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千葉フォレスト店
写真と人-清子
投稿日:2012/8/8
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清子...
美しい女性...
もう何年前のことだろう。横浜店のインテリアをしている時だった。その時日本に来て実際に清子に会ったのは始めてだった。
実際にといったのは、その前に写真を通して見たことがあるくらい、清子はライフスタジオの初期のメンバーだった。写真で見た時、長くはないまっすぐな黒髪に、はっきりとした目鼻立ちが韓国と日本を含め、女優をしてもいいくらい羨ましい容姿を持っているけれど、すでにライフスタジオの中でも一番きれいな人として定評されている。
そして数年が過ぎ、私はライフスタジオに入り、清子にもう一度会うことになった。
彼女は結婚し、女の子のママになっていた。幾度かの通り過がりの縁だったのに、久しぶりに会った清子はぎこちない雰囲気もなく、明るく迎え入れてくれた。静かににこにこ笑う笑顔が目いっぱいに広がっていた。私から見る彼女は天使そのものだった。やさしい心を持った人間の天使。ユーモアがたくさんあるわけでもなく、熾烈な関係を持つことが難しいかもしれないけれど、こんなにも常にやさしさを持っている姿を維持していくのも普通は簡単ではないと思う。
今年本社で一緒に働くことになりながら、会う機会が増えたけれど、特にブレインセンターで一緒にいる間の彼女の姿を見ていると、私の固定概念の中にあるB型の女性の姿が見えてきた。仕事に対しての完璧主義、隙間を埋めること、柔らかく穏やかでありながら強さも同時多発的に兼ね備えていることなど。
深い話しをし、もっと親しくなる前に彼女は2番目の子供を出産するための準備に入った。
美男美女の夫婦の間に生まれた1番目の娘愛里は、言うことなしにかわいい。
性格がつんとして見えて、誰にでも懐いていかない人見知りの面もあるけれど、遊ぶ時の姿を見ると行動が大きく、たまに図太い声を出す時があるのを見ると、大きくなってタレントになるんじゃないかとも思った。この日の撮影は一番近くにいる、親しい家族をシナリオ撮影するだった。そしてもう1つは、マタニティー写真を清子にプレゼントしたかったから。
二つともうまく撮りたいというのは、欲を出しすぎたのか、シナリオ撮影というよりは、その子の自由意志に合わせた撮影にしたほうがよいとすぐに判断した。それでもいつも人見知りの姿だけを私に見せていた愛里が写真の中ではその無表情を含め面白く、可愛く、美しい姿まで兼ね備えたいろいろな姿を見せてくれ感心しえらいと思ったし、そのために一緒に遊んでくれたチョンアにも感謝の気持ちでいっぱいだ。
私は個人的にマタニティー撮影を楽しんで撮っているように思う。特に親しい人達の臨月の写真を。。。理由は分からないけれど、撮影をしている時自分が真剣になり、きれいに撮ってあげたいし、写真を気に入ってくれた時とても嬉しくなる。何か心のプレゼントを贈るような微笑ましい感じというのだろうか?
そして今日清子はとても美しかった。
本然の美しい容姿を臨月の時にも見せてくれた彼女だった。
一緒に働く同僚であり、いつでも親切な彼女だったため、あまりぎこちなさはなく、ソロ撮影を行ったけれど、会話をしながら深く入らなくとも清子の魅力的なラインをすぐに探すことができた。モデルに話しかけるように撮影は進んでいった。
「清子、あごを少しずつ動かして、こう、こう、こうやってちょっとだけ傾けて、上を見ながら身体を少し回して、そう!きれい!きれい!じょうず!グッドグッドグッド!!!」
マタニティーの撮影は自然なポーズと共に、ラインが固くならないようにしないといけない。しかし、普段私達が撮影している人達は専門のモデルではないため、緊張と共に身体が固くなりながら、ポーズがぎこちなくなる可能性が高い。マタニティーも成人プロフィール写真と同じなので場所の大きな変化や、1つ1つの違う行動が重要なのではなく、その被写体が持っている一番きれいな部分を探し出し、より美しく表現してくれることが確信ポイントだと思う。
そのきれいな部分が顔の目かもしれないし、体のラインかもしれないし、行動や表情かもしれない。それらが写真の要素と共に結合され臨月の姿の実物よりももっとかっこ良く表現されたら、その写真の主人は感激するのではないだろうか?また、普通は子供を身ごもり臨月に入ると自身の体の姿に自信をなくしてしまうため、美しい本人の姿、旦那さんとのカップル写真、上の子と一緒に撮る家族写真によって幸せな気持ちを持つことができるならば、それだけで写真に価値があるんだと思う。
マタニティーはカメラマンと被写体の1対1の撮影だといえる。
きれいな部分を探し、魅力を発散させるためには無条件にカメラマンのエナジーとセンスが必要になる。
無理して沢山の角度を要求すると、モデルも大変だし、写真も良くない場合が多い。被写体との呼吸が重要になるが、ポーズを先に自分でやってみせて、頭の先から指の先までゆっくり動かしている間にきれいな部分を探し「ストップ」そして「カシャッ、カシャッ」と押す。
撮影の雰囲気を作り、呼吸の演出はカメラマンの頭の中にレパートリーが入っていると自然に撮ることができる。
清子から私が探した魅力は細面な顔から繋がる首のライン。
そして長い間自分が身を置いていた場所に対する平安さがあり、身体が柔軟であり、家事の休息から抜け出し、他の空間に家族と一緒に写真を撮っている楽しさなどが、清子にとっておもしろさを持てる部分であり、私はそれを適切に捉えながら一緒に楽しむことができた。
愛里を抱いている姿をいろんなカットで撮ったけれど、愛里を見て、抱いて、笑っている表情から子供を愛するママの姿も感じることができたけれど、清子の本当にやさしい表情のほうが私には深く入ってきた。
そして思っていたよりも、スムーズにできたソロ撮影では、一生懸命やってくれる姿よりも、自分が本来持っていただろうモデルの気質を自分の気分に合わせて積極的に動く彼女の姿がとても印象的だった。
今日の撮影は私にとってまた一つの収穫になった。
すごく慣れていなかった人から発見する何かに対しての新鮮さと面白さ。
これがやはり写真の面白さであり、私の仕事に対する魅力をもう一度確認する。
そして面白い「出来事」は自分が探せば探すほどより興味がある。
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