Photogenic
新横浜店
柔らかく
投稿日:2019/9/29
2043 0
photo&write by Ara
codi by Piii
@shinyokohama
赤ちゃんの撮影は一瞬の勝負だと思っています。
ライフスタジオ新横浜店で今や七五三やカジュアルハーフ成人式など
大きな子どもたちもたくさん来られていますが元々ベビー専門店舗だったこともあり
一歳記念をはじめハーフバースデーなど今でも多くの赤ちゃんたちがご来店されます。
一歳未満の赤ちゃんたちはもちろん会話もできず人見知りや場所見知りが始まる時期でもありますし、多くの制限があります。
だからこそ動作や仕草を誘導したり、一瞬を切り取るための判断と事前の準備が必要です。
また、同じような年齢でもママから離れられないこともあったり、逆に一人でにこにこしていることもあり
同じように撮影することはできません。その子に合わせた撮影空間を作っていくことが必要不可欠です。
これまでの分析でも述べてきましたがその空間は一人ではなくご家族様もコーディネーターもカメラマンも全員で作ること。
そして赤ちゃんの撮影で残したい写真はその年齢だからこその様子。
ぷくっと丸みを帯びた今しか残せない可愛さ、愛しさ、透明感、笑顔、泣き顔…
赤ちゃんによって成長の速さや特徴はもちろん違うのでその子だからこそ
残して上げたいポイントを観察し事前の準備(光、インテリア、被写体の様子、レンズ)を行います。
赤ちゃんの撮影は正直うまく行くかはわかりません。
撮影時によって大きくコンディションも変更する可能性があるため、
だからこそ様々な予測と事前の準備をすることが大事です。
写真の彼は、三姉弟の末っ子くんでした。2人のお姉ちゃんとパパさんママさんに
たくさんの愛情を注がれて育っている様子が撮影前の状況でわかりました。
初めての長男、大きくなったら家族みんなでフットサルをしたいねと話したり
お姉ちゃん達はお家でも抱っこをしたりママをサポートしているそうです。
そんな彼は生後六ヶ月にしてはかなりの大きさで腕やほっぺのむちむち感がたまりません。
このむちむち感はおむつの写真で最大限活かしてあげたいなと撮影前から事前準備を行います。
この日は朝一番の撮影だったため、新横浜店のインテリアで窓枠と呼んでいる街路樹が
見えるポイントから朝一番の強い光が差し込んでいました。
赤ちゃんらしさである透明感を出すために光は逆光でふんわりと、
そして街路樹の緑を合わせた撮影しようと試みますが、さっきまでのうつ伏せで
安定していた彼が仰向けになった瞬間泣き出しました。
抱っこに慣れているのか背中をつけると降ろさないでくれー!と訴えるように。
そこでコーディネーターのPちゃんも口を鳴らして彼の視線を誘導し
パパさんやママさん、そして2人のお姉ちゃんたちが大丈夫だよと彼の視線に自分たちがうつるようにして、
体を触ってあげたり安心感を与えてくれました。
この瞬間は逃せない、ここからはスピード勝負だと心の中で思いながら先程の光の位置で撮影していく際に構成要素が一つ足りません。
透明感や彼の柔らかさを出すための何かいい前ボケがないかと。
普段中々使ったことがありませんでしたが新横浜店のベッドには薄い緑の羽がついたクッションがあるためこれを使おうと判断しました。
インテリアにうつる街路樹の緑、薄い緑の羽根がついたクッションを合わせることで
インテリアと前ボケの色味の統一感を出し、彼の魅力であるむちむちとしている
腕やほっぺを残すためには最大限に自分は寄ること。
写真の中で体が切れることを前ボケの柔らかさでカバーし痛々しさを柔らかさに転換し
絞りも開放にすることで街路樹から差し込む光がきれいな玉ボケでふんわりした様子を演出します。
この判断を一瞬で行っていき撮影したのがこの一枚となりました。
ご家族のみなさまにもコーディネーターのPちゃんにも協力していただき自分たちが大事にしている
みんなで空間を作っていくことを行いながら彼の魅力を引き出せた一枚となりました。
撮影の時間やお子様によっては条件も変わるため私達ができることは引き出しを増やしておくことです。
ご家族様によっては赤ちゃんの撮影だし大丈夫かなと不安なこともあると思います。
少しでも不安を解消できるように日々の準備や条件を把握し引き出しを増やしていくために常に勉強していく毎日です。
この記事をシェアする
サイト内投稿の検索
- トップ
- 店舗紹介
- 新横浜店
- Photogenic
- 柔らかく