フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive

私がカメラマンであること

投稿日:2016/3/29

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写真は本当に楽しい。

本格的にカメラを持ち撮影をしたのはここへ入社して初めてであった。
大学の授業の一環でカメラを触っていた程度であり、はじめは持ち方さえわからなかった。
今思うと1年未満でカメラマンとして入らせていただいたことは、本当に貴重な体験をさせていただいていると思う。

写真を撮っていくにつれて自分の好きな写真や好きな撮り方が分かってきて、写真を撮ることがとても楽しかった。
自分の思っていた、イメージとしていたものが出来上がることもすごく面白かったが、
被写体の動きに応じて、カメラマンも動く。このスタイルが私には楽しかった。

型にはめるではなく、その子たちの動きの瞬間を見て思わぬ動きの瞬間を収めることがとても好きで楽しい。
それが被写体の素の状態であり、その子らしさであると私は思う。

いかにその子たちの楽しんで遊んでくれることを考え、遊びや動きを提案して撮影していた。
自分も楽しいし、子供も、親も一緒に楽しむことができる。その撮影ができた時、スライドショーで思い出を
つぶやきながら見ることができる。家に持ち帰り、もう一度見返す時も、撮影時の思い出を語りながら、思い出しながら
振り返りそこでもまた、みんなで笑みをこぼすことができる。それを創造するだけで、嬉しくなる。

写真だけでこんなにも人の心を動かすことができるのだなと、身に染みて感じた。

ライフスタジオという撮影のスタイルは、どの写真館やスタジオにない環境がある。
お客様と、お客様以上に深い関係性を作ることができる。お客様との距離が本当に近い。
すぐにお客様と会話ができ、考えていることやイメージも伝えることができ、話し方もライフスタジオの
気楽な雰囲気によって堅苦しい距離感のある言葉ではなく、親戚、友人のように会話が飛び交うことができる。
そして一緒になって撮影を遊ぶ。そんな一緒になって撮影を楽しむことができる空間が作れるのは、
このライフスタジオだけだと思う。

この写真でも、そんな流れから生まれた写真だ。
ママがふと「キスの写真ほしいです!」とつぶやき、「お兄ちゃんからいっちゃえ!」ママたちと声を合わせて言ったが、
兄は恥ずかしがり顔を話した。その瞬間に妹から強引にキスをしてきた。

自分の今まで撮影してきた感覚か、無意識にシャッターを切っていた。
何かが起こる、今だ!と自分の中で無意識に考えていた。

一瞬で終わってしまう出来事が、写真にによってその一瞬を止めることができる。
この一瞬を、残すことができた。

モニター時、みんなこの写真を見てとても喜んでくれた。
「すごい瞬間撮れたね!」

きっとこれからもずっとこの写真をみて、あの時の撮影を思い出してくれるのではないだろうか。


自分の写真で誰かを幸せにする、感じさせることができたことが、
何よりカメラマンをしていて幸せだったと思うことだ。

in Nisshin
photo :furuzawa
cord: miyahara

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