フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive
愛の条件
投稿日:2017/9/30
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Photo by Shie
Coordi by Gahee
毎年ライフスタジオで写真を残しに来てくれるご家族。
毎年撮りに来てくれるという事自体は、今や私達にとって当たり前になっているが、それがご家族にとっても当たり前になっているというのは本当に嬉しいことです。
写真を残すため、いつもとは違う場所に向うために、前もって曜日を設定し、お洋服を新調し、体調管理に気をつけ、当日は早く起きて、お化粧をし、お気に入りのお洋服をまとい、今日という日に期待する。
スタジオに来ればカメラを構えられ、非日常な空間の中でいつもはしないポーズや会話をしながら時間を共に過ごしていく。
そこにはご家族の日常とは違う要素がたくさん存在しているが、この一枚には母の信念と愛が垣間見え、二人を非日常空間から、自然へと導いた瞬間でした。
私が好きな本にエーリッヒ・フロムの「愛するということ」という本があります。
この本には真の愛とは何かを200ページに渡って書いており、その中に「愛があることを証明するものはただ一つ、二人の結びつきの深さ、それぞれの生命力の強さである。 これが実ったところにのみ、愛が認められる」という言葉があります。
この言葉には、ライフスタジオのマインドにもある「子供達と一緒に横になってお互いの存在を確認するその瞬間、愛する人の吐息を聞きながら感じる平穏という美しさ」に通ずるものを感じ表現したいと考えていた一つ。
このご家族とは去年も撮影をさせてもらった関係で、その当時ママさんと一緒に写っている子はお腹の中でマタニティー撮影をさせてもらっていました。お互いに前回の撮影の頃の思い出話をしながら楽しい時間が流れ、今回は産まれたばかりのお子様をメインに撮影も終盤をむかえる中、ママさんが大事な事を忘れていたと言わんばかりに授乳シーンも希望してくれました。
授乳シーンを撮影する事はごくごく普通のことかもしれませんが、たくさんの人の笑い声が高い天井に響き渡り、たくさんの人が行き交う自由が丘店の非日常空間の中で、希望してくれたというのは、私たちとの関係性だけではなく、母なる信念と愛が無ければ出来ないのではないでしょうか。
エーリッヒ・フロムの本には愛とは信念だと書いてる章もあり、その一文に「愛は能動的な活動であり受動的な感情ではない。 そのなかに「落ちる」ものではなく「みずから踏みこむ」ものである。 愛は何よりも与えることであり、もらうことではない。 たくさん持っている人が豊かなのではなく、たくさん与える人が豊かなのだ」という言葉があります。
ママさんの行動には、子のかけがえのない今という瞬間を大切に考える信念と愛が垣間見えました。
表現者として、人として、愛について知っているものは、そんなに深くないかもしれませんが、自らが愛について何かを知っており、何を信念にし活動するかで、その人の人への深さが写真に現れます。
普段から母と子の授乳シーンを記録する中で、この写真は、天井から無償に降り注ぐ光が、母から子への無償の愛の形として表現し、ローアングルで光の道筋が見え繋いでる手と手に当たるように意識しています。
そうする事で、自然とママさんの手を掴んだお子様の手が、二人の結びつきの深さ、それぞれの生命力の強さに通ずるよう表現していきました。
人がその瞬間に何を求めるのか、自分自身に何が出来るのか。まだまだ追究の日々は続きます。
Coordi by Gahee
毎年ライフスタジオで写真を残しに来てくれるご家族。
毎年撮りに来てくれるという事自体は、今や私達にとって当たり前になっているが、それがご家族にとっても当たり前になっているというのは本当に嬉しいことです。
写真を残すため、いつもとは違う場所に向うために、前もって曜日を設定し、お洋服を新調し、体調管理に気をつけ、当日は早く起きて、お化粧をし、お気に入りのお洋服をまとい、今日という日に期待する。
スタジオに来ればカメラを構えられ、非日常な空間の中でいつもはしないポーズや会話をしながら時間を共に過ごしていく。
そこにはご家族の日常とは違う要素がたくさん存在しているが、この一枚には母の信念と愛が垣間見え、二人を非日常空間から、自然へと導いた瞬間でした。
私が好きな本にエーリッヒ・フロムの「愛するということ」という本があります。
この本には真の愛とは何かを200ページに渡って書いており、その中に「愛があることを証明するものはただ一つ、二人の結びつきの深さ、それぞれの生命力の強さである。 これが実ったところにのみ、愛が認められる」という言葉があります。
この言葉には、ライフスタジオのマインドにもある「子供達と一緒に横になってお互いの存在を確認するその瞬間、愛する人の吐息を聞きながら感じる平穏という美しさ」に通ずるものを感じ表現したいと考えていた一つ。
このご家族とは去年も撮影をさせてもらった関係で、その当時ママさんと一緒に写っている子はお腹の中でマタニティー撮影をさせてもらっていました。お互いに前回の撮影の頃の思い出話をしながら楽しい時間が流れ、今回は産まれたばかりのお子様をメインに撮影も終盤をむかえる中、ママさんが大事な事を忘れていたと言わんばかりに授乳シーンも希望してくれました。
授乳シーンを撮影する事はごくごく普通のことかもしれませんが、たくさんの人の笑い声が高い天井に響き渡り、たくさんの人が行き交う自由が丘店の非日常空間の中で、希望してくれたというのは、私たちとの関係性だけではなく、母なる信念と愛が無ければ出来ないのではないでしょうか。
エーリッヒ・フロムの本には愛とは信念だと書いてる章もあり、その一文に「愛は能動的な活動であり受動的な感情ではない。 そのなかに「落ちる」ものではなく「みずから踏みこむ」ものである。 愛は何よりも与えることであり、もらうことではない。 たくさん持っている人が豊かなのではなく、たくさん与える人が豊かなのだ」という言葉があります。
ママさんの行動には、子のかけがえのない今という瞬間を大切に考える信念と愛が垣間見えました。
表現者として、人として、愛について知っているものは、そんなに深くないかもしれませんが、自らが愛について何かを知っており、何を信念にし活動するかで、その人の人への深さが写真に現れます。
普段から母と子の授乳シーンを記録する中で、この写真は、天井から無償に降り注ぐ光が、母から子への無償の愛の形として表現し、ローアングルで光の道筋が見え繋いでる手と手に当たるように意識しています。
そうする事で、自然とママさんの手を掴んだお子様の手が、二人の結びつきの深さ、それぞれの生命力の強さに通ずるよう表現していきました。
人がその瞬間に何を求めるのか、自分自身に何が出来るのか。まだまだ追究の日々は続きます。
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