

 

・翻訳家として生きる

翻訳は単なる言葉の置き換え作業ではない。論理性と感情のつなぎを大事にする。書いてあるものをそのまま翻訳してもだめ。訳した結果、そこに論理性のつながりがなければだめだし、感情のつながりもなければだめで、小説の場合は特にそうだ。

 

・北朝鮮では国がつけた道筋で子供は育ち、親は何も手をだせないまま、ただ横に置かれた状態です。日本での子供の教育は、親が子供の道筋を決め、自分たちが稼いだお金で勉強させる。大変なことかもしれませんが、うれしこと、励みになることだと思います。

 

・自由というのはきつい部分もあることは確かです。ある程度、決められて、こういうふうに進めばいいと言われると、あまり考えなくてもすむし、間違ってもその人に責任をなすりつけることもできます。ところが自由というのは、常に責任がともないます。自分で選択して失敗すると、自分に返ってくる、それで自分が苦しんだりするわけです。だから、その自由の中で暮らすというのは、自分でかなり努力しなければならない、責任をもたなければならない、ということを意味すると思うんです。

自分で選んで進む、それが毎日わくわくする、腹のあたりから力が湧き出てくるような、こみ上げてくるような、そういう刺激になっています。

 

・人生とは、挑戦だと思います。希望のない北朝鮮での暮らしも、日本での暮らしも、挑戦です。現実に、真正面から向かうことが挑戦。現実から逃げないことが、私にとっての挑戦です。

 

ビタミン78

愛について

本文から

・自分が愛で満たされていると実感したとき、生きることに意味を感じることができますが、愛が欠如しているとき、生きることに対して、「不安」や「恐れ」や「苦しみ」で一杯になってしまいます。

 

・愛を育むために一番必要な物、それは「愛する能力」です。「愛すること」は「愛されること」より重要であり、「愛されること」は「愛すること」の余波として得られるものだからです。

愛は心が完全に開かれている時に、また、感覚が充分に目覚め、心にすべてを受け入れる準備ができていて、その日の新しい出来事に、そのつど敏感に反応したり傷ついたりすることができるときにだけ働きます。

つまり「愛する心」は、防御しないまっさらな状態にありますから、「傷つきやすい状態」ということもできます。でもだからこそ、日々、新しく更新される新鮮な感覚を味わうことができるのでしょう。

 

・「嫉妬するのは、愛しているからだ」とよく言われます。そのため嫉妬は、愛に伴う現象の一つだと考えられていますが、誤解です。また嫉妬は、日常的な感情の一つですが、人生も恋愛も、それによって大変困難な物になってしまいます。嫉妬の背景に隠されているのは実は、「恐れ」の感情です。また、嫉妬には物を所有し、保存したいと言う欲求と並んで、「別れ」に対する無意識の恐れも大きな役割を果たしています。

 

・恋愛関係はまず、相手を支えたり、自分を与えたりするところから始まります。そのあとで、自分も相手から支えられたい、与えられたいという願いが生じるのです。愛は、2人の人間が「所有」という考えをまったく持たないで出会い、お互いだけを見つめ、お互いに相手を品物としての価値ではなく、あるがままの姿で見つめ合うときに生じる、最も美しい純粋な態度の中にあるのです。

 

・自分の心の中の愛に注意を向けることのできる人は、「愛する能力」を発揮している人であり、「自分の愛」で幸せになれる人なのです。逆に恐れを持っている人は、相手を自分にひきつけようとして、相手をコントロールすることばかりに意識が集中しています。そういう態度は、自分の「愛する能力」を弱めてしまいますから、いずれ欲しいと思っていたすべてのものを失うことになってしまうでしょう。

 

・「愛すること」ができるようになると、「生きること」に意味があるということを深く核心できるようになるでしょう。愛することのできない人は、たとえ裕福な暮らし、消費生活、海外での休暇、緑の中に立てられたマイホーム、ヨット…を持っていたとしても幸せにはなれません。

 

