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この1枚の写真への長い道のり〜41
投稿日:2023/6/15     更新日:2023/6/15
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京都桂店写真
被写体の手前に何かを入れる。いわゆる前ボケという技法。ライフスタジオでは当たり前となっている方法のひとつだが、ほかのスタジオの写真を見ていると、どうやら当たり前ではない。当然といえば当然だ。我々は写真館であって写真家ではないからだ。クリエイティブな写真というよりは記念写真を求められている仕事である以上、前ボケというのは邪魔になりかねない。文字通り記念の邪魔となる。だが一方で前ボケの入っている写真が増えてきていることも事実だ。昔ほどライフスタジオの写真が珍しさを見せなくなったのはこの前ボケという技法がほかのスタジオでも使われるようになってきたことが大きい。つまり、写真館で撮影される写真に対してクリエイティブ性が必要とされてきているという時代の流れを感じることができる。ということで前ボケは当たり前になってきたという前提をしいたところで、それでもこの写真の前ボケの多さに珍しさを感じるかもしれない。なんならやりすぎではないかと。やりすぎかどうかを確認するその一つの基準は「違和感」があるかどうかである。例えば化粧というのは上手に使えば美しさを増すが、濃すぎてしまうと反対に美しさは化粧をする前よりも失われる。前ボケも適正を超えると違和感を覚え「ない方がいいんじゃない?」となる。さて、この写真はどう見えるだろう?違和感だらけかな?
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