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今日という日

投稿日:2018/4/30

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今日まで来たる日々は奇跡の連続と言えます。
ライフスタジオで働きながら何百何千といろんな家族とふれあい、常々思います。
家族っていろんな顔があるなあと。
そして 
ふと
私自身どうなのかなって。
ライフスタジオに入社し毎年年末に帰ると家族写真を撮るようになりました。
以前の私は想像していませんでした。
しかしライフスタジオで働くと考えるようになります。
 
家族のことを。
 
私の両親が出会い姉が生まれ、そして私が生まれた。
両親は結婚して7年かけ姉を産んだ様です。
その時私の父親は40歳を越えて、私を産むという選択をしていなかったとかもしれないといってました。
もしかしたら私はいなかった。

でも今はここにいます。

今は変なブログを書いたり、飲みにいって笑って笑われて
実家に帰っては溜まっていた掃除や片づけをやって、父親の仕事手伝って
2年前に結婚して、嫁さんの言うこと「はい!」と元気よく返事して
不機嫌な時はスイーツを買って帰り
嫁のお義父さんとベロベロになるまでお酒飲んで
母親とは毎日のようにLINEで日報を送ってくるので返信しています
姉の息子たちもテレビ電話で「う〇こ!う〇こ!」と聞いてあげます。
 
私は紛れもなく幸せです。
 
もちろん切り出しているのが綺麗な部分であって
小さな嬉しさの数が
この綺麗な思い出の数々が家族をつなげてくれるんだなあと思いますね。
 
 
それは当然の事でなく、必然でもなく偶然の重なりで今があると思いました。
 
 





 
「今日という日」
Photo by CHIBA
Coordi by  MIKA KATO

 
 
 
 
 
この撮影日は天気も良く、来店されたご家族の皆様も明るくていらっしゃいました。
 
 
主役である彼女を除いては
 
今日は七五三撮影。
かなり緊張しつつメイクや着付けしている時間、彼女は笑っていました。
しかしそこにいた大人はみんな知っていました。
に、苦笑いだ。。。。
対照的に兄は余裕の表情といたずら心をちらつかせながら着付けが終えるのを待っていました。
両親や両家祖父母の方々は楽しそうな会話をずっとしていてなんて仲の良い家族なんだろうか。
彼女は普段ラフな格好が多い分締め付けられる感覚に苦しさを感じていました。着付けの先生はそれでも緩めにしてくれてはいたのですが苦しいという感覚からなかなか抜け出せない。暑いかもしれないからうちわで仰いだりしてみたものの納得の表情ではない。そして自分が注目の的という点においても少し気に食わない様子でした。
実際、私も被写体となるとうまく笑えないし、どことなく彼女の気持ちがわかります、、
 
カメラマンの私とコーディネーターの加藤さんで撮影前にいろいろと彼女に対して押したり引いたりアプローチをかけ、いろんな苦笑いを引き出してきました。
いわゆるすべったってやつです。
 
うーん、と考えた結果。
家族写真から始めることにしました。
家族写真を撮るといって靴を履いてもらう時や鏡の前でネクタイを調整している合間も会話が弾んでいる家族でした。
そこで
夫婦、兄弟で会話でなく無言で見つめあってもらいました。
 
祖父母たち:「え?」
 
会話の多い家族だから無言は効果あり。
 
 
 
 
……….
 
 
 

 
フフッ………w
 





 
 
笑うはずもないのに笑ってしまうのがこういった空気の無言だと思います。
結果的に一歩引いて笑ってしまう方と少し隠れてしまった方、しっかり見つめた方と出てきました。大人は笑い、兄は少しふざけ、主役の彼女は苦笑い。
 
しかしこの後から少しづつ表情は柔らかくなり撮影の空気もより良くなったと感じます。
 
「そういえばこの撮影の時ね、、、」と思い出してもらえる場面を作りたかったのです。
 
 

この後、兄と妹で椅子取り競争など競い合いながら撮影をしていくのですが
緊張していた彼女が眼を輝かせ兄を越えようとしている姿がとても印象的でした。
勝った!負けた!
「お兄ちゃんずるした!!」「ありえない!」
私はその場面を引っ張り出したかった

それもひっくるめてライフスタジオ内で起きた出来事は75cutに収容されます。

 
 
出来事をつくっていく
私は好きです。
小さな出来事を一つでも多く、
この家族とどう時間を作っていこう?
今日という日のライフスタジオで過ごした時間を
良かったって思ってもらえたらいいな
 
さあどうする?
競い合うこと?
協力すること?
別々に?
あえてそのままに?
 
 
考えるのが好きです。


この日も素晴らしい家族に出会えて感謝です。
写真で魅せる裏側は視覚を通し記憶の中で生きています。
記憶に残す写真。
そんな撮影が毎日の目標かもしれません。
楽しんで下さいライフスタジオというショーってやつを。
 
 
 
 
 
私「今度は違うゲームをしよう」
「いいネタ考えておくね」
 
 
と約束をし、また会える日を楽しみに待っていようと思います。





 

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