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[ビタミン22]「いい人」をやめる

投稿日:2012/6/15

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「いい人」をやめる

本文から

 

・生きるということは、明快でありたい。

たとえ大波にさらわれて奈落に突き落とされ、敗北感にうちひしがれたとしても、つぎの瞬間には公然と立ち上がって歩き出す。自分を小さくまとめて状況に埋もれさせない。切っ先鋭く現実に向き合い、倒されたらそのときのことと割り切る。

何より恐れるものは、自分の中の気弱さ、あきらめ、取り繕いと言い聞かせる。笑って自分をごまかさない。

 

・いくら他人に嫌われたくなくても、自分で自分が嫌いなら意味がない。

「いい人」を演じるたびに自分を若々しく思うなら、「いい人」には大して価値がない。「いい人」であり続けるというのは、本音のところで自分を嫌い続けることだから、意味がない。

 

・社会人をやりながら、でも自分らしく生きるためには何をどうしたらいいか模索していくのが人生だ。長い人生を歩きながら「なりたい自分」になる道を辿っていくのが人生だろう。その気持ちを失ってはならない。

 

・個性というのなら“だけど”以下が個性だ。

「いい人」というのは一般には個性の薄い人を持ち上げる常套句のようなもので、誰もがほんとうはどうでもいいと思っている。「いい人」としか言いようがないほど個性が薄いから「いい人」と言ってしまう。どうでもいい人なのだ。

 

・生きる作業とはほんとうの自分を探し出す作業のことだろう。

わからないままに生きながらも、歩みを進めるうちにほんとうの自分の輪郭が少しずつ見えてくる。それが生きる実感を生む。

 

・出会いたい自分は何か夢中になれる自分だろう。充実できる自分だろう。そして好きになれる自分だ。

 

・人は3日でも変わるときは変わる。変わろうとすれば何かが変わる。だからいま目の前に立っている人間が3日前の人間と同じだと安易に思ってはならない。

 

・計算通りにいかないから人生はおもしろい。何もかもが予定したとおりの人生なら、未来もそこに至毎日も、大過なく消化するだけの時間になってしまう。

 

・幸福というのは財産とか地位には関係がない。幸福の正体は幸福感なのだ。

幸福感なら、どこにいても何をやっていても楽しくやっていれば感じられる。

 

・キミはいままで怒ったことがあったか。本気でぶつかったことがあったか。「まあいいさ」といって自分をごまかしていなかったか。

怒りの感情だけではない。自分の感情はすべて隠さない。それが現実にぶつかるということだろう。ぶつかる中でしかほんとうの適応は生まれない。

 

・世間や他人の目よりも、自分をふりかえっていさぎよかったかどうかを基準にして生きる事だ。その方が楽しい。何より自分を嫌いにならない。「いい人」への未練なんかたちまち消えてしまう。

 

・いざというときに動ける人間は、日頃から決断が速い。自分の言葉や行動が周囲にどう受け止められるかなんて気にしないからだ。

 

・結局、自分を表に出そうとしない。表に出して嫌われるのと何よりも恐れる。それが「いい人」の正体だ。「いい人」が正論を吐くときも、自分を表に出さないという前提がある。対立する意見や感情の狭間で「仲よくしよう」というだけだ。どちらにも嫌われないために、正論を持ち出すだけなのだ。

 

・悪意という言葉が言い過ぎなら無神経さや冷淡さと言い換えてもいい。口ではどんなに親切めかしても、その言葉はいつもその場限りのものだから信用できないのだ。

 

・「いい人」は激しい感情の世界に自分を投げ込む事ができない。相手の怒りや悲しみの世界にもうわえでつき合うだけで、自分も一緒になってその世界を感じることができない。

 

・不良社員というのは、他人に対して謙虚さを持っている。「いい人」を少しもバカにしない。自分には興味がないから近寄らないだけで、どんな人間であっても決して侮ったりはしない。興味さえ持てば、立場や状況なんて関係なしにつき合う。相手の肩書きとか社内の評価なんてまったく気にしない。

 

・不良社員はいつも機嫌がいい。悩みなんかないように見える。それも当然で、責任をきっちり果たしたあとは好きなことをやっているのだ。自分を律し、解き放つという暖急自在さがあるのだ。

 

・結局は冷たいんじゃないか。他人の窮地や悲しみに同情はしても、自分を投げ出してまで救ってやろうという気持ちはサラサラない。何もできないとわかっているからだ。というより、何かしてやろうという気がないからだ。その冷たさを隠すために励ます。

 

・不良社員は失敗を恐れない。立ち直りが早いのだ。そうでなければ自由には生きられない。失敗を恐れたり、少しの躓きにも立ち上がれないようでは限りなく不自由な人生しか後れない。

 

・「いい人」は知らないことを恥と感じてしまう。だから知らないことが話題になっても曖昧に頷いてやりすごす。

 

・「いい人」は狭い土俵の中で慎重に動いてきた。俵の外にはみ出さないように注意してきた。でもそれでは、バランス感覚を養えない。気持ちも体も萎縮しているから、強く押されればたちまち転げ落ちる。

 

・気楽に生きろ。自分を好きになれ。後ろめたさだけは持つな。

 

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