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調和
投稿日:2016/10/31
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調和
Photography by Akane OuchiWrite by Sonoka Kinoshita
写真は人に喜びを与えることができます。家族写真は人を笑顔にさせる力を持っています。
私が「ライフスタジオに入りたい!」「私もこんな写真を撮る人になりたい」と思ったのは4年前のことでした。それは、知り合いの働いていたライフスタジオの話を聞き、初めてホームページを見た時でした。そこで見た家族写真に、パソコンを眺める私の目が止まりました。真っ白な部屋で家族3人手をつなぎ、自然な姿で笑いあっている家族写真がありました。その時はまだ写真の構図やトリミングなど技術的に写真を見ることは出来ませんでしたが、そこに写る家族3人の姿や表情に訳もわからず、胸が熱くなったことを覚えています。まったく知らない家族であるのに、どこか昔から知っている人達のような、よく分からない温かな気持ちが沸くのと同時に涙が出てきそうでした。その時「私もこんな写真を撮れる人になりたい、こんな写真を撮って喜びを提供していきたい」と強く思いました。この事は面接を受けるときにも話をしました。そんな過程を経て、ライフスタジオの写真に感動をうけ、入社して4年が経ちました。最近写真について文章を書こうとすると家族写真になぜだか惹かれてしまう私がいます。人々の繋がりが感じられる写真、形のない想いというものがその家族に存在する空気が写真に現れた時、いい写真だと私は感じます。
私たちの仕事は何なく過ごしているとあっという間に過ぎ去ってしまう日々に、そんな中での幸せや価値を再実感してもらおうと、写真を通して1つの句読点を打つ仕事をしている思います。毎日過ごす日常にも、そして共にいる人との繋がりも、その美しさをもう一度再確認、再発見してもらうために写真を撮っているのだと思います。1番大切で幸せを感じるものはどこか遠くにあるのではなくいつもすぐそばにあるのだということを写真を撮りながら私自身もなんども感じさせていただきました。そんな写真に私たちはどれだけの表現が出来るのでしょうか?
写真の構成要素からもなぜこの写真から繋がりが感じられバランスもよく見えるのかを分析してみようと思います。
まず1つ目に家族のみんなが肌や手でつながっているという点が挙げられます。お母さんはお父さんの足に頭をのせ横になりながら、お父さんの足を握り、そしてお父さんは隣にいる娘と頬を寄せながら腕で娘を包み込む。そして娘はお母さんの肩に手をのせ、お母さんはお腹の中の子にそのバトンを繋ぐようにお腹を触っている。全てが繋がる1つの筋を描いています。そしてそこに共通する3人のくしゃっとした笑顔、、、
そして2つ目に画面全体の構成が挙げられます。3人が繋がり1つの三角系をなしているが、画面の上部分も、中心に水平線を描くと木が対照的に同じ三角を描いています。上下に対照的に配置された人物とインテリアは安定感とバランスの良さを写真にうんでいます。
3つ目に光です。後ろから差し込む光は緑の葉っぱ1つ1つの隙間からこぼれ落ち、インテリアのガラスの飾りや前ボケとなるカーテンにこぼれ落ちながら、画面を構成するもの達を包み込み、色を混合させながら調和させています。優しくぼけ合い1つの繋がりあった背景として被写体をより一層際立たせているのです。
このような構成要素たちが写真に写る家族の間に存在する想いや繋がりをより一層際立たせて表現しているのであると私は考えます。自分自身が美しいと思う写真には理由があります。表現である場合もあれば、構図である場合もありますが、どれだけの要素が1つの写真に調和をなして共存して現れているのかが重要なキーワードになると思います。
毎日過ぎ去っていく日々の中でライフスタジオに撮影しに来てくれた方たちにどれだけのものが共に過ごす時間や写真の中で表現出来るのか、私自身も過ぎ去っていく日々の中でこの気持ちを大切に伝えていきたいです。
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