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京都桂店
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常識の超え方

投稿日:2017/10/20

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常識の越え方~Denaベイスターズ~

 

 

ベイスターズがDenaに身売りをしてから数年で大赤字は黒字に転じ

スタジアムは連日満員になり、ついにチームは2年連続Aクラスへ入るほど強くなった。

これは野球というものがチームだけでやっているものではなく、ただ監督が変われば強くなるものでもない。

経営そのものが変わっていくことがチームを強くする一番の方法であるということが書かれている本である。

 

同じベイスターズファンの工藤さんからうってつけの本だということでプレゼントされた本。

私の視野を広げてくれるきっかけとなった。

 

ここでは特に気になった「チームは商品であり、商品は品質改善を繰り返す」というキーワードにそって書いてみた。

 

 

カメラマンやコーディネーターという仕事は、求人で探し当てる時に

一体どの業種で絞ればいいのかわからないでいろんな検索をかける事があるが

総合職か専門職かと言われれば、どちらかといえば後者に相当する。

 

もちろんライフスタジオのカメラマンたちは手に職をつければできる代物ではないので

ただカメラマンという専門的な知識と技術を持つ事が自分たちのあるべき姿だと

思う人はいないだろうし、実際自分たちにそのつもりはないように仕事をしている。

 

しかし、求人案内で紹介する時にどのような種類に分類せざるをえないかというと

結局は専門職である。

これはよくよく冷静に考えてみると、1日の仕事のうちの100%が撮影に関する事であり

社外の客観的な目線から見た私たちの姿は撮影者であり、カメラマンである。

そのように写っているのも当たり前の事だと思う。

 

そんな私たちが毎月お給料をもらい、ご飯を食べる事が出来ているのはカメラマンという仕事によって

生み出された写真をお客さんに買ってもらう事によって可能としている。

 

では、写真とは一体なんなのだろうか。

ここで言いたいのは、写真の本質的要素や理想とするあり方といった概念的なものではなく

この本に沿った経営者目線による写真のポジションの事を考えている。

 

例えば専門職の代表的存在といえば陶芸家だが(!?)

陶芸家の人が自分で作った陶芸品を高く売りたいから作っているわけではなく

自分の納得いくものが作れたあかつきに結果として高く売れる事があるのだと思うが

実際問題、陶芸家が何で生計を立てているかといえば、陶芸品を売る事になんら変わりはない。

これは出来上がる過程がどのようであれ、作る意思がどのようであれ、結果としてそれでごはんを食べている以上

陶芸品は「商品」となる。

 

つまり、私たちが生産している写真もまた商品なのだ。

この本に

「チームは球団の商品であり、商品は常に品質改善をしていかなければいけない」という文章がある。

 

野球チームを考えると、チームはチームであり、選手は選手。商品とはグッズやチケットの事ととらえがちである。

あるいは、野球チームを商品と考えるのがいささか気持ちよくはない感覚を覚えるからかもしれないが

なんとなくひっかかる部分もある。

私たちも写真は商品ですと断言されるとなんだかひっかかるものもあるのは確かだ。

 

しかし、野球チームというのは球団、いわゆる会社の持ち物であり、経営するための手段である。

球団は野球チームという手段を用いて会社を運営し、売り上げを上げているのである。

商品の品質改善をするというのは経営において基本中の基本であるが、球団においてはその対象は

チームとなる。

 

単純な話、チームが強いと経営はよくなる。

ということは球団の経営とは、チームを強くする事と同義語なのだ。

 

自分たちに置き換えてみよう。

私たちの商品は写真である。これは揺るぎようの無い事実である。

品質改善は経営の基本中の基本であるとは書いたが、自分たちは写真において改善作業をしているだろうか?

という問いかけはいじわるなのか?商品としてみるならば、写真を良くする取り組みというのはやりたい人だけが

やればいいというようなものではなく、絶対にやらなければいけないことなのでは無いだろうか?

 

もちろん日々写真を向上させようと様々な動きがあることは確かだが、大きな局面で見た時

何か根本的に変わったというような印象はなく、個人個人が自分なりにマイナーチェンジをしているくらいである。

 

写真を良くすると言うのは商品改善だ。

 

しかしここである疑問も残る。

本当に私たちが撮る写真は商品でしかないのだろうか?と。

もちろんお客様が購入してくれるものであるのは間違いないので商品であることに変わりはないが

なんかただ「写真は商品」とひとくくりにされてしまうのも腑に落ちない部分である。

 

それは陶芸家も同じかもしれない。

売れる以上商品ではあるが、その作成物の目的は売ることではなく、自分が納得いく何かを探し求めている

ことではないだろうか?

 

専門職の私たちは、職人気質で写真を撮り職人気質で写真を見ている部分がある。

 

お客様から見れば理解できないような部分までこだわるし、自分が納得する事に

重きを置いている。

だから私たちは写真の事を「商品」とはとらえずに「作品」としてみている節があるのだと思う。

 

私たちが撮っている写真は「商品」なのか「作品」なのか?

はたまたそのどちらでもあるのか?

個人的に思うのは、そのどちらの要素も忘れることなく、改善作業が日々なされていくことが必要だ。

 

この改善作業を忘れず、素人でも臆せずに球団がチームへと関与したことで、ベイスターズは

Denaになってから強くなり、人気球団となった。もちろん、専門家たちへの敬意は払いながらだそうですが・・・。

 

常識とは過去の遺物である

常識にとらわれず、やるべきことにフォーカスし
挑戦し、丁寧に着実に
結果と信頼を積み上げていけば自ずと道は拓けていく

 

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