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名古屋西店
"出会った"【写真分析】
投稿日:2022/7/29     更新日:2022/7/29
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『出会った』
photo by. Hagiwara Tsuyoshi
coordi by. Ito Azusa
おはぎです。
『出会った!!』
この写真が撮れた時、頭の中で声がした。
実はこの場所、カラーが可愛いインテリアではあるが、写真に収めると何か足りない空間だった。
なかば放置された(自分の中で)インテリアだったが、
彼女との出会いから、ここで彼女を撮りたい!!と思ったのだ。
彼女は3歳の少しシャイな女の子。
恐らく、キレイなドレスや、可愛いものが好き。
なぜ、分かったか。
だって彼女が着ているTシャツの正面に『美女と野獣』のプリンセスが描いてある。
イケメンなパパとキュートなママにもドレスを提案すると、ほぼ即決でピンクのドレスで決まった。
着物のお支度をしている間に彼女のためインテリアを作り直したいと思った。
『可愛い服が大好き。大好きなお洋服を選んでいる女の子』
このシチュエーションが浮かんだ。
ならば、貸出しをしている少し個性的な衣裳を吊るそう。
壁に立てかけてあった絵を立体感が出るように配置。
空間を埋めるために少しの本を置いた。
一番苦労したのが、ライティングだ。
この場所は、入口近くにあり、晴れている日は前から光が入るため、
のっぺりとした立体感のない写真になってしまう事が多い。
入口の光をマットで覆い隠し、隣のスタジオから差し込む光をメインの光にしよう。
それだと、周辺が暗くなってしまい先ほどの
『可愛い服が大好き。大好きなお洋服を選んでいる女の子』ではない気がした。
光量が強い電球色のスタンドライトを補助光とした。
奥行きを出すため、手前にカラーテープの前ボケを置いた。
あとは撮影をするだけ。
着物を脱ぎドレスに着替えた彼女。
着物ですっかり撮影には慣れ、着物を脱いだ解放感からそれはもうニッコニコ!
『○○ちゃーん!どのお洋服が着たいか選んでみてー』
私の中で『出会った』と声がした。
足りなかったのは家具でもライティングでも被写体でもなく、
『あなたのために撮りたい』という想いだった。
恐らく彼女との出会いがなければ、この写真は生まれなかっただろう。
月並みな言葉ではあるが、今日はこの言葉で締めたいと思う。
私と出会ってくれてありがとう。
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