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京都桂店
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写真分析63
投稿日:2012/12/23
805 0
photo by Mr.Lee in shinmatsudo
構成要素
63mm f4.5 1/60 iso800
光:
写真に写っている出窓からの逆光と、画面左にある窓からの補助光。
基本的には光の足りていない場所で撮影しているので白い壁全体が光の満ちた真っ白
という感じではなく、黒くグラデーションになっていて、出窓の明るさをより引き立てている。
また、被写体がカメラを構えていて顔が見えていないことも露出の計算に含まれていて、
顔の黒潰れなどを気にしなくていいので暗めの露出にすることができ、より壁のグラデーションに
注意することができるし、出窓の露出も外が見えない程度の露出にとどめる事ができる。
被写体の座る位置にも特徴がある。
出窓の左側に寄って座る事で、手に当たっている光の量を見るとわかるが左右で明暗差が生まれている。
ポージング:
カメラを構えているが、被写体に伝えていることはそれだけじゃないことがわかる。
足の部分。足を上に乗っけているが、この位置で足を上に乗っけるのは結構大変で我慢しないといけない。
つまり意図的にお願いして写真を撮る事に協力してもらっているということ。
もし足が下に降りていたらちょっとだらしのない写真になっていたかもしれない。
フレーミング:
この写真の核心部分だと思うが、ポイントは横写真であること、そして出窓の位置である。
この写真を撮る為の絶対条件としてフレームと出窓が水平垂直であること。
なぜ横写真なのか?
理由は「被写体のいる空間の説明」ではないかと思う。
彼女がこういう場所のこういう所に座っている、という状況説明。
もし仮にたて構図だった場合、場所の説明まではできない。
出窓の位置を確認すると、少し左でちょっと上に配置されている。
被写体が出窓の下の方にまるまっているので重心が下にあり、もし出窓自体をもっと下に配置して
いたら、重心が下に行き過ぎて不安定な写真になってしまう。
右の空間はなんなのか?
上に書いたように状況説明と考える。
「こんな何も無い真っ白な壁にある出窓に座っている少女」という状況説明。
そして黒野グラデーションがその壁にも意味を持たせてただの状況説明だけではない要素を
与えている。
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