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京都桂店
ビジネス本はこの1冊でOK!?「7つの習慣」の要約してみた〜インサイド・アウト〜
投稿日:2020/5/11
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こんにちは、ボルボです。
今回の記事は、自分のチームの課題本として設定した「7つの習慣」をどうせ書くならこの本(この本をビジネス本と言っていいのかわかりませんが汗)をできるだけ記事を読んでくれた人にもわかるように要約してみようかなと思っております。長〜い本なのでいくつかの章にわけて記事にしていこうかなと思っております。
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「7つの習慣」は1996年にスティーブン・コヴィーさんによって書かれた名著で
世界でなんと3000万部も売れており、日本でも200万部売れているベストセラー作品です。
ビジネス本、いわゆるハウツーな本は何千、何万と出版されておりますが、この本はそれらと一線を画しており
「ビジネスだけでなく全ての人間活動の基礎」と呼ばれています。
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「7つの習慣」という本を一言で表すならば・・・
この本は人格主義に基づいた1次的なものである
ということです。1次的とは、後述しますが簡単に言えば「全ての言動の根本にある原理原則」の部分であり7つの習慣はそこにフォーカスを当てた本であるということ。
つまり小手先の方法論などのハウツー本では無いということです。
この部分について記述してある一部を本から抜粋しますと
「1次的な習慣を身につけることは、永続的な幸福と成功させる基本的な原則を自分の中に内面化させることである」
と書いてあります。
ようは全ての言動の根本、根っこの部分をしっかり鍛えれば、どんな仕事や環境に身を置いたとしても必ず成功するという意味です。実は自分のチームでこの本を課題本に設定したのも私自身なのですが、課題本に設定した一番の理由がこの部分なんですよね。私はこの言葉に完全に同意しています。
昔、違うチームでやっていた時に合言葉を「清く正しく」と謳っていたこともありましたが言葉だけ聞くと胡散臭く聞こえますが、言わんとしていることは似ているのでは無いでしょうか笑
まあいまさらこの本を要約?という感じもしますが
どうせやるならという感じやろうと思いますので、誰かの助けになれば幸いです。
ということで、今回は第1部について要約していこうと思います。
第1部パラダイムと原則〜インサイド・アウト〜
<主要用語解説>
・パラダイムとは?
パラダイムとは「自分が世の中をどのように見ているかという目」であり、世の中を主観的に見ようとしてしまうメガネのこと。
・インサイド・アウトとは?
インサイド・アウトとは「インサイド(自分の内面)を先に変えることによって結果や世の中の見え方(自分の外部)が変わる」という意味
- ピグマリオン効果とは?
教育心理学のひとつで「教師が期待することによって学習者の成績が向上する」という効果
<人は皆、自分の固定概念で世界を見ている>
著者が最初に言っている部分になります。
人間とは、自分の価値観に基づいて言動を起こします。コーヒーがおいしいという価値観に基づいてカフェに行きますしお寿司を食べるならあのお店が美味しいという価値観が自分の中にあるから、数あるお店からそこを選択します。人は皆違う人生を生きていて、自分と同じ人生を歩んでいる人は誰一人いません。つまり、人生の経験などによって形成された価値観というのは唯一無二であり、他の誰の価値観とも全く同じということはありません。同じお寿司屋さんで食べたとしても、自分は美味しいと思っても友達はそうは思わないかもしれません。本の中でも例で女性の絵が使われていましたが、人によって見方は違い、考え方も違うのです。そんな風に価値観の違う人たちが集合して過ごしているのが社会であり、会社です。意見が違うのは当然ですよね(笑)私も仕事でこの価値観の違いというのは身にしみて感じていますし、それでもまとまっていかないといけないのでチームというのは難しいなと思う今日この頃です。
