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京都桂店
この1枚の写真への長い道のり〜33
投稿日:2022/11/28     更新日:2022/11/28
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私たちは撮影の事を一期一会とよく言います。
写真に写るご家族は毎回違いますし、天候などのその時の状況も違うので同じ撮影、同じ写真というのは二度と生まれることはない事からそのように言います。もう少し広い意味でとらえてみると誰がその撮影を担当するのかもその時々ですし、どのようなペアで担当するのかもまたその時々で違うわけですから、我々撮影者同士もまた一期一会であるという事が言えます。一緒に入る相棒によってその撮影が進んでいく方向や生まれる写真も変化していくことになります。そういう意味では撮影に来てくれるご家族とも一期一会ですし、我々撮影者同士も撮影においては一期一会であり、いろんな要素が複雑に絡み合って85枚の内容が形成されていくことから、我々は毎日を特別にすることができますし、相棒と共に何かを作り上げるという体験を毎日のように感じることができているのです。
私の中で上にあるような写真を撮るときに重要なポイントはひとつだけです。
「ファインダーの中に全集中すること」
どの写真でも集中はしているのですが、上にあるような写真を撮る場合、ほんの少しだけ他とは違う筋肉を使う必要があります。しかしいかにアイデアや技術を持っていたとしても集中していない、もしくは集中できない状態で良い写真を撮ることは不可能です。もちろん集中できる環境を作ることもカメラマンの能力のひとつですが、一人ではなかなかそうもいかないことも多くあります。ファインダーに集中するためにはカメラマンが安心している必要があります。何で安心するかはそのカメラマンによって違いますが、私はそのご家族との距離感にあると思っています。関係の近さとも言い換えることができますが、近い関係性が築かれると撮影の一体感が生まれます。
撮影の一体感を生み出すことにおいて重要なのが相棒の存在です。一緒に撮影に入るコーディネーターのひとつのふるまい、ひとつの言葉、行動がご家族との距離感を縮めていき、カメラマンとご家族を引き寄せます。そうした一体感がうまれているとき、私は安心してファインダーをのぞくことができます。相棒が空間をコーディネートしてくれると私は背中を押されている感じがして、自然と新しい何かが生み出されていきます。
安心できる相棒がいることは、良い写真を生み出すための条件です。
coordinator:natsuko
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