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本社
悩む力
投稿日:2009/8/6
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今月の図書は、姜尚中さんの「悩む力」。
本の内容の中に、最近自殺者が増えていたり、
他人を殺害して自分も死刑になりたいと願う人や、
命を軽く見ている人たちが増えているように思うとありました。
私もそうだなと思います。
いつからだか、ニュースや新聞では子が親を殺したり、
親が子を殺したり、通りすがりの見知らぬ人を刺したり、
というような事件が毎日のように伝えられます。
私たちはそれを見て、今日もこんな残酷な事件があったのか。
と思います。はじめはすごく真剣にこんな事件が何故起こるのか。
と、考えたり悩んだりしますが、あまりにも頻繁に同じような事件ばかり起こるので、
日々少しずつ感覚が麻痺していっているのではないかと思います。
テレビドラマや映画、漫画など、私達が常に接しているものにも
このような内容が反映されていることが多くなってきたこの頃。
その影響で同じようなことをする人達がでてきている事実。
韓国でもインターネットによる中傷内容によりうつ病をおこし、
最後には自殺をしてしまう芸能人が多くなっています。
インターネットは便利ですが、反面とても怖いものでもあります。
顔が見えないからと、あることないことを書き、人を傷つけることもできます。
だからといって今のこの時代、インターネットがなくなったら
それはそれで私たちに与える影響は大きいものです。
本の中にはこうも書いていました。
「死にたいと考えている人に、死ぬなと言うのは、じつは残酷なのだ」という意見がある。作者も死のうとしている人が、もしいたら
悩みながらも「死んではいけない」と言うと思う。
人は自分の人生に起こる出来事の意味を理解することによって生きている。
意味を革新できないと、人は絶望的になる。
「人は一人では生きられない」とよく言います。
相互承認の中でしか、人は生きられません。相互承認によってしか、自我はありえないのです。
というものです。
いざ実際に目の前に死のうとしている人がいたらどう言うかは分かりませんが、
客観的にそんなに生きていることが大変で、苦しくて苦しくて仕方がないというのなら、
死ぬという手も一つの方法だと何年か前の私は思っていました。
ただ、その人が死んだら、絶対誰か一人は悲しむ人がいる。
それでも死にたいというのならしょうがないのかなと思っていました。
でも最近はやっぱり死んではいけないと思います。
いつから考え方が変わってきたのかは分かりませんが、
人間は恵まれずに生まれてくる人はいないと思います。
赤ちゃんの時はみんな同じに真っ白なきれいな心をもっているし、
赤ちゃんには何の罪もありません。
ただ、それからどのような環境で育っていくか、
どんな人たちに出会っていくかで人はよくも悪くも変わります。
命の尊さの価値が薄くなってきた今日この頃。
生と死。
どちらも同じくらい大事で大切なもの。
でもあえてどちらかというのなら。
やはり生きるほうが勇気のいる事だと思いす。
自ら命を絶つという事は、ものすごい勇気がいることだし、
本当に辛く苦しいことです。
でも、それで死を選ぶとそこで終わります。
私は死んだ後の、あの世という世界を信じているので
死んでからも苦しいと思います。
そこで、死を選ばず、それでも生きていくこと。
もっと辛く、苦しく、悲しい、大変な事が起きるかも知れない。
でも、精一杯一生懸命生きていたら、絶対いつかあの時死ななくて良かった。
生きていてよかったと思える日がくると、私は信じています。
本文にもあったように、人は一人では生きていけません。
いろんな人々の助けを借り、いろんな人を助けてあげる。
当たり前のことを、当たり前だと思わず行う。
そうやって、少しずつ人と関わりながら生きていく。
苦しい人でもいつか必ず自分のことを大事にしてくれ、
わかってくれる人は現れるはずだから。
頑張りすぎず、でも精一杯人生を楽しくいきいきと過ごしていく時、
生きていることが本当に素晴らしく良いものになっていくと思います。
私もそんな人生をおくれるように、
毎日毎日を大切に、より楽しく過ごせるようになりたいと改めて感じました。
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