私は本質的には人が好きではないと今でも思っています。

 

人の間にいると気を使わなければならないし、自分の望み以外のことを考えて調和を取らなくてはならないし、人は嘘をつくし。。

思えば小学校の4年ぐらいの頃には、すでにそう思っていたと思います。

 

思春期なんてものはあったのか？と思うぐらいに親の前では反抗一つする事なく過ごし
11個離れた弟の面倒を見るために遊びに行くことを諦め、嫌いな食べ物を嫌いじゃないといい、やりたくない野球をいくふりだけしていました。

 

自覚はありませんでしたが周りを好きになれない生き方をしていたのでしょう。
自分を押し殺していたとも言いますか。。

 

でも、社会人になるともっとそんな環境が待っていました。

「付き合い」という行為が増え、それは自分にとっておあつらえ向きの環境でした。

自分を殺していれば社会では無難に生きていける。子供の頃からやってきた自分にとっては空気を吸うように自然にできる行為。

社会に慣れるのは早かったです。

 

しかし23歳ぐらいの頃、自分の望みを押し殺せなくなるようになるモノに出会いました。

 

写真です。

 

その後、27でライフに入りますが、

テレビ局で働いていた人間が二十代後半に入って写真を生業にしていくのは無謀だと自分でも思っていました。

それでも現状を振り払ってでもやりたい事を仕事にしたいと意思を前面に出したのは初めてでしたし、こんなに意志を強く持ったのも初めてだったかもしれません。

 

日本の社会の構造と少しベクトルがズレ、人に集中しようとするライフスタジオの姿勢は、建前ではなく「人に真に関与する」事を教えてくれましたし
同時に私に人に向き合う事のツラさを存分に教えてくれました。

 

しかし、人間はそんなに急に変わるわけではありません。ライフスタジオに入ってからも今までと同じように過ごす時間も多くありました。
今までやってこなかった建前ではなく人に付き合う事を、30近くなってから人間として本質的な事であると受け入れるのは容易ではありませんでした。

 

7年間でいろんな店舗に所属しました。

よく自虐ネタに使うのですが、所沢より前の各店舗での在任期間は、最大で8ヶ月です。

一つの原因では語りきれるものではありませんが、私が行くところが長く続かなかったのは私に原因があるからで、それは人に関与することに疲れてしまったからです。

 

今現在、所沢店での生活は一年を超えました。他の店舗からみれば当たり前の事かもしれませんが
私にとってはこんなに長く同じメンバーで仕事が出来ていることに不思議ささえ覚えるほどです笑

でも実際に私が何か変化したとか、新しい技術が身についたとかそんなのは全くと行っていいほどありません。残念ながら。

続いてる理由は私自身の何か？というよりは、私と共に歩いてきてくれた人たちがいるからです。

私は続けさせてもらってるんです。

 

所沢店のメンバーは、割と地味です。

特段目立つ人がいるわけでもないし、面白い人がいるわけでもない。

ライフアワードはありがたい事に何度か受賞させていただいておりますが、個人に焦点が当たった受賞はありませんし
個人プロジェクトで日の目を見た人もいません。私や工藤さんも含めです。

でもほんとは真面目じゃなくて、ふざけたくて、成長したくて、常に笑ってる人たち。

悪ふざけは本人たち以外笑えないようなものばかり。

 

そんな文化が出てたのか、忘年会では悪ふざけのtokoro fishが周りを笑わせ、チームワークを受賞しました。

 

思えば、受賞したものは全て店舗単位。

私や工藤さんも含めです。

 

社歴が離れ、トップダウン方式と言われながらも店舗単位で見てもらえるのは各自が離れていない証拠であり、一つの文化が出来てることだと思ってます。

 

撮ってもらった写真や書かれた文章を読みながら、自分は幸せ者だと思いました。

なぜなら、皆が一つのことに深く取り組み、1人の人にこんなに真剣に関与しようとする姿が自然に見えるからです。

頑固な工藤さんも私に同意してくれ協力者に、すぐにふてくされるたくみも必死についてきてくれ、形式的なひろも中身に寄り添おうとし
四角い頭だったようちゃんは角が丸くなってきました。

そんな変化が見れるだけで嬉しいです。

 

だけど今年はもう少し個人が見えてきたら嬉しいななんて思いながら...

写真という存在自体が私を動かし、今の仲間たちに出会わせてくれたのも、広くみれば「写真を通して関係を作る」なのかななんて思います。

 

 

みんなありがとう。