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京都桂店
写真と人〜趙さん〜
投稿日:2017/5/31
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写真と人~趙さん~
write by volvo
「ボルボさんは1人でやりたいのか、私達を信頼していないのか、どちらですか?」
2016年初旬、帰路についてる私が三ノ輪駅の改札を出た所で電話口で趙さんからもらった言葉です。
私はこの言葉をもらった瞬間は、なんのことを言われているのか分かりませんでした。
理解もできませんでした。
ただ、今私がこの会社を続けられているのはこの言葉があったからだというのは確信を持っていうことができます。
この頃、私は目の前が霧で覆われて自分が何をしているかよくわかっていませんでした。
見えない手に操られている感覚と、それに抗おうともがきながらもうまくできないジレンマに、自分の中にあるエナジーは全て奪われもう何もしたくない気持ちになっていました。
「会社に行きたくない」
そう思うようになったのはライフスタジオに入ってこの頃が初めてでした。
少し遡り、2012年2月。
越谷店がオープンした時、私は恵比寿店(現在の75c)から派遣という形で越谷店に来ました。
人数の多い越谷店の中で、いくつかあるチームのひとつを束ねるチーム長として活動していたのが趙さんでした。
この頃は、チームが違うこともあってかあまり話す機会が少なく、私は3ヶ月で湘南に行ってしまったのでほとんど一緒に働いたという感覚はありませんでした。
しばらく時間が経ち、2015年2月。
私たちはまた越谷店にいました。
今整理していて改めてその間に三年という年月がたっていることに気づきびっくりしていますが、この3年の間、私と趙さんはあまり一緒に働く機会がありませんでしたが、趙さんはずーっと自分と戦っていたと聞きます。
その間の事は私は詳しくはわかりませんが、私が1年ほど共に働いて感じたものは、趙さんは自分の中にある固定概念とずっとずっと戦っていたのではないかなという事です。
共に働く仲間とぶつかる姿を越谷でも、その後にまた一緒に働くことになる浦安店でも見ましたが、自分の固定概念を打ち破ることができないジレンマとの壮絶な戦いをしてきた事は、趙さんが自分を省みる瞬間にぽろっとでる言葉から
垣間見る事ができました。
ある日、少しだけ3年間の間の事を話したとき趙さんは一言「私は地獄を見てきた。だからもう失うものは無いんだ」と話してくれました。
結果的には、浦安店は8ヶ月で幕を閉じる事になりました。
理由はいくつかあります。
こんな事を言ったら怒られるかもしれませんが、私は趙さんの事を少し怖がっていたのかもしれません(笑)
何か意見を言ったら、強く返ってくるかもしれない。。勝手にそう考えてしまっていたのかもしれません。
今思えば、固定概念で人を見ていたのは私の方だったかもしれないです。
そういう先入観を持った私は知らず知らずのうちに距離を取っていたから深く入ることもできずにある程度の関係性で過ごそとしたのかもしれません。
浦安店で共に働いていた頃、私はチョコレートという自治組織を運営していました。
毎月集まりが来るまでに材料と理論を準備しなければいけない事に悪戦苦闘していました。
そんな中、いつも気にかけて声をかけてくれたり代案を投げてくれたのは趙さんでした。
趙さんは分類しながらでも、ご飯食べながらでもずーっとチョコレートの話を私に振ってくれていました。
それなのに・・・私は聞く耳を持とうとしませんでした。
正確には、先にいったような先入観から趙さんの事を直視できなかっただと思います。
直視できないということは、信頼関係が築けていなかったという事です。
だから、この言葉が返ってきたんです。
「ボルボさんは1人でやりたいのか、私達を信頼していないのか、どちらですか?」
実はこの言葉を言われたのは趙さんが初めてではなく、過去に他の店舗にいたときも他の人に言われた事がありました。私はこの言葉を趙さんから聞いたとき、ドラマのように携帯を落としそうになりながら走馬灯のように
過去の自分の過ちが頭を駆け巡っていきました。
「あー、結局私は人を信頼していなかったんだ」って。
自分の固定概念と戦っている趙さんと、自分の固定概念から逃げてきた私の差でした。
2016年8月。
また、越谷に私たちは集まりました。
数ヶ月ぶりに再会した趙さんの表情からは、何だかおだやかさを感じました。
また共に仕事をしながら、趙さんの変化について聞いてみると、こうでした。
「私はできるだけ組織を後ろから見るようにしている。そうする事で客観的になれて、心もおだやかでいられるんだ」と。
結局、12月までの五ヶ月間、一度も誰かと衝突する姿はありませんでした。(あやしいのはありましたがw)
自分の事を極限まで客観視して変えようとし、3年の間、自分の固定概念を否定し、否定し、否定し、自分が壊れてしまうくらい否定して打ち勝とうとし、いまこうして前線で活躍する趙さん。
人とぶつかる事を避け、自分の固定概念と向き合おうとしなかった私。
そんな私にとって、趙さんからもらったあの一言は、私の存在がライフスタジオにいまもまだ残ってるきっかけであり、固定概念に立ち向かう勇気と、この会社でもう一度やり直そうと決意をさせてくれた言葉です。
趙さんの事というよりはほとんど自分の事になってしまいましたが、今の私があるのは趙さんのおかげです。
これからも仲間として、パパ同士として、サッカー仲間として、宜しくお願いします。
私は、趙さんに心を動かされました。
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