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大宮店
note.6 横に広がるpart2
投稿日:2023/4/21
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photo by MARU
1/125 70mm F3.2 ISO800
男の子の2回目の七五三のお祝いは、5歳。
かわいい、だけではないその子の魅力が見えてくる年齢だと個人的に思っている。
だから、ポージングやライティングでも雰囲気はガラリと変わる。
彼にスポットが当たるように、ライティングはシンプルに。
後ろに構えた刀の鍔の模様が、光によって細部まで写り、着物の柄と相まって「和」を感じさせる。
刀を肩で構えてもらうことによって、振り返った時に少し顎が上がる。体ごと振り向くよりも横目でカメラ目線になることで、
年齢から来る幼さと相反した雰囲気に包まれているように感じる。
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1/250 70mm F2.8 ISO800
彼女と少し距離を置いて。だからこそカメラを横に構えたときに広く余白ができる。
副主題の役目を果たす番傘が横に広がっていることで必要以上に画面上が寂しくなることはなく、
ただ、上半分にできた余白からなんとなく儚げな印象ももたらしている。
彼女の横にはおそらくライトボックスが置かれていて、着物の柄と髪飾り、彼女の表情がしっかりと写し出されている。
「明るい方を見てみて」と言ったのか「お母さんはどこにいる?」と言ったのか、彼女がふと振り向いた理由は分からないが、
飾らない”合間”の表情が凛としていてとても素敵である。
彼女の周りに置かれた番傘は大小それぞれ、色味も少し違うけれど、紫で統一されているからこそ、
他の色と金の帯を身に纏った彼女が際立ち、それと同時に調和もしているのだと考えられる。
268477
1/160 50mm F2.8 ISO800
一生に一度の記念だから、とご家族でこれだ!と決めた着物を持ち込んでくださったり、
親御様や祖父母様の代から大切に受け継がれてきた着物を着せてあげたり。
撮影の日までに紡がれたエピソードがあるのが持込のお着物。
着物の撮影であれ自由に撮影できるライフスタジオだからこそ、持ってきていただいたものを最大限活かして思い出に残す。
7歳という一つの節目であり、ある意味門出のようなもので。
着物とお揃いの草履が、その形だけを残して写ることによって見る人によっていろんなストーリーを彷彿とさせる。
着付けが終わってこれからお出かけをする前のひとときのように私は感じ取った。
実際は振袖の柄を見つめているのだが、目線の先に草履がきているからこそリンクしているようにも思う。
彼女が俯くことによって日本髪を彩る髪飾りまでしっかりと写ってくる。
下を見るためにちょっとだけ左半身に傾いた重心が不自然さを無くしているのだろう。
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