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shinyoko photo 67
投稿日:2016/1/30
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Over,
楽しいことや幸せなことを、ずっと覚えていたいと思いますが、
人は、いつか忘れゆく生き物であるのだと思います。
人は、『人生』という時間の中でおぎゃあと生まれたその瞬間から、常に変化しながら生きています。
たくさんのモノゴトや経験を蓄積し、肉体は新陳代謝を繰り返し、吸収しては排泄され、1秒前と比べてさえ何かが、どこかが違っている。そしてそれは、決して立ち戻ることのできない『時間』によって、どんどん遠くへと運ばれていってしまう。
目に見えるものも、そうでないものも、何もかもが変わっていく。少しづつであったとしても、留まることなく。
それは、良くなるとか悪くなるとかではなく、ただ変わっていってしまう、ということ。
その積み重ねが『人生』と言えるものなのでしょう。
変わっていくことを、知っておかなければ、覚えていたいと思わないかも知れません。
目の前のその子の、Babyという、限られた時間。
柔らかな髪やぷくぷくとした小さな手、お腹の中にいた頃の名残のように、小さく丸まる仕草。
今だけのその姿であるのだけれど、毎日目にする何気なさの中では、するすると通り過ぎ、気が付けばそれはもう遠い時間の先で、思い出そうとしても忘れてしまって、自分が何を忘れてしまったのかも忘れてしまった先ではわからなくて、そうしてなんとなく、淡いイメージの記憶となっていきます。
その子が『その子』であることは変わらないのに、その姿かたち、仕草は変わりゆき、生まれたばかりの赤ちゃんに対して抱く愛しい気持ちや、不安や、まだ新しい家族のカタチであるが故のぎこちなさといったものもまた、時間が経つにつれて変化してゆきます。
そしてふと気が付いた時に、『あれ?』と思ったりするのかも知れません。
ひとは、変化するものです。
そして人は、変化とともに忘れゆくものです。
忘れてしまう。けれど、限られたこの時間、この姿を、この時の気持ちを、この瞬間の世界を、覚えていたい。
写真は、その為の助けとなれば良いと思います。
時間とともに変わりゆき、二度と立ち戻って確認することはできないけれど、それでもその時の姿かたちを、気持ちを、写真に収めることはできないはずの匂いや温度まで感じるように、思い出せるように、記録する。
柔らかく、温かく。まるで、その瞬間にタイムスリップしたかのように。
目の前のBabyの、今だけの姿。
パパとママが見る世界。愛しくて、温かくて、幸せな瞬間。
写真がどうか、それを残すものでありますようにと願いながら、私はシャッターを押して封じ込めようとするのです。
今、この瞬間の世界を、遠い未来であなたたちがもういちど、触れることができるように。
Life studio No,17
shinyokohama
Photo by Reiri, / coodi by Yonezu
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