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人を表現する
投稿日:2016/12/30
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人を表現する
photography by sonoka
write by sonoka
スタジオでカメラを取り撮影をすることは、毎日行われます。スタジオで働くカメラマンにとっては誰にでも当てはまる普遍的なことです。しかしスタジオで実際にモデルに合うまではどんな子なのかも分かりません。なんどもスタジオに来てくれている子だとしても年齢によって、見えてくるものは違ってきます。そしてどんな天候の中で撮影することになるのかもその瞬間にならなければ分かりません。
この撮影の中で私が意識したこと、それは被写体の表情でした。「目」と「表情」にポイントを置き、そこで勝負をすることです。それ以外の要素はいらない、ただ一心に私を見つめる彼女の目を表現しようと思いました。そのため、ポーズもつけずに、前ボケもその存在がわからない程度に顔の左側に入れています。前ボケを左側に入れることによって、色味のグラデーションが生まれます。被写体の顔の左から入ってくる光がだんだんと右側に行くにあたって影を作っています。そして背景も同じく均一な白一色ではなく左側からの色のグラデーションをなしています。その光のグラデーションをより強調してくれる要素が、左側にうっすらかかる白の前ボケになっています。何故「目」や「表情」にポイントを置いて、それ以外の構成要素はできるだけシンプルに表現する中で前ボケを入れたのか。何かにポイントを置いて表現をしていくことは、1枚の写真をデザインしていくことと同じです。その部分に集中させるために他の構成要素をすべて削ぎ落とすのではなく、適したものを配置していくということです。その中で私が選択したものが、動きのでるポーズはつけないこと、前ボケをうっすら入れることでの彼女の「目」や「顔」にかかる光の調節でした。
私はこの草加店に戻ってくる以前、ライフスタジオの中でも大人にスポットを当てた撮影空間で、7歳以上のジュニアや成人を対象として撮影を行ってきました。子供たちを長く撮影してきた中で成人の撮影を始めると、今まで自分が気付けなかったことを発見することが出来ました。その内の1つとして笑顔だけがすべてではないということがあります。ストーリーを持った75カットを構成するとき、私はその被写体の持っている表情をできる限り表現したいと思っています。普段お父さんお母さんが目にする子供らしい姿はもちろんですが、こんな表情も持っていたのかと感じるような表情や瞬間を大切に考えています。写真を通して、美しさや被写体自身を再発見してもらいたいのです。大人の撮影をする中で、笑顔以外にも被写体と心が通じたときに、被写体自ら見せてくれる「物語る瞳・訴えかけるような魅力的な瞳」を知りました。それは最初から作り出すことはなかなか出来ません。コーディネーターと息を合わせながら、1シーン2シーンと被写体に深く入り込んでいく過程の中で被写体が自ら自然とそこような表情を出来るまでに、肩の力を抜いてくれるようになるのです。
自分が何を75カットの中の一部分で必ず表現していきたいのか、そのゴールを設定することでそのゴールを導き出すための、被写体との対話や心の扉を開けていくための遊びは、ただ笑顔のカットを残していくために行っているのではなく、その過程の中でほぐれた被写体が見せる(魅せる)ものの可能性も広がります。この意図されて、導かれ作られたような写真は でありますが、不自然ではないようにする過程があります。
良い写真を作るためには必ず無視できない過程があります。表現するためには自分の中で的確なゴールがあることが重要です。
真っ白な背景の中で「人」だからこそ表現することのできる無限大の表現力のために、技術面、そして何が必要なのかの適切な選択力をつけていく必要があると感じました。
photography by sonoka
write by sonoka
スタジオでカメラを取り撮影をすることは、毎日行われます。スタジオで働くカメラマンにとっては誰にでも当てはまる普遍的なことです。しかしスタジオで実際にモデルに合うまではどんな子なのかも分かりません。なんどもスタジオに来てくれている子だとしても年齢によって、見えてくるものは違ってきます。そしてどんな天候の中で撮影することになるのかもその瞬間にならなければ分かりません。
この撮影の中で私が意識したこと、それは被写体の表情でした。「目」と「表情」にポイントを置き、そこで勝負をすることです。それ以外の要素はいらない、ただ一心に私を見つめる彼女の目を表現しようと思いました。そのため、ポーズもつけずに、前ボケもその存在がわからない程度に顔の左側に入れています。前ボケを左側に入れることによって、色味のグラデーションが生まれます。被写体の顔の左から入ってくる光がだんだんと右側に行くにあたって影を作っています。そして背景も同じく均一な白一色ではなく左側からの色のグラデーションをなしています。その光のグラデーションをより強調してくれる要素が、左側にうっすらかかる白の前ボケになっています。何故「目」や「表情」にポイントを置いて、それ以外の構成要素はできるだけシンプルに表現する中で前ボケを入れたのか。何かにポイントを置いて表現をしていくことは、1枚の写真をデザインしていくことと同じです。その部分に集中させるために他の構成要素をすべて削ぎ落とすのではなく、適したものを配置していくということです。その中で私が選択したものが、動きのでるポーズはつけないこと、前ボケをうっすら入れることでの彼女の「目」や「顔」にかかる光の調節でした。
私はこの草加店に戻ってくる以前、ライフスタジオの中でも大人にスポットを当てた撮影空間で、7歳以上のジュニアや成人を対象として撮影を行ってきました。子供たちを長く撮影してきた中で成人の撮影を始めると、今まで自分が気付けなかったことを発見することが出来ました。その内の1つとして笑顔だけがすべてではないということがあります。ストーリーを持った75カットを構成するとき、私はその被写体の持っている表情をできる限り表現したいと思っています。普段お父さんお母さんが目にする子供らしい姿はもちろんですが、こんな表情も持っていたのかと感じるような表情や瞬間を大切に考えています。写真を通して、美しさや被写体自身を再発見してもらいたいのです。大人の撮影をする中で、笑顔以外にも被写体と心が通じたときに、被写体自ら見せてくれる「物語る瞳・訴えかけるような魅力的な瞳」を知りました。それは最初から作り出すことはなかなか出来ません。コーディネーターと息を合わせながら、1シーン2シーンと被写体に深く入り込んでいく過程の中で被写体が自ら自然とそこような表情を出来るまでに、肩の力を抜いてくれるようになるのです。
自分が何を75カットの中の一部分で必ず表現していきたいのか、そのゴールを設定することでそのゴールを導き出すための、被写体との対話や心の扉を開けていくための遊びは、ただ笑顔のカットを残していくために行っているのではなく、その過程の中でほぐれた被写体が見せる(魅せる)ものの可能性も広がります。この意図されて、導かれ作られたような写真は でありますが、不自然ではないようにする過程があります。
良い写真を作るためには必ず無視できない過程があります。表現するためには自分の中で的確なゴールがあることが重要です。
真っ白な背景の中で「人」だからこそ表現することのできる無限大の表現力のために、技術面、そして何が必要なのかの適切な選択力をつけていく必要があると感じました。
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