フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive
空と自由
投稿日:2017/9/30
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10月、ベットから起きて仕事に出かける際、まだ日が昇っていないことに私は気づきます。
電車に揺られていると日が昇るのと合わせて荒川の煌めきが目に移り、私はそこで朝が来たことを知ります。
毎日とは、退屈の中に何か一つ希望の様な煌めきが存在するからこそ繰り返し繰り返し生きて行こうと思うのかもしれません。
・私は代々木店に来た始めの頃このような一文を書いた。
私は小さな頃から、都会の街で育った都会っ子だ。
田舎の風景の青空より、果てしなく青く澄んだ大空よりもこの写真のような空がしっくり来る。
小さな頃から、小さな空を見上げてきた。
電線やビルに覆われた場所から見える空。
私はそんな空が好きなのだ。
大宮店では不思議だった空の感覚が、ぴたっとはまり少年と空を撮りたいと思った。
これからもこの空を楽しんでいこうと思う。
都会の表現者として。
https://www.lifestudio.jp/?run_id=staf_blog&bs=staff_blog&po_u_seq=102344&page_no=3&po_seq=140140
この様に私が文章を書いたのは理由がある、それは代々木店のマインドの存在があったからである。
スタジオをのアイデンティティは自らが写真を撮る指針となる。
では代々木店のマインドを以下に記す。
"こころを自由に遊ばせる”
何かに没頭し、無我夢中で遊ぶ子供たち
その自然な姿が、あんなにも愛おしく美しいのはなぜなのだろう
子供たちは何にも縛られていない
どんな時も、ここがどんな場所であろうとも
世間のルールも常識も、関係ない
ただ世界をあるがままに受け入れて
その中で思いきり楽しむことだけを考えている
そんな風に"こころを自由に遊ばせている状態"が
本来私たちのあるべき姿なのかもしれない
そしてそんな姿は愛おしく美しい
新宿駅の人混みを抜け、大通りを少し入った静かな路地
くるくると螺旋階段を登ると、そこは都会のビル群を見渡す開放的なスタジオ
喧騒から離れ、いつもの自分を少し横に置き
大人も子供もこころを自由に遊ばせる場所
この場所が、ただ記念に写真を撮る場所ではなく
写真を通して何かを確認する場所であってほしい
自分と自分の大切なものが
こんなにも愛おしく美しいのだと再確認する場所
自分が今まで知っていたようで気がつかなかった
「幸せ」に出会えるかもしれない
私がこの代々木店という環境のアイデンティティを体現するそれが私の一つの目標でした。
このマインドを私はこの写真で表現した。
写真の構成について語るならば
・なににも縛られない世界を、ダイナミックな空のトリミングにより表現しています。
子供達の表情はそんな世界に心をはせている”こころを自由に遊ばせている状態”ということができます。
電線ビルの存在が現実を呼び起こし、その空間の位置を場所を指し示しています。
二人の兄弟は撮影を楽しんでくれていました。お兄ちゃんは少し恥ずかしがっていたかもしれません。二人が皮のジャケットを着た瞬間、私はは空と兄弟を撮ろうと決めました。
それは自分に兄がいたから都会の空と自分を投影していたのかもしれません。
それがピタッと二人に当てはまったのでした。
私はこの写真を通して私自身が『幸せ』に出会いました。
写真で人々を幸せに。その言葉は無限の可能性を秘めているのです。
この写真はそんな幸せの願いを秘めた一つの自由への道しるべなのです。
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