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星野リゾートの教科書を読んでみた:その①

投稿日:2019/5/8

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今月は「著:中沢康彦 星野リゾートの教科書-サービス利益 両立の法則」

星野リゾートは長野県軽井沢町で創業した旅館・ホテルの運営会社です。

 

4代目の経営者はこの10年で軽井沢の老舗企業から、全国でリゾート施設を運営する企業へと変身を遂げ、日本各地でリゾート運営を引き受け、業績を向上させ、高級旅館「星のや」の展開を進めています。

星野社長の打ち出す経営戦略は、時に常識破りに見えるものがありますが、実際にはすべて経営学の理論に裏打ちされた「教科書通り」の経営が成されているそうで。

 

1つ前の「3つのF」ではマーケティングの観点ではコモディティ化されてしまう事を懸念していましたが、一方こちらでは経営観点では「教科書通り」という言葉でつづられており、まるで正反対のように聞こえましたが、こちらの本で語られているのは一流の経営者が綿密に研究によって導きだされた理論に基づいて考え抜き、確認を持ってビジネスを実践する事で成果を上げる事ができるという事。

 

なぜ教科書通りの経営実践するのか、それは経営判断を誤るリスクを最小限にしたいから。

経営判断の根拠や基準となる理論があれば、行動のぶれも少なくなるそうです。

 

そのために教科書にする本には条件が3つあります。

①経営の古典的な教科書を選択

②つまみ食いしないで100%教科書通りに実践する

③1行ずつ理解して、わからない部分は残さないで何度も読む

 

実際、教科書通りにやるって結構大変な事ではないかと思います。

どうしてもつまみ食いしてしまいたくなるし、実際に成果が出るまでの忍耐も必要。

経営を長い目線で見た時、しっかりぶれない基準を作っておく事が迷わな大切な事だと思います。

 

最初の章ではどこにでもある旅館を高級旅館として再生”その他大勢から抜け出す”という話がありました。

こちらでは元の客室を半分に減らして個人客に狙いを絞り、高級路線を徹底したところ、収益を上げられるようになったそうです。

こちらで参考にされていた本が「競争の戦略」

どんなターゲットに向かって集中するか、その上でコストリーダーシップで優位に立ち、ライバルとの差別化を徹底していくかというものです。

 

コストというのは値段を下げるという事ではなく、ターゲットを集中する事でコストを集約する事ができるのでコストリーダーシップが取れるという事でした。

 

実際に私たちの生活の中でもコストリーダーシップを取れている場所や、物などがいくつかあると思います。

例えば、400円の普通のシャンプーと1000円のノンシリコンと謳われたシャンプー

もちろん4000円のシャンプーを選ぶ消費者の方も沢山いると思いますが、

実際には1000円のノンシリコンシャンプーを選ぶという消費者の方も沢山いらっしゃいます。

同じ物でもターゲットを集中し、値段は高くともコストリーダーシップを取り、他のシャンプーと差別化する事で消費者がついてくるのだと思います。

 

競争相手がいない経営などありません。

同じ状況の中で同じやり方で相手と競り合ってしまう事こそがコモディティ化であり、教科書通りの経営戦略からぶれずに進めて実践する事で他の企業とは違った競争戦略が見えてくるという事が教科書通りにという意味なのだと思いました。

 

コモディティ化してしまう現代に溢れかえるサービスたち。

サービス・娯楽というものは生活の中で一番先に切り捨てられてしまうものでもありますが、サービス・娯楽というのはその人たちの癒しや心の支えになるのもだとも思っています。

 

私たちがコモディティ化しない為にそれは3つのFの中でも語られていた唯一無二の独自化(差別化)を探し続け、実践していく事ができるかどうかだと思います。

 

今回それぞれの章で色々と内容が盛りだくさんだったので、

4月にもう一度店舗会議で課題図書タイムを作りますのでまた改めて!

 

Manami

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