photo:ara

coordinate&write:mio

 

 

写真を作る上で大切な事はたくさんある。

被写体、光、副主体、画角…

しかし、理屈で説明できることだけを実践しても、良い写真は生まれない。

 

感覚的な要素のうちの一つ「余白」による表現はとても大切だ。

 

写真の主役である彼が、足元を真剣な表情で見つめている。

背景には暖かな光と、生命を感じさせる緑。

手前にはふんわりとした前ボケが入り、写真にさらに立体感を追加している。

 

もしも、この写真が縦で、主体のクローズアップであったら、彼のこの仕草、このポーズは写真を作る上での要素になり得たか？

 

この写真が横の構図で、かつ左上に空間を作り、背景の柔らかな光と緑を入れることにより完成されたように感じる。

とても上手にとってくれたポーズも、爪先まで入ることにより彼が何をしているのか明確にわかる。

 

コーディネートは、撮影の時期に合わせてニットのセットアップをチョイス。

キャップにも暖かな素材が使われているものを選び、季節感が出るように作った。

 

 

 

主役の彼は、とてもニコニコしていて撮影中もずっと楽しそうにしていてくれた。

そんな彼がふとした瞬間に見せる、「成長した顔。」

きっとこれからどんどん大きくなり、いろいろなことを経験していく。そんな第一歩の瞬間を、写真撮影という形で残せていれば嬉しい。