・愛を、より身近に感じるためには、まず人に対して「関心を持つ」ことから始めるのがよいでしょう。ここでいう「関心」とは、相手に対する「思いやり」や「注意深い態度」を意味しています。

愛のある態度は、異性に対してだけでなく、感覚が受け止めることのできるものすべてに注がれます。それゆえ愛することのできる人は、人間が大好きであり、人間を心から賛辞することができるだけでなく、生きとし生けるものすべてを愛することのできる人でもあります。

愛は、思いやりや関心を相手に対して「注ぐ」ことであり、それを相手に求めたり受け取ったりすることではありません。

関心を注ぐことは、受け取ることよりもさらに重要で、意味のあることなのです。関心を注ぐことは、要するに自分を与えることであり、それは、愛するために心を開くことを意味しているからです。愛することのできる人は、お返しを期待せずに、相手に思いやりを与えます。その人は、すでに思いやりを与えることで多くの幸せと満足感を得ているので、他に何ももらう必要はないのです。

 

・成熟した愛は、本来の自分という存在に基づき、不安がなく、相手からの反応を気にせず、本来の自己、本来的な存在に基づいているので、揺さぶられることがありません。

 

・人を愛することができるとき、つまり、恐れを持たずに心を開き、意識が覚醒しているときに、人は幸せを感じる事ができます。愛は、心の健康と、生きる喜びのための前提条件なのです。

 

・心から人を愛するために

「暖かな関心を注ぐこと」

「見返りを期待しないで与えること」

「瞑想すること」

「注意深く現実をみつめ、今という現実を体験する目覚めた意識を持ち、他人の期待によって振り回されることなく、本体の自分を発見すること」

「偏見を持たずに心を開くこと」

「瞬間的に起こることすべてをすぐに消化すること」

 

・「愛する能力」とは、心を開き、外側に向かって自分を開いていくこと。そして、自分の中に自然にわき起こってくる感情、自分のところへやってくる感情を素直に受け入れ、しかも、それに囚われない能力のことでもある。

どんな人でも、愛するためには自分の心を開く必要があります。自分の殻に閉じこもり、傷つかないように武装していたら、愛は、フィルターを通してしか入ってくることができません。

愛はそれ自体で生き、愛の中で生命の輝きが広がっていきます。ほかに努力して手に入れなければならないような不足がまったくない、完璧な状態なのです。

 

・本来の自分を見出すことができていない不安定な人は、自分自身を愛すること、人を愛する状態をつくることよりも、むしろ人から愛されることの方が大切だと思っています。それは、愛されているときにしか安心できないからです。

「愛することのできる人」は、ただ愛するときにだけしあわせを感じます。それがすべてなのです。どうしても相手を独り占めしたいと思ったり、パートナーから愛されることだけを考えたりすることはあしません。

 

・愛は、相手からの何かを期待したり、手に入れたりすることではないのです。愛するためには、むしろ自分に対する自信が強く要求されます。

成熟した愛には、「自立した自己と個性」が必要なのです。

愛は、相手に対するやさしい思いやりであり、自分の欲望や立場、外部からの刺激から解き放たれた、いわば瞑想によって達するような澄み切った境地であり、今という瞬間に生きる心の状態でもあります。

 

・私達はまず、一人でいることができるように学ばなければなりません。なぜならば、一人一人が自分の人生に満足して自由になるための方法は、他にないからです。自分が孤独だとか、わびしいとか感じることなく、一人でいられるときにだけ、人は本当の意味で自由なのです。

自分の存在をこの世で唯一の個性である、かけがえのない存在として見ることができたときに、初めてその人は自由になれます。

そもそも私が1人の存在であり、私が私であることは、嘘偽りのない真実なのでしょう。私が生まれた時、私は一人であり、痛みを感じる時、それは私の痛みであり、やる気を感じている時に、それは私のやる気であり、恐れは私の恐れであり、幸福は私の幸福なのです。死ぬ時も、私は一人です。自分の個性に立ち向かい、自分が1人であるという事実を、受け入れることができたとき、人は幸福、自分に対する自信、愛、自由を感じて、大きく羽ばたくことができます。