ですがここで言いたいのはただ「それぞれ違いますね〜」ということではなく自分が見ている世界
(他人)というのは、あくまでも自分の固定概念を通してみているにすぎないという部分です。
私たちは目に見えるものを、まるであるがまま感じているように見えていて
実はある種のメガネを通して感じているにすぎず
そしてそのメガネが自分の世界観(固定概念)を作り出し、自分の言動を方向づけているのだ P7
自分の中にあるこの「メガネ」が何色かによって、下手をすれば思いっきり間違った生き方をしてしまう可能性もあります。
しかも自分は間違っていることにも気付かず・・・
状況を変えたければ、まず自分が変わらなければいけない。効果的に変えるには自分の知覚や物の見方を変えなければいけない
もし自分が「なんかうまく言ってないんだよな」と感じることがあったら、こういう風に考えてみるといいのかもしれません。
<個性主義と人格主義>
次に書いてあるのは社会生活における成長のアプローチの仕方として
直近50年は「個性主義」であり、それ以前は「人格主義」であったと歴史上の観点から書いています。
この二つを簡単に表にまとめてみました。
|
歴史 |
内容 |
例 |
目標 |
難易度 |
目的 |
個性主義 |
直近50年 |
方法 ハウツー |
個性の発揮 コミュスキル |
すぐ効果を出したい お金稼ぎ |
簡単 すぐできる |
社会に認められたい |
人格主義 |
それ以前 |
人としての在り方 |
良心とは 常識とは |
人としての成長。お金は後から |
難しい 時間かかる |
自分を認めたい |
わかりにくwまあ、違っていたら言ってください笑
こんな感じで人々は時代によって重要視している部分というのが変わってきたと著者は言っています。
確かに本屋さんの自己啓発コーナやビジネスコーナーに行くと無数のハウツー本が置かれていますね。
「会社でうまくやる〜つの方法」とか「お金持ちになる〜の方法」とか。
もちろんそう言った本も役に立たないかと言われればそんなことはないのですが
この本で言いたいことは「もっと先にやることがあるのではないか?」ということです。
個性主義は二次的であるため、個性の前にどんな人格なのか?が問われる。
人格に基本的な欠陥、二面性、不誠実さを持ちながらテクニックや手法だけで人を動かそうとすると不信感が生まれる P13
ここで簡単に1次的と2次的の違いについても表にしてみます
|
どこの話 |
人間でいうと |
アプローチ先 |
|
1次的 |
根っこ部分 |
思考 |
人格論 |
|
2次的 |
葉や花の部分 |
言葉、行動 |
方法論 |
|
<表面的な成功と、真の成功とは何か>
表面的な成功というのは、いわゆるお金持ちになった〜とか、会社が成功した〜とか人間関係で大きな問題も起きてない!といった実際に起こった事、現象的な事を意味します。それに変わって真の成功とは何か?という面において著者は「優れた人格を持つ事」と定義しています。著者が言いたいことはなにも表面的な成功が悪いという話ではないのかなと思います。実際に社会的な成功を収めることもひとつの成功ですからね。ただこの本では「表面的な成功のみ」だといずれ失敗するということが書かれています。
例えば、ハウツー本を読み、お金持ちになる方法だけを知り、実際にお金持ちになったとしてもそのお金の使い方だったり一緒に働く従業員の事を思いやる気持ちがなければ必ず失敗するといったことだったり、特にわかりやすいのは宝くじですね。宝くじで高額当選した人たちの幸福度数が軒並み低いのは、お金の使いかたがわからずお金に使われてしまったり自分のまわりにいるお金を狙った人たちに惑わされてしまったりという自分の中に軸となる人格が無いためにお金をどうしていいかわからなくなってしまうのです。
この話は結構シビアだと思います。違う意見も多いかと思います。
みなさんはどのように考えますか?
