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越谷店
写真分析 「光」
投稿日:2020/4/27
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前回は「ポージング」についてを写真分析しました。
今回は「光」についです。
写真の構成要素として、「光」というのもまた非常に重要な要素です。
カメラマンにとって光は常に向き合う要素であり、光を上手く利用することで良い写真が生まれていきます。
今でこそ、写真を撮ることは非常に身近なことで、誰でもスマホ等で奇麗な写真が撮れる時代になりました。
スマホは撮る人が細かい設定をしなくても、昼夜関係なく明るさやピントを自動で合わせてくれます。とても便利ですよね。
しかしプロのカメラマンは「どんな写真を撮るか」を決めた上で光を使い、利用し、写真を作っていきます。
その写真には被写体の特徴・表情・状況や、カメラマンの意図が表わされます。カメラマンとは表現者であると思います。
僕はそこ(表現者)に向かう練習をしているわけですが、光というものを把握し、写真に反映させるのを学ぶことは難しく感じています。
光という要素は時間や天気、自然光を使うか・電気を使うか等により性質や強さ、色など、常に変わるものです。
こうして文章を書いていて、光がもたらす影響を考え出すと膨大で、まとまるどころか散らかってしまいそうです。
今回も上の1枚の写真で、未熟なりにですが分析をしたいと思います。
写真に写っているのは、ライフスタジオの一員でもある、大内さん。
今はこの写真の頃お腹にいたお子様もお生まれになり、大内さんは育休中です。
実は僕が入社した時には大内さんは育休に入っておられたので、撮影を共にしたことが無くて。
ですが、僕がライフスタジオへ面接を受けに初めて足を運んだ日、大内さんもいらっしゃり、少しだけお話をさせていただいたことを覚えています。
この写真を見た時に、個人的にはやはり光が特徴的だと思いました。
撮影した時間的にも、夕方で陽が沈む間際ということが分かります。夕陽の色味が非常に幻想的です。
夕陽の光は日中の光とは異なりオレンジ色が強いのでその影響を受けやすいですが、カメラマンはその光を利用し、被写体に上手く合わせて撮る必要があります。
逆に言えばこの時間、この光でしか撮れない雰囲気のある写真を撮れるとも思います。
まずは、被写体の位置と向き。
大内さんがいるのは光の入る窓際ではなく、部屋の中央あたり。
夕陽は強く射し込んでいるので、窓際だと被写体が白飛びしてしまうリスクがあります。
そして、横を向いていることでマタニティであることが一目で分かるシルエットになっています。
次に、光が当たる位置とそれによる効果。
写真に写り込んでいる構成要素は、手前から柱、被写体、背景。
カメラマンが光源方向から撮っていることで、手前の柱から順番に、当たっている光の強さが異なることと、インテリアが作る影によって明暗差が生まれます。
この明暗差によって立体感のある写真になっていると思います。
手前にあるインテリアの影を利用していますが、髪をかきわけた被写体の顔にはしっかり光が当たっているので、お腹を見ている顔の表情がよく分かります。
背景からはオレンジ色の蛍光灯が点いているので、自然光との調和ができ、全体の色味にも統一感があります。
被写体以外の構成要素は少ないので、被写体に目がいきやすいと思いました。
それによりカメラマンは、大内さんの女性らしさと、ママとしての存在感を同時に表現したかったのだと感じました。
今回は「光」についての分析でしたが、やはりまだスラスラとは言葉が出てきませんし、自分には難しく感じる部分もあります。
ですが、1枚の写真をじっくり時間をかけて考えてみると、1枚の写真には本当に沢山の要素が詰まっているという印象を受けました。
カメラマンは限られた時間の中で写真を撮っていくので、判断力も大切であると強く思います。
練習の度に新しく技術と感覚を養っていけるようにしていきたいです。
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