フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive

撮りたいもの

投稿日:2018/1/31

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Photo by Natsuko Takagawa
Coordi by Volvo
@Tokorozawa
 
 
所沢での交換勤務が始まってすぐに、工藤さんが「クローズアップ」と「美しく撮ること」について話してくださった。
それはたぶん、クローズアップが「美しさを抽出する写真」だからだ。
 
 
写真の彼女はとてもにこにこしている女の子だった。パパさんママさんも終始素敵な笑顔で、お兄ちゃんも優しくて、2ショットも仲の良さが伺える兄妹写真となった。
そして、彼女は撮られることが好きな子だった。
「撮られたい」という気持ちを隠すことなく、モデルさんみたいに笑顔もポーズも決めてくれ、本当に撮られることそのものを楽しんでくれていた。
その様子から私は、彼女が「可愛く写りたい」と思ってくれていると感じた。
 
着物のシーンを撮る中で、楽しんでくれている彼女の気持ちを感じ、2ショットでお兄ちゃんと遊んで緊張をほぐして、ついに最後のドレスソロ。
 
 
工藤さんの話を思い出しながらシーンをスタートする。
この子の可愛い角度はどこだろう、この子の可愛い表情は何だろう、この子に合う仕草は何だろう。
ボルボさんが動かしてくれる角度が、仕草が可愛くて、「なるほど!なるほど!」と思いながらシャッターを切ったのを覚えている。笑
また、撮影そのものも、私たちとのやり取りも楽しんでくれていた彼女に対して、素直に嬉しさを感じていたので、誠意をこめて可愛い写真を撮りたい、とも強く思っていた。
 
 
そして、クローズアップへ。
私のブログ一覧を見ていただくとわかるが、私は伏し目の写真が好きなのだ。(この交換勤務中にボルボさんに言われて気づきました。笑)
 
それは何故なのかを考えたときに、もうひとつ工藤さんのお話を思い出した。
 
 
ライフスタジオの写真を「自然な写真」と言ってくれる人がいる。
その「自然な写真」というのは「違和感がない写真」ということ。
「違和感がない写真」というのは「何かをしている写真」。
 
(だから、カメラに目線が来ると一気に違和感が生まれる。だから、その違和感をなくすために手で仕草をつけたり、動きの流れをつくるんだよ、、、と話は続いていくのですが、今回はここで一旦話を戻します。)
 
 
つまりは、より自然なカットを撮りたかったのだ。
カメラを向けるとにこっと笑顔を決めてくれる彼女だから、自然な可愛さも残したかったのだと思う。
自分のネックレスを手に取り見てもらい、
彼女がきっと描いている「可愛い」に近づけるように、逆光で明るくふわっと女の子らしく。
「お姫様」が残るように花冠も入れて、ボルボさんが私の横で持って下さった植物を前ボケで入れて重心のバランスもとる。
 
 
 
可愛い、美しい写真を撮るにはその表現を知らなければならない。
もっともっと、その子に合ったBestの美しさが撮れるように、
見て、撮って、学んでいきたい。
 

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