フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive

静動

投稿日:2015/11/28

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Photo by volvo
Coordinate by ta-na-

Lifestudio No.2, URAYASU

 

 

 

 

七五三という日本の文化を記録に残すことは、ひとつの写真館として国の文化の維持へ貢献していることを意味しています。
写真館として、こうした記念写真を記録していく事は大切な役割のひとつです。

しかし私たちの役割はただの記念写真だけではなく、それと同時に「時間」そのものを記録し、原本という75cutの中に収めていく役割も担っています。

 

これはライフスタジオで七五三を撮影するうえでどちらも忘れてはいけない事の二つだと思っています。

 

前にも書きましたが、これからも変わっていく文化と守るべき文化、この二つの融合が私たちの求めている状態であり、これは「記念写真」と「思い出の記録」の融合でもあります。

この二つの融合の必要性が特に顕著に現れるのが七五三です。

 

このふたつの融合を実現するには、私の中では「被写体を動かす力」が最上級に発揮されなければならないと考えています。それは写真の構成要素の数を増加させることであり、写真が生まれるまでの過程そのものを写真の中に凝縮することでもあります。

 

カメラマンはシャッター押すときいくつもの電波を受信しなければならないのでアンテナを張りますが、写真の構成要素を増やす行為はこのアンテナの数を何倍にも増やさなくてはなりません。

数多くのアンテナから受信した情報を速やかに処理し、シャッターを押すまでのほんの0,3秒の間に頭の中で構築して整理していきます。

 

これは静と動の融合とも言えるかもしれません。

 

 

「静」とは経験に裏付けされた精密な技術を必要とし、「動」とは人に深く入ることを要求します。

 

 

our mindにこのような文章があります。

 

スタジオを作り出すたくさんの要素の中でも
最も大事なものを選べといわれたら

“被写体を動かす力”だと考えます。

 

 

被写体を動かすとは人の心を動かす事であり、人の心を動かすということは、自由になるということです。

私たちは被写体を動かす力が認められた瞬間、写真が自由になります。

 

得ることができた自由をどのように行使するかはシャッターを押すまでのほんの0,3秒の間に出来上がるものにかかってきます。そして出来上がるものの質を裏付けるものは、紛れもなく技術です。

 

静と動の融合は、守るべき文化と変わっていく文化の融合であり、記念写真と思い出の記録の融合です。

 

 

 

 

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