<見方が変われば世界が変わる〜パラダイム・シフト〜> P15
パラダイムとは、先述したように「自分が世の中をどのように見ているかという目」であり、世の中を主観的に見ようとしてしまうメガネのことです。つまり、パラダイム・シフトとはメガネを取り外してみようということになります。何度も言いますが、私たちは固定概念で世界をみています。同じ「木」でも、自分にとっては「枯れたみすぼらしい木」にしか見えなくても、ある人にとっては「かけがえのない御神木」である可能性もあります。
人間関係でも同じことが言えます。
あの人微妙だなあって思っていても、それには理由があった!なんてこともありますし人から聞いた情報を鵜呑みにしすぎて会う前から固定概念ができあがってしまっていたり。。自分が見方を変えてみると、その物事の違った側面が見えたり、真実の部分が見えたりするものです。でも人は自分の固定概念や価値観、物の見方といったものを省みたり意識したりすることが自体がほとんどありません。
少しまとめると、パラダイム・シフトとは
自分がみている世の中は、実際とは違った形であり、あくまで自分が作り出した形でしかない。
自分の見方を変えることによって、自分の中の価値観を変化させ、より真実に近くことなのではないでしょうか?
<原則中心のパラダイム>
さて、ここまで要約してきたのはインサイドアウト(内から外へ)とパラダイムシフト(価値観の変化)といったものでしたが、ここからはパラダイムシフトを具体的に何を基準にしてやっていけばいいのか?という内容になります。
著者は、パラダイムシフトをする為には基準というか、原則があると言っています。
その原則こそが「人格主義」なのです。
正直な話、いくら固定概念を捨てて客観的にものを見ようとしても、自らの主観から抜け出すことは不可能です。なぜなら自分の考えですから、主観の外に行くことは不可能です。では、その主観的な考え自体が何かを基準を持ち、事物を判断するときの原則として存在してなければいけません。
人格主義は、人生を支配する原則が存在するという基本概念(普遍性)に基づいている
例えば人のものを盗んではいけないというのは、道徳に反するという人間的な考えが存在するからですがもしそのような道徳がなく、人から「自分で働かずに盗めば楽だよ」なんて言われて自分の中に「盗んでもいいんだ」というパラダイムシフトが起こったとしたら、その人は悪い方向に成長していきます。それを止めるのが人格主義という原則です。泥棒しちゃいけないなんて誰だってわかってるよと思うかもしれませんがこうした善悪の判断をしなければいけない時というのは、大なり小なり経験があるはずですし常識や良識といった善悪の判断だけではなく自己成長するための判断であったりコミュニケーションの部分においても人格的判断というのが前提となっていくのだと思います。
ちなみ著者は「原則は方法でもなければ価値観でもない」と言っています。
これを説明するにはこの人の言葉がわかりやすいような気がします。
エマニエル・カントの「定言命法(アプリオリ)」
カントさんは中世の哲学者で、有名な著書は「純粋理性批判」などたくさんあります。この方の言葉の中で有名なのが「定言命法(アプリオリ)」という定義です。アプリオリとは「先天的」という意味で、定言命法とは「人は生まれながらにして道徳を持ち合わせている」という考え方です。
宗教的に言うと生善説に該当するのかな?
