pthoto：Azusa Ito
Styling：Sayaka Takagi

 

 彼女に会ったのは初めましてだったが、栄店スタッフ青ちゃんの妹ちゃんだった為初っ端からぐいぐい行かせてもらった。
しかし彼女の対応はクールOFクール。
青ちゃん曰く人見知りらしい。私と一緒やん～～と思い、とりあえずそっとしておいた。

振袖の撮影は、こだわりをもって撮影に挑むお客様は少なくない。
ミステリアスな雰囲気の彼女にも何か撮影の希望はあるだろうと声をかけると

「無い」

と静かな表情で少し口角を上げて教えてくれた。
じゃあわたしが好きに、妹ちゃんに合う雰囲気で撮影させてもらうと意気込んだ。
※青ちゃんと妹ちゃんのお母さまにもちゃんと許可をもらいました。

女の子のかわいい所、かわいい角度を見つけるのがまだ苦手な私だが、

彼女の持ち前の雰囲気と目、最高に可愛いメイクとスタイリングで気付けた。

おしゃれでかわいい振袖を、さらに可愛くしてくれたさっちゃんに感謝するしかない。
かっこいい一面、かわいらしい一面をお渡しする50枚の中に詰め込んでシーン毎に変化が出せると思った。

.

 

使用した光は、前面に置いたおしゃれなLEDスタンドライトと、天井のスポットの2つ。

バウンスはさせずに彼女へ一直線ﾄﾞｰｰﾝなパキッとした光をあてて、切れ長の目にアイキャッチを入れる。
強い光を生かして、濃い影を作り出す。その葉は彼女に持ってもらい、画角に空間を作った。
また、背景も着物の赤が映える中に落ち着いた深い藍が入ることによって画の統一感を出せた。

この写真を見たときに彼女の落ち着いた眼の奥にあるミステリアス感が感じてもらえたら嬉しい。

アンダーな場所だけではなく、また違うインテリアでも彼女の武器は輝いた。

店舗が広い名古屋西の特権の廊下は、お昼でもアンダーでかっこいい演出が作れる特別な場所だ。

LEDを使った強い光から生まれる影を使い、その子の個性を引き出せていけるよう精進していく。

だって撮影は、カメラはおもしろく、自分を成長させてくれるから。

 

どちらがメインかわからない姉妹の写真も最後に載せておこう