フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive

インテリアと被写体

投稿日:2015/1/31

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Coordinaite by  Kaori
Photo by  Manami 
in Yokohama Aoba
 
 
写真を撮影している時、私はまず縦の引き写真から撮影をする事がほとんどです。
撮影をしたいインテリアに移動してきたら、
この場所にしかないインテリアが入った写真を撮影したいと純粋に感じるからでもあります。
写真はその場所にあるものしか写していないはずなのに、
カメラとゆう機械を通す事で人が肉眼で見ている映像とは違った形の絵を写し出すことが出来ます。
 
被写体とインテリアに対して正面から構えなければ、インテリアは少し歪み居心地が悪くなります。
正面から被写体を捉えればフレーミングを考え、被写体をどこに配置すればいいのかもおのずと見ててくるでしょう。
正面からの光が強い分、画面左上の屋根のあまり光が入らない場所は少し暗く見えてしまいがちですが、
前ぼけを入れることで左側の暗さに明るさをプラスする事ができます。
左右と後ろからの光が入ってきているので被写体の来ているドレスの白が綺麗に透けて、画面真ん中の
色味のバランスが綺麗にとれました。
当たり前ですが人物を撮影しているのであれば、
引き写真の中にいる被写体にもどれだけ集中できているかも重要です。
この写真はでは被写体の顔の輪郭にしっかりと光のハイライトが入っており、
クロスさせている足にもしっかりと光のハイライトが入っています。
右からの自然光で入る足のハイライト、左からのライトから入る顔のハイライト、
その場所にある光を活かして被写体に一番当たって綺麗な状態を探して撮影しました。
 
私は絵画が好きです。
その中でも特に好きなのは印象派の絵画です。
人が目で見た情景や人の移りゆく時間や描く人の感覚を少し一手間加えて描くことで
もしかしたら肉眼で見る以上にその場所を表現できる可能性を持っています。
 
写真は絵とは違うものですが、私は少し写真と絵は似ている部分があると思っています。
絵も写真もまったく同じものはほとんど作れません。
絵の具の色、紙質、キャンパスの大きさ、気候、
天気、光、被写体、フレーミング、
その時、その時で変わっていくものに対して作り手はどうやって対応していくのかが大切です。
私たちは同じものを作りたく撮影している訳ではありません。
刻々と変わっていく被写体たちや毎日の撮影の中で変わっていく自分自身をどう表現していくのか
沢山の可能性の中からヒントを拾ってそれをエッセンスとして加える事ができれば
毎日少しづつ何かが変わって進化してゆくのではないかと思います。
絵も写真も同じものは二度と出来上がりません。
今この瞬間感じる何かを少しでも形に残す事が出来ればいいなと思います。

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