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京都桂店
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つながり
投稿日:2013/8/7
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日本のサラリーマンの自殺率が高い理由にA型気質な面があるとどこかで聞いた事がある。
ここ2、3ヶ月休みらしい休みをとっていない。時間がないというのはほんとだが、正確に言うと休んだとしても頭の中が休みを取ろうとしないという方が正しい。休みの日なのにまだ何か自分の仕事が残っているような気がしてならない衝動にかられてしまう。実際仕事は尽きないのだけど。。私の良くないところだなとつくづく思う。死にはしませんが(汗)
9回裏会議でターナーに対して「負けず嫌いからくる抱え込み」と表現したことがそのまま自分にも当てはまることをあまり人には言わない。人に任せて人がうまくやることを素直に喜べないのだろう。そうなってくると疑問が浮かんでくる。
「私は組織に属すべきなのか」と。
職人気質ではないが、個人評価で生きていく仕事があったら自分だけに集中できるから楽なんだろうなと思ったりもする。
昨年の10月に新松戸の店長をしてから今日まで、なんだか当たり前のように「次はどこの店長なのか?」という立場になっていた。とてもありがたい状態でそれを私も望んでいたし、もちろんやってやるという気持ちも強いが、心のどこかに上の考えがいつも住みついていた。
結局この二年間で戦ってきたのはずっとそこなのかもしれない。
この素晴らしい環境にいながらそこに打ち勝つことができない現状と理想のはざまにある矛盾を克服できないことにまた疑問が浮かび、みんなに聞いてみたいことがある。
「私は変化発展プログラムを装着しているのか?」
先日、初めて四国に足を踏み入れた。
四国にはいつかいってみたいと思っていた。お遍路さんにも興味があるし、坂本龍馬のゆかりの地にも行きたいし、耶馬渓にも道後温泉にも行きたい。
ところが初上陸がこんな形になるとは全く予想していなかった。
「photo studio cocon」
越谷店で一緒に働いた奈央子さんが、元々写真館を経営されている奈央子さんの実家の方にオープンする新しいスタジオ。そこのインテリア工事に手伝いにいくことにした。
3ヶ月休みが無いと言いながら唯一空いていた水曜日に弾丸で行く事にした理由にこれというものは特に無い。ただ自分の中の天秤がゆっくりすることより手伝いに行きたいという方が重かっただけのことだろうが、行きの新幹線の中でそれを考えた時にふと不思議な感覚になった。
香川に着いたのは日付が変わる3分前だった。
ひとけの無い坂出の駅の柱の裏から奈央子さんがすっと顔を出した。
久しぶりに奈央子さんの顔を見て元気そうだったことへの安心と、この光景を客観的にみてなんだか自分がジブリの主人公にでもなったような感覚になった。
真っ暗で自分が四国にいるのかわからないまま次の日になり、coconのスタッフと会う事になった。前に一度だけお会いした事があったので初対面ではなかったが、用意してくれた30Fくらいの高い休憩室の様なところからは瀬戸内海を一望することができて、初めて香川にきたことを実感した。
奈央子さんからこの一ヶ月のインテリアの話をたくさん聞いた。
空気が何度も張りつめたことや、みんながパンパンに気を張って何度も崩れそうになったこと。
そんな中、この一ヶ月で色んな人が工事に手伝いにきた話をしながら、社長に奈央子さんが「なぜこんなにみんな香川に来るんだ?」と言われたらしい。
「奈央子はどんな政治力を使ってるんだ?」と(笑)
社長もわかってて冗談ぽく言っているが、これは100%奈央子さんの「人柄」だ。
距離的に迷惑がかかると絶対に思うから奈央子さんから「手伝いに来て欲しい」なんて誰にも言わない。私はそれを聞いて彼女に「社長が香川にいること自体すごい政治力だよね」と冗談っぽく喋った。
彼女は自分のことを「不器用でやることも理解することも人の2倍かかる」とよく言う。
2012年の越谷のオープンからの数ヶ月は、現在のライフスタジオの教育プログラムのベースとなるものを作って行く為の適用期間として様々なことを実施していった。
その間の時間の進むスピードは速く、みんなついて行く事で精一杯だったが、当然私と奈央子さんも同じだった。
奈央子さんはがむしゃらにこの状態を受け入れ、ゆっくりゆっくり、人の動きに惑わされる事無く階段をあがって行った。
coconのスタッフと会話をして行く中で、全員から出てくる共通した言葉がある。
それは「暖かさ」と「ありがとう」。
これをお店のモットーとしてかがげていて、オープン前からもうみんなが同じ認識でいることに驚いた。昔からの知り合いというものあるだろうが、これだけ浸透しているのは掲げているだけではなくそもそも奈央子さんにはそういう力があって、普段接している時からそれを感じるから、モットーとして掲げた時になんの違和感もなくスッとみんなに入っていったのだと、言葉を聞いた瞬間に思った。それはつまり、彼女は越谷の時から変わらずゆっくりと同じ階段を上がり続けているということだ。
たった一日だけどcoconを見て感じたのは、マイペースでもゆっくりでも、奈央子さんは自分なりの「変化発展プログラム」を装着できている人なんだということだった。
越谷で一番たくさん一緒に撮影に入り、私の写真を心から良いと思ってくれて、時には撮影前にお客さんに話してハードルをぐっとあげてしまう人。
曲がった事が嫌いで時には社長にもハッキリモノを言う人。
そんな彼女から感じた事をふまえてもう一度考えてみる。
私の「変化発展プログラム」は装着されているのか?
強力接着剤でくっついている気もするし、掃除機で吸うように何か強い力によってくっついているように見えるだけかもしれない。
その確認作業が必要かもしれない。
次は香川に撮影をしにいきます。http://cocon88.com
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