君泣く瞳には
 
人を表すとき、名前、外見、内面などいろいろな側面をみて、その人を特定しています。
その人を構成する要素は、一つでは語れないということが言えます。
同じ名前の人はいるわけですし、外見の話をしても髪の毛の色は茶色の人もいます。
内面が面白いという人は沢山います。
名前、外見、内面すべてあわせて、その人を構成しており、特定することができると言えます。
ライフスタジオの写真で、その人を表現するときも、同じことがいえます。

ライフスタジオではデータという方法で当日お渡ししています。
データの中身は、ただ表情違いをお渡ししているのではなく、ひとつのストーリーを組み込みながら、写真を構成しています。
それはなぜか。
私はこう考えます。ライフスタジオは、“人”に注目し、“人”を表現しているからこそ、データにもそれが反映されているのです。
笑顔だけではなく、いろいろな仕草や表情をみせてくれるお子様たち。
笑顔だけで、その子を表現するのではなく、いろんな表情があるからこそ、その子が表現することが出来ると考えるのです。

例えば、赤ちゃんの可愛いぷくぷくした姿は、私たちに笑顔や癒しを沢山くれます。
それは、赤ちゃんのひとつの側面ですが、それ以外にも赤ちゃんはよく寝る、泣くなどの特性も持っています。
75カットのデータの中にも、沢山の側面を残しながら、その子を表現するために、
沢山の角度から撮影をおこなっていきます。
写真のお子様の場合、“目”がクリっとした印象的なお子様でした。
撮影中は、笑顔や涙などたくさんの表情を残すことができました。
涙が出た後、お顔を拭いてもらい、遊びながら撮影を続ける中で、お子様の目を見ていると、涙でまつ毛が重なり合っているのがわかりました。
まつ毛がよくわかるように、下に目線をむけてもらうために、コーディネートに
小物を置いてもらい、まつ毛が引き立つ角度で撮影しました。
彼女が流した涙が奇跡的にも束となって、さらに彼女の目を引き立てて撮影できる写真となりました。