 

・愛は、恐れを和らげるために、一人であるという事実を解消するために使われることはありません。愛は一人であることを恐れず、他の人に対する恐れを感じることもなく、二人が違うという状態のままで、二人の間に広がっていきます。愛は、二人の立場や思想の違いを超え、相手を変えようとせずに「二人で共にある状態」を生みだしてくれるのです。

 

・愛は、「思考」を通してではなく「五感」を通して体験されるので、五感は完全に開かれ、目覚めている必要があります。

 

・ふつう、心を「愛」で満たすためには、誰かから充分に「愛される」必要があると考えます。ところが、心が満たされるのは、むしろ、あなたが今という瞬間を生き、自分のこだわりをいっさい捨てて「愛する」ときなのです。

もし、あなたが誰かから「愛されたい」と思っているのであれば、一番先にしなければならないことは、自部は、あなた自身を「愛する」ことなのです。あなたは、自分自身によって、どのように「愛されている」でしょうか?なぜ、自分を愛することが大切かといえば、自分を「愛している」度合いに応じて、人からも「愛される」からです。「愛する能力」を養うことは、「愛されたい」と思っているあなたにこそ必要なのです。

「愛することができる」人は、傷つくことを恐れず心を開く事ができる人であり、結果として、人からも、「愛される」ことになるのです。

 

ビタミン79

愛するということ

本文から

・自分の人格全体を発達させ、それが生産的な方向に向くよう、全力をあげて努力しないかぎり、人を愛そうとしてもかならず失敗する。満足のゆくような愛を得るには、隣人を愛することができなければならないし、真の謙虚さ、勇気、信念、規律をそなえていなければならない。これらの特質がまれにしか見られない社会では、愛する能力を身につけることは容易ではない。実際、真に人を愛することのできる人を、何人知っているだろうか?

 

・何も知らない者は何も愛せない。何もできない者は何も理解できない。何も理解できない者は生きている価値がない。だが、理解できる者は愛し、気づき、見る。…ある物に、より多くの知識がそなわっていれば、それだけ愛は大きくなる。…すべての果実は苺と同時期に実ると思い込んでいる物は葡萄について何一つ知らない。――パラケルスス

 

・たいていの人は愛の問題を、愛するという問題、愛する能力の問題としてではなく、愛されると言う問題として捉えている。つまり、人々にとって重要なのは、どうすれば愛されるか、どうすれば愛される人間になれるか、ということなのだ。

また、愛の問題とはすなわち対象の問題であって能力の問題ではない、という思い込みである。愛することは簡単だが、愛するにふさわしい相手、あるいは愛されるにふさわしい相手を見つけることはむずかしい―人々はそんなふうに考えている。

 

・どんな技術をマスターするためには、その技術を習得することが自分にとって究極の関心ごとにならなければならない。この世の中に、その技術よりも大切なものがあってはならない。心の奥底から愛を求めているくせに、どうして愛するという技術を学ぼうとしないのか。成功、名誉、富、権力、これらの目標を達成する術を学ぶためにほとんどすべてのエネルギーが費やされ、愛の技術を学ぶエネルギーが残っていないのである。

 

・動物の愛情は本能的なものである。そうした本能的なものは、人間にもわずかながら残っているが、人間が動物と本質的に違うのは、人間が動物界から、すなわち本能的な適応の世界から抜け出し、自然を超越したということである。

 

・孤立しているという意識から不安が生まれる。実際、孤立ことがあらゆる不安の源なのだ。孤立しているということは、他のいっさいから切り離され、自分の人間としての能力を発揮できないということである。したがって、孤立している人間はまったく無力で、世界に、すなわち事物や人々に、能動的に関わることができない。つまり、外科医からの働きかけに対応することができない。このように、孤立はつよい不安を生む。

人間が孤立した存在であることを知りつつ、まだ愛によって結ばれることがない―ここから恥が生まれるのである。罪と不安もここから生まれる。

 

