フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive

capacity

投稿日:2016/4/26

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Omiya photo
Photo by Soo
Coordinate by Yu

 
capacity
容量・能力・力量・技量・手腕・技能・受け入れ・取り込む能力・潜在的な可能性…
 

コーディネーターの私には何ができるのだろうか。
私はいつもその問いを考え続けています。

 
ふいのハプニングに涙を見せる姉。
なんとかしようと奮闘する父。
弟を抱っこしながら声を掛ける母。
このピンチともとれる状況をシャッターチャンスに変えようとファインダーを覗くカメラマン。
はたから見れば私はその時、何もしていないのかもしれない。
カメラマンの意図を感じ、写り込む場所を離れ、声を掛けつつただ見守っていただけなのだから…。

 
子どもが泣いたら落ち着くまで待とう。
そういう選択肢ももちろんあります。
しかし、この時は“残そう”という考えがカメラマンと私の間にありました。
言葉を交わしたわけではありません。
ではなぜそれがわかるのでしょうか。
それはカメラマンの考え方や撮影スタイルを知っているからでもあり、この時大宮店が親子写真に集中していたという事実と共通理解があったからでもあります。
もしもこの時、私がカメラマンの意図を察知できずにいたらどうなったのか。
それも一つの違う形になっていたかもしれないし、そうでなかったかもしれません。
コーディネーターがシャッターを押すことは出来ないけれど、シャッターを押せる状況を作り出すのはコーディネーターの役割でもあります。
その時、その瞬間に何を残せるのか、どう残すものにするのか。
被写体によって表現されたこの世界をどう扱うのかは実は私たち次第なのです。
 
そしてcapacityが大きければ大きいほど受け止められる状況が広くなります。
そしてカメラマンとコーディネーターがお互いのcapacityを理解し、受容している事も大切な要素のひとつだと考えます。
 
だからこそLifestudioは、読み、書き、討論をはじめとする学習に重きを置いているのだと思います。
自分を知るために、
仲間を知るために、
お客様を知るために、
世の中を知るために、
世界を知るために、
人を知るために…
 
そしてそれはcapacityを広げることに繋がっているのです。
 
どんな状況も受け止められるcapacity。
そしてそれを美しい写真として残すcapacity。
そんなcapacityをもつことが出来るように…。
コーディネーターの私には何ができるのだろうか。
私はこれからもその問いを考え続けていきます。

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