ヒロの下の名前がタカヒロだと知ったのは彼が入社してからだいぶ経ってからの事でした。

それまではずっとヒロアキとかだと・・・。

 

名前の後半をニックネームに使うのは珍しい。

後から聞いた話では同期の貴子と呼び方がかぶるからだとか。

 

つまり彼をヒロと呼ぶのはライフスタジオならではということになるのか、な？

彼が社外でどのように呼ばれているかはまだ知りませんが

彼がこれまでどのような仕事をしてきたのかは知っています。

もちろん本社全員の知るところでもあります。

 

2016年の彼の活躍は、もしライフスタジオに新人王のようなタイトルがあるなら受賞してもおかしくないものだと

誰もが認めるでしょう。一躍彼の存在が知れ渡ったのはTHE LIFEのプレゼン大会「TED」の動画作成です。

 

前職の技術を発揮したプレゼンは、写真と文章がほとんどだったライフスタジオの発表形式に

大きな変化を与えてくれました。

 

デザインも同様です。

所沢店の「Over view」は今までのライフスタジオには無かった新しいドアを開いてくれました。

彼の存在はライフスタジオの表現力を新たな段階へと押し上げてくれるものであり、これまでの常識を覆すものとなりました。

 

ヒロのライフスタジオ生活ももはや短いものではなくなりましたが

彼が所沢の全てのデザインを担当するということに対して、先述したように昨年の活躍から見れば当たり前だと捉えることもできます。

しかし、私は2017年1月、彼と仕事をするようになってから一番最初に伝えたのが「動画やデザインをやめた方がいい」という言葉でした。

 

理由は、ヒロがライフスタジオに来た理由にあります。

彼の主題は「人生の旗を立てる」です。

ヒロ曰く自分の特徴は器用貧乏。

 

なんでもそつなくこなせる事から他人に仕事を頼まれやすくなったり

やりたくないこたをやってしまったりするのが器用貧乏の特徴で

その先にあるのは「なんでもできるけど突出したものがない」というものでした。

 

ヒロはそれを打破したくてライフスタジオに入ったんです。もちろん素材は写真です。

 

だったら、動画やデザインをメインにやってる場合ではないのではないか？

と言うのが私からの提案でした。

 

彼が今行っている様々な個人プロジェクトもこの考え方で構成されています。

 

 

ではなぜいまヒロに店舗のデザインを任せているのか？
ただデザインが上手いから店舗のためにやってもらっているように思える部分もあるかもしれません。
それが０ではもちろんありません。しかし、もっと核心的な理由があります。
 

 

それはヒロに対して持っている期待と「ホームページに道がある」が上手く重なっているからです。

 

デザインを担当するという事の意味は、言葉を変えると

「所沢のすべてのコンテンツの最終出口を担当する」という意味にもなります。

 

私たちは「ホームページに道がある」を通して自分たちのすべてをホームページに載せようとしています。

すべてという事は主題も、プロジェクトも、店舗の取り組みもすべての出来事の最終出口はホームページです。

私たちが今行っているすべての事はホームページへとつながっていて、ホームページにつながっているという事はデザインが必要です。

 

重要なのはデザインそのものではなく、デザインをする過程で店舗のすべてのコンテンツに関わるという事
が、ヒロが店舗のすべてのデザインを担当する理由です。

すべてのコンテンツに関わるという事の核心は視野を広げる事にあります。

私は本来役割分担という言葉が好きではありません。なぜなら役割とはそこに集中しろという意思表示になってしまうので、

反対から見ればその他を見なくなるという側面があるからです。

 

ヒロにはそうなってほしくありませんでした。

ヒロがこれから人生の旗をたてるにあたって必要になってくるのは「周りを見る力」だと個人的には思っているからです。

誰が何をしていて、どんな考えを持っていて、何に悩んでいて、全体的にどんな状態なのか。

今回、人間関係ボードのディスプレイ用のデザインをお願いしました。

結構大変な作業だったにもかかわらず綺麗に作り上げてくれて本当に感謝していますが、これを担当する事でヒロ自身が全員の

主題とプロジェクトを再確認するという事がポイントでした。

 

私はヒロに「デザインと動画の人」になってほしくないと思っています。

デザインと動画は手段であって目的ではありません。
目的になっては何の為にライフスタジオにきたのかわからなくなってしまいます。

今、彼が担当しているデザインしかり、個人主題で撮っている動画しかり、自分が成長する為の手段としてこれまで培ってきた技術を

駆使してほしいと思っています。
 

限界を突破してほしい。だから今、改めて店舗全体のデザインを担当してもらっています。

近い将来、人生の旗が立てられるように。