・愛は、人間のなかにある能動的な力である。人を他の人々から隔てている壁をぶち破る力であり、人と人を結びつける力である。愛によって、人は孤独感・孤立感を克服するが、依然として自分自身のままであり、人と人を結びつける力である。愛によって、人は孤独感・孤立感を克服するが、依然として自分自身のままであり、自分の全体性を失わない。愛においては、二人が1人になり、しかも二人でありつづけるという、パラドックスが起きる。

 

・愛は何よりも与えることであり、もらうことではない。

自分の生命を与えることによって、人は他人を豊かにし、自分自身の生命感を高めることによって、他人の生命観を高める。もらうために与えるのではない。与えること自体がこのうえない喜びなのだ。与えると言う行為のなかで何かが生まれ、与えた者も与えられた者も、互いのために生まれた声明に感謝するのだ。―愛とは愛を生む力であり、愛せないということは愛を生むことができないということである。

愛とは、愛する者の生命と成長を積極的に気にかけることである。この積極的な配慮のないところには愛はない。

 

・配慮と気づかいには、愛のもう一つの側面も含まれている。責任である。ここでいう責任とは、他の人間が、表に出すにせよ出さないにせよ、何かを求めてきたときの、私の対応である。「責任がある」ということは、他人の要求に応じられる、応じる用意がある、という意味である。

責任は、愛の代さん要素、すなわち尊敬が欠けていると、容易に支配や所有へと堕落してしまう。尊敬は恐怖や畏怖とはちがう。人間のありままの姿をみて、その人が唯一無二の存在であることを知る能力のことである。尊敬とは、他人がその人らしく成長発展してゆくように気づかうことである。したがって、尊敬には、人を利用するとう意味は全くない。愛する人が私のためにではなく、その人自身のために、その人なりのやり方で、成長していていってほしいと願う。

 

・人を尊敬するには、その人のことを知らなければならない。その人に関する知識によって導かれなければ、配慮も責任もあてずっぽうに終わってしまう。一方知識も、気づかいが動機でなければ、むなしい。

 

・愛とは、能動的に相手の中へとはいってゆくことであり、その結合によって、相手の秘密を知りたいという欲望が満たされる。融合において、私はあなたを知り、私自身を知り、すべての人間を知る。普通の意味で「知る」わけではない。命あるものを知る為の唯一の方法、すなわち結合の体験によって知るのであって、考えて知るわけではないのだ。完全に知る為の唯一の方法は愛の行為である。この行為は思考を、そして言葉を、超越する。愛の行為とは、結合の体験へと思い切って飛び込むことである。ただし、愛の行為によって完全に知る為には、まず思考によって知る、すなわち心理学的に知ることが必要だ。

 

・母親に愛されるという経験は受動的である。愛されるためにしなければならないことは何もない。母親の愛は無条件なのだ。しなければならないことといったら、生きていること、そして母親の子供であることだけだ。母親の愛は至福であり、平安であり、わざわざ獲得する必要はなく、それを受けるための資格もない。

 

・幼稚な愛は「愛されているから愛する」という原則に従う。成熟した愛は「愛するから愛される」という原則に従う。未成熟の愛は「あなたが必要だから、あなたを愛する」と言い、成熟した愛は「あなたを愛しているから、あなたが必要だ」と言う。

 

・母親の愛はその本質からして無条件なのに対し、父親の愛は条件付きの愛である。「私がおまえを愛するのは、おまえが私の期待にこたえ、自分の義務を果たし、私に似ているからだ」というのが父親の愛の原則である。父親の愛は原理と期待によって導かれるべきであり、脅したり権威を押しつけたりすることなく、忍耐強く、寛大でなければならない。成長する子供に、少しずつ自分の能力に気づかせ、やがては子供がその子自身の権威となり、父親の権威を必要としなくなるように仕向けなければならない。

 