ようは、人は経験や勉強などによって道徳を学ぶのではなく、人間という時点ですでに持っているという考え方です。
これには賛否両論ありますが、言わんとしてることはわかりますよね。
人なんだから持っていて当たり前だろうと。
仮に、そうした道徳的観点や人らしさと言った部分を人は最初から持っているというのであれば、それは価値観や方法ではないですよね。
持ってて当たり前のこと。
もしかしたら「7つの習慣」の著者も、人格主義というのはこうした「人として当たり前のこと」を言いたのかもしれません。
<成長はプロセスである>P34
ここの部分では、人格主義ではなく個性主義で物事を見ていった場合に陥りやすいいくつかのことについて警鐘を鳴らしています。
その中から私が気になったことをいくつか抜粋してみます。
- 個性主義は方法論が故に理解しやすく、手っ取り早く結果が出せる
- 個性主義は時として成功しているかのように見えるが、長期的には必ず化けの皮が剥がれる
- 人間の成長にはしかるべき順序とプロセスがある。それには時間がかかる。どの段階も飛ばすことはできない
- 人格を養うのは難しい。だから皆すっ飛ばしてしまう。根っこがしっかりしてないのに綺麗な花を咲かせようとする
- 成長に近道はない(文中の例:初心者テニスプレイヤーが、見栄を張って上級者のように振る舞うと、結果できないところを皆に見せることになる)
- 自分のわからないところ、知らないところをはっきりさせない限り、学ぶプロセスは始まらない
これだけでもかなり耳が痛くなるような内容がたくさん書いてありました。これらについては説明はいらないでしょう、羅列されたものを見るだけで十分だと思います。結局ハウツー的な部分だけを学んだとしても、自分自身に人格的要素がなければ最初はよくてもすぐに化けの皮がはがれてしまうよという例になります。
<インサイド・アウトという新しい考えのレベル>P45
もう一度おさらい
インサイド・アウトとは・・・「インサイド(自分の内面)を先に変えることによって結果や世の中の見え方(自分の外部)が変わる」という意味
人間関係を解決したい!もっと自分の人生をよくしたい!といったときに、上に書いたようなハウツーに頼るのではなく、もっと深く有意義な原則に基づいたパラダイムを持つことによって、どんな状況に直面しても一つの基準をもって解決し前に進むことができる。インサイド・アウトというのはまず自分の内面を変えるところから始まり、自分の根本にあるパラダイム、人格、動機などを変えるところから始まる
誰だって何かに悩んだとき、人のせいにしたくなりますよね。
「レギュラーになれないのは監督がちゃんとみてないからだ」とか「給料が上がらないのは会社が悪い」とか。もちろん環境の責任が100%無いとは言いませんが、先述したように、その環境さえも自分の「パラダイム」が決めつけていることなのかもしれません。本の中に「仕事で活躍したければ、より責任をおい、力を尽くすこと」であったり「信頼されたければ、信頼に足る人間になること」という言葉が書いてあります。
当たり前じゃない?って思うかもしれませんが、案外わかってるようでわかっていなくて心のどこかで人のせいにしている節ありませんか?私はめちゃくちゃあります(笑)全てを人のせい、環境のせいにしてしまう人もたま〜にいますよね。そういう人は、反対に「アウトサイド・イン」の沼にはまっているかもしれません。アウトサイド・インとは、簡単にいうと自分にとって良く無いことは全部誰かの責任という考え方です。
「こんだけやってるのになぜ認めてもらえないのか」っていう承認欲求的な部分は組織に勤めていたら誰もが一度は思うことかもしれません。しかしこれは「こんだけやっている=認められるべき量」と自分で思い込んでしまっているだけであって上司や周りから見れば「認められる量(もしくは認められる質)に達していない」という単純な理由で認められていないだけだと思います。
著者的な言い方をすれば「認められたければ、認められるに値する仕事をしろ」ということになるのかもしれませんね。
これは結構私も同意するというかそうだよねと思う部分でもあって、プロ野球選手が全く成績出してないのに「なんで給料上がんないんだ」といってるようなものですよね。
<インサイド・アウトの世界では、私的成功が公的成功に先立つ>
この章もそろそろ終盤になってきましたが、最後にまとめておきたいのは「私的成功」と「公的成功」です。
なにそれ?って感じですよね。
私もしっかりと理解したわけではありませんがおそらく「私的成功」とは人格の形成であり「公的成功」とは社会的に認められることなのかなと解釈しました。で、私的成功が先立つということは、これまでずっといってるように方法論や小手先の技術といった個性主義的な考えではなく、そもそも自分もっと磨かんといかんのでは?という人格主義的な考えですよということなのかなと思っています。
<まとめ>
1:近代を席巻してきた個性主義ではなく、古来からある人格主義へと戻ることが必要
2:自分の固定概念を捨て、より真実に近づく努力をしよう
3:方法論を学ぶばかりではなく、まずは自分の人としての原則を鍛えよう
4:内面から外へと力を発揮するイメージで
5:優れた人格を持つことこそ、本当の成功
最後に・・・7つの習慣を構成する原則は、すでに私たちの良心と常識の中に存在している
2章へ続く
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