Photogenic
青山店
close to you,
投稿日:2022/9/20
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Photo&Write by Reiri
Coordi by Saki
@AOYAMA
ライフスタジオの写真が、変わろうとしている。
サンプル撮影を通して、新しいインテリアで、新しい光で、新たな表現での試行錯誤を重ねている撮影者たちの写真は新鮮で刺激的だ。新規オープンを控えた店舗に機材を持って繰り出して行き、持てる技術をちゃんと駆使してイメージするものを形にしようと悪戦苦闘している。彼らが撮ってきた写真の数々を目にする度、その撮影プロセスを思い描いてみて、そして詳細には思い描けない部分に自らの不足を知る。
そういうことが、多分とても大切だ。先遣的に様々な試行錯誤を重ねてくれているひとたちの存在が、本当にありがたい。
ライフスタジオの写真は85カットになった。私が入社して以来11年、ずっと75カットだったものが変わり、今までの写真に+10カットできることが増えた。写真は、変えていかなければならない。それと同時に、ライフスタジオが今まで大切にしていたものも内包し続けなければならない。
大きな変化の中にありながら、すごくシンプルな写真を撮ったりするのも、多分そういうこと。
この写真には、その時そこにあった光と、そこにいてくれた彼女しかいない。複雑な構成要素も、前ボケも、鮮やかなカラーも計算された小物もない。目新しくはなく、今までも誰かが撮ってきたような写真かも知れない。それでも、こういう写真も良いと思う。
彼女の撮影を担当するようになって、もう何年だろうか。ライフスタジオの初期の頃から毎年撮影に来てくれる彼女と、初めて会ったのは彼女が2歳の頃だった。それから数年を経て、たびたび再会し、ここ最近はずっと私が撮らせてもらっている。私が写真を変えていかなければ、どんどん成長して美しい女性になっていく彼女を毎年撮らせてもらうのに不足だろう。85カットで表現する『あなた』を、私は楽しみにしていた。
インテリアとの調和を意識した写真も、鮮やかなカラーも、華やかな空間と前ボケでデコレーションしたような写真も撮った。それでも敢えてこの写真を選ぶのは、被写体への集中力が頂点に達していた瞬間だったからだと思う。
ものすごく、シンプルに、『あなた』しか見えていなかった。その長い睫毛に落ちる強い光が美しくて、脳裏に灼きつく鮮烈な印象、みたいな写真を撮りたくなって、一切の小細工を排除したクローズアップにした。
ここには、彼女しかいない。その存在に降り注ぐ、この光が全ての印象を決定する。被写体に集中し、その美しさを最大限に表現する、そんな写真がライフスタジオの写真である、そのことは変わらない。
だから、こういうシンプルな写真も私は好きだ。
変わらなければならないことと、変えてはいけない大切なものがある。
close to you, あなたの近くで、あなたの為のあなたの写真を撮りたい。
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