・愛とは、特定の人間に対する関係ではない。愛の一つの「対象」に対してではなく、世界全体に対していて人がどう関わるかを決定する態度、性格の方向性のことである。もし1人の他人だけしか愛さず、他の同胞には無関心だとしたら、それは愛ではなく、共生的愛着、あるいは自己中心主義が拡大されたものにすぎない。1人の人を本当に愛するとは、すべての人を愛することであり、世界を愛し、生命を愛することである。誰かに「あなたを愛している」と言うことができるなら、「あなたを通して、すべての人を、世界を、私自身を愛している」と言えるはずだ。

 

・あらゆるタイプの愛の根底にあるもっとも基本的な愛は、兄弟愛である。あらゆる他人に対する責任、配慮、尊敬、理解(知)の事であり、その人の人生をより深いものにしたいという願望のことである。兄弟愛とは人類全体に対する愛であり、その特徴は排他的なところがまったくないことである。もし愛する能力がじゅうぶん発達していたら、兄弟たちを愛さずにはいられない。兄弟愛は対等な者どうしの愛でもある。

 

・母親の愛は、子供の生命と成長を保護するために絶対に必要な、気づかいと責任である。そして、単なる保護の枠内にとどまらない。生きることへの愛を子供に植えつけ、「生きているというのはすばらしい」「子供であるというのは良いことだ」「この地上に生を受けたことはすばらしいこと」といった感覚を子供に与えるような態度である。

 

・異性愛とは、他の人間と完全に融合したい、一つになりたいという強い願望である。異性愛はその性質からして排他的であり、普遍的ではない。もっとも誤解されやすい愛の形である。

しかし異性愛においては、人は相手を通して人類全体、そしてこの世に生きている者すべてを愛する。異性愛は、一人の人間としか完全に融合することはできないという意味においてのみ、排他的なのである。異性愛は、性的融合、すなわち人生のすべての面において全面的に関わりあうという意味では、他の人に対する愛を排除するが、深い兄弟愛を排除することはない。

 

・利己的な人は他人を愛することができないが、同時に自分自身を愛することもできないのである。

 

・もし自分自身を愛するならば、すべての人間を自分と同じように愛している。他人を自分自身よりも愛さないならば、ほんとうの意味で自分自身を愛することはできない。自分を含め、あらゆる人を等しく愛するならば、彼らを1人の人として愛しているのであり、その人は神であると同時に人間である。したがって、自分を愛し、同時に他のすべての人を等しく愛する人は、偉大で、正しい。」

 

ビタミン80

池上彰のお金の学校

本文から

・これまでは、民間企業に元気がなくて、景気がなかなか回復しない時には、政府が財政支出を拡大して、新しい仕事を作り出すこうした、ケインズ流の財政政策がとられてきました。

 

・大昔には、「お金」などというものは存在していませんでした。もともとはみな物々交換をしてほしいものを手に入れていました。

すこしでも、条件の会う人同士が「出会う」可能性を高めるために、始まったのが「市場」でした。「何か欲しいものがある人はどこかに集まろう。たくさんの人数が集まれば条件が合う人もいるだろう」と考えたのです。お金というのは、欲しい物を得るための「交換手段」です。場所もそれほどとらず、長時間保管しておいても腐らない、とても便利なもの。でもどれだけお金をたくさん持っていても仕方ありません。使ってこそ価値が出る。それがお金だとも言えます。

 

・日本銀行には、私達が納めた税金が入っています。日銀は「政府の銀行」であるともいえます。

 

・国債というのは一言で説明するなら「国の借金」です。今の日本銀行は、政府の発行した「発行済み国債の量」によって、お札を発行する量を決めています。稼いだ量ではなく、借金の量によって、日銀が刷るお金が決まっているのです。政府が国会で予算案を通すことで、その年に発行する国債の量が決まります。

国債を発行すればするほどお札を刷ることになります。そうすると何が起きるか。必ずインフレーションが起きます。一言で言うと、お金を刷り過ぎて、お金の価値が下がってしまうということです。

 

