フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive
見守られる
投稿日:2016/2/29
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ハーフ成人式
7歳とは違い、あどけなさはなくもう大人として見られるようになる。
「女の子」ではなく、「女性」だ。
大きくなるにつれ、歯をだして笑うことが恥ずかしい時期を通り越すと
面白くなくても笑ってと言われれば笑顔だって作れるし愛想笑いもするようになる。
この彼女も最初はポーカーフェイスのように作り笑顔で撮影に入っていた。
時間が経ち、ふと我に返ると彼女の目の前には笑って見守る家族。
一気に彼女の表情が変化した。
高揚、羞恥、不安、緊張・・・など様々な気持ちが押し寄せたのだと感じた。
きっと10歳にもなると友達といる時と家族といる時の自分は違うと思う。
子供扱いされたくないし、でもちゃんと自分のことは見ていてほしい。
私自身もそんな経験があった。
だからこそ、
家族の前では飾らないで、いつまでもありのままの自分でいてほしい。
家族はどんな時でも味方であることを忘れないでほしい。
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その子の記憶に残る写真を撮ってあげたいと、写真を撮る度に思っている。
それは私自身の写真は3歳の七五三でとまっているから。
記憶ではなく実物が飾ってあるから覚えているだけで、正直なところ記憶にはない。
地元の写真館で兄と手をつないでいる写真。
作り帯で唇を真っ赤に塗られてふてくされていた。
きれいとかかわいいとかとても言えないけれど
そんな写真でも色褪せても今も変わらず飾ってあって、実家に帰る度に確認をする。
大きくなるにつれ写真を撮る機会は減っていき、幼い頃の記憶は最新のものに上書きされていく。
子供は毎日成長をしている。秒単位の表情の変化がある。
気づいた時には「あの時」には戻れない。
だから私は、撮影者としてその子が今できる最大限を残すことが私の使命であり、撮影を担当する責任だと考えている。
nagoya tanaka/mukae
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