フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive
写真の力
投稿日:2017/8/31
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写真はなぜ力を持つのでしょうか?
写真には私たちがスタジオで撮っている写真以外にいろんな種類があります。
個人的にはその中で最も力を持っているのは報道写真だと私は思っていました。
写真1枚で伝わってくるものは一つではありません。
写真を撮った場所、被写体、背景、なぜこの写真を残しているのか。なぜ写真にこれを写しているのか。
写真一枚を見て私たちはいろんなものを考えるようになります。
たとえば私が思っている最も力を持っている報道写真は1枚で自然の大事さを教えてくれたり、
戦争の怖さ、命の大事さ、世界で起きているいろんなものことを写真一枚で分かるようになります。
そしたら私たちが普段撮っているスタジオの写真はどうでしょうか。
私たちスタジオで撮っている写真は雑誌とかネットで検索して出てくる写真とはまた違う形の写真だと私は思っています。
私たちが撮っている写真1枚をみて私たちが読み取れるのは写っている被写体、スタジオのインテリア、光
、小物、洋服、ポーズ、カメラマンの意図だと思っています。
この子が何歳の子なのか。どの背景を使っているのか。自然光が入っているのか光を作っているのか。
どんな小物を使用してどんな洋服を着せているのか。手のポーズ、足のポーズ。カメラマンは子供の笑顔を意識したのか仕草を意識して撮っているのか。
スタジオで撮っている写真にはいろんな要素が入っていますが私たちが撮っている写真の力を持つ理由は一つだけだと思います。
それは「家族の思い」です。
私たちは毎日撮影をしています。毎日行ってその中いろんな家族に出会うことができます。
ある日は1歳のお子様がいるご家族。兄弟がいる家族。姉妹がいる家族。
皆様家族の形を写真に残すためスタジオの扉を叩いてくれます。
一家族に出会う時間はわずか2時間ぐらいでその中、私たちはママさんパパさんとお話をし、洋服を決め、
子供の撮影とご家族の撮影をします。
その短い時間の中私たちはお客様といろんな話をし、
お客様は撮影中または撮影された写真を見て話をしてくれる場合もあります。
毎日この流れが続いている中私たちはなぜずっとこの仕事をしているのでしょうか。
写真を撮ることでこの家族と子供の成長が分かるようになり、
写真だけでは伝えきれないお話を聞く機会もあります。
モニター室で写真の見ているお客様の顔を見るとみんな笑顔だったりたまには泣いているお客様もいらっしゃいます。写真1枚で家族の思い出を作り、家族が幸せになり、それを感じて自分ももっと頑張れるようになります。
この写真は今回の撮影でそれが最も響いた瞬間の1枚です。
今回撮影したのは7歳の七五三撮影でお持ち込みのお着物でした。
落ち着いている7歳のお姉ちゃんと3歳のかわいい弟、二人兄弟のご家族でした。
撮影はスムーズに終わりモニターのときママさんからのお話を聞きました。
お姉ちゃんが着たお着物はおばあちゃんが一つ一つこの子の7歳七五三のためにずっと準備してきたものだというお話とおじいちゃんおばあちゃんにずっとずっと愛されてきたとのお話を聞きました。
この話をママさんは涙を流しながら話をしてくれました。自分のことではないですがおばあちゃんの思い、
そしてママさんの感情がすごく伝わってきました。
家族の思いがあったからこそこの写真にもっと意味を付与すると思いました。
本当にこのご家族に出会えてよかったと思いました。
Jiyugaoka
Photo by Serin
Coordi by Gahee
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