・銀行のしくみ

銀行に預けられた預金を「お金を貸してほしい」というところに引き合わせる。これが金融の仕事そのものであり、銀行の本業といえます。

銀行はリスクをとってお金を貸し出す。そのリスクの分だけ金利を受け取る。さらにその金利の一部を預金者に渡す。その差額が銀行の儲けとなるのです。

 

・現在金利は自由化されています。「金利が自由化された」というのはどういうことかと言いますと、日本銀行が勝手に決めることができなくなったということです。金利が自由化されていなかった頃は、日銀が決めていたのです。

金利はレンタル料と同じです。レンタル料というのは、需要と供給によって上がり下がりするものです。たとえば人気ビデオは、数が限られているのに、「借りたい」という人が多いわけですから、多少レンタル料を高くしても商売になります。反対に、あまり人気のないビデオの場合は、みんなが「このビデオは無料に借りる必要もないな」となかなか借りてもらえない。お金もまったく同じです。

みんなが欲しい時に、流通しているお金が少なければ、金利は高くなります。みんなが欲しくない時に、世の中(市場)にお金がたくさんあれば金利は低くなります。

お金が流れやすくなるように、市場にたくさんのお金を流通させること」を金融緩和と言います。結局、金利というのは、需要と供給のバランスで決まるんです。借りたい人がたくさんいて、貸したい人が少なければ、金利は上がる。逆なら下がる。

 

・株価

「株価が上がる」と企業に良いことは二つ。

一つは、社会的な信用度が高いということ。もう一つは、新株の発行を有利に行えるということ。

 

・債券

債権の「債」は、借金を意味しています。では債券とは。「借金の念書」のような、「私は確かに借金をしました。満期が来たら利子をつけてお返しします。」というような内容が書かれた借金証書です。

国債とは、「国が借金をします。満期がきたら、これだけの利子をつけて返します」と書かれている国自身が発行した借金証書のことなのです。

社債とは、会社が銀行からお金を借りるのではなく、証券会社を介して、広く一般の投資家から借金をすることです。

 

・保険

保険を一言で言うと、「リスクに備えた助け合いのシステム」です。基本的に「払ったお金が必ず返ってくる」ものではありません。これが大原則です。

 

・年金

年金は長生きするリスクに備えた保険

長生きするというのは良いことですが、リスクも伴います。日本全体で経済的に自活できないような状態で長生きしてしまうリスクに備えましょう。みんなで助け合いましょう。という考え方から作られたシステムが、公的年金制度なのです。

「大数の法則」を最大限に利用した形が、国全体で積み立てる保険です。これを社会保険と呼んでいます。

 

・税

税には大きく分けて二種類あります。「直接税」と「間接税」。これは、「税金の納め方」によって区分けされています。

所得税や法人税は、収入のあった人が直接税務署に納める税金です。ですからこれを「直接税」を言います。それに対して、「間接税」は「税金を負担する人」が税金を納めるわけではありません。「税金を負担する人」と「税金を納める人」が違うのです。

 

・所得税

所得税とは何か。一言で言うと、「所得」にかかる税金です。ただ注意しなくてはいけないのは、「所得」と「収入」は違うということです。

「所得」から、その人の置かれている状況によっていくらか差し引くことを、「控除」と言います。

所得税というのは、収入から経費を引いた「所得」から、さらに控除額を差し引いたものに対してかける税金だということです。

 

・源泉徴収とは、会社が社員の所得税をまとめて払ってくれる制度のことです。

 

・消費税

消費税の最大の特徴は、消費者から預かったお金を事業者(企業・自営業者)が納める税金だと言うこと。注意すべき点は、事業収入が年間1000万円以下の場合は支払わなくても良いことになっています。

この記事をシェアする

美しさを表現し、思い出を記録する、楽しい遊びの空間

人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
人を、人生を写しています。

撮影のご予約はこちらから

スタジオ予約

お役立ち情報をお送りします

新規会員登録

Official SNS

  • Instagram
  • sns
  • Instagram
  • Instagram
/