Photogenic
新横浜店
明るさとイメージの相関性
投稿日:2019/5/19
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photo by Satoshi Itou (chappy)
coordinate by Momoka Matsumoto
write by Momoka Matsumoto
写真の明るさ、とは何を持って決まるのでしょうか。
現代のカメラには、自動で適正露出にしてくれる機能がついています。
でも私達はそれを使用しません。
すべてマニュアルモードで、設定は自分の表現したいイメージに合わせて、その場でその瞬間判断して変更しています。
この作業は、一見とても難しく、同時にまどろっこしい作業だと思います。
特に動いている被写体を撮影する場合は、「明るさくらい自動で判断してくれ、とにかくシャッターを切って、被写体を捉えることに集中させてくれ」そう思う人もいるかもしれません。笑
ライフスタジオがこのようにオートモードを使わない理由は、「自由に、そして真っ直ぐであること」と「写真の質で勝負する」ことをアイデンティティーとしているためだと思います。
カメラマンも被写体も自由でいて、それを美しく表現するためには、オートモードでは限界があるのです。
被写体には美しい瞬間があって、それをカメラマン自身の感性的な部分で、写真で表現したいという欲求を満たすためには、カメラが自分の手足のように自由に設定できたほうが写真の質は上がります。
だからこそ、撮影マニュアルもありませんし、決められたインテリア(画角)も存在しません。
写真の全体イメージを決めるのには、様々な要素があります。
・色(光、露出)
・被写体(表情や仕草)
・構図
・背景
・コーディネート
…
この写真は、被写体の動きに寄り添いながら、それを光で調和させた写真だと思いました。
光は写真の全体イメージを決定付ける大事な要素です。
全体的に色が明るい写真(ハイキー)は、見る人に前向きで明るい優しいそしてファンタジックなイメージをもたらします。
赤ちゃんや、元気な姿や表情を表現することができます。
☆ハイキーな写真の例
photo by Yukika Fujimoto
photo by Ito Satoshi (Chappy)
今回は、あえて暗く(露出アンダー)で撮影することで、ノスタルジックで思慮深い印象をもたらしています。
☆アンダーとハイキーでイメージの比較
光は逆光で、後方のライトボックスからの光を使うことで、フェイスラインに光の線を作ることで被写体にフォーカスを当てます。
アンダーで撮影することで、明暗差がはっきりと表現され、被写体の存在感をより引き立たてます。
この日は雨の日の夕方。ライトボックスを使用して、光を作るからこそ表現できます。
また、好奇心旺盛な彼に「いい匂いするかな?目を閉じてゆっくり匂いを嗅いでみて」と声掛けすることで、しっとりとした仕草を誘発します。
また、後頭部側に余白を開けることで、被写体がしっとりと何かを考えている様子を表現しています。
ライフスタジオの写真の明るさ、はカメラが決めるのではなく、カメラマンがどのように被写体を表現したいか、によって変化します。
そのために、被写体を観察し、どんな撮影技術で、どんな声掛けを使用することで表現できるようになるかを考え続けるのが、ライフスタジオらしい写真につながるのではないかと思います。
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