フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive

脱却

投稿日:2016/2/22

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カメラマンになってから2年と2ヶ月。
お客様が期待している写真、望んでいる写真はもう撮れる。
毎日同じ場所で同じ事の繰り返し。そりゃ撮れるのは当たり前。
毎日同じ作業を坦々と繰り返す。写真も被写体が変わるだけで、これといって変化はない。
そんな自分の写真に嫌気がさした。
自分の型、撮り方はある程度もう決まっているし、独自の癖もある。
今までの経験や基礎知識は残しつつ、他のものは全部取っ払う必要がある。
そう思うことができたきっかけの1枚である。
そうしないと次の段階に行けない気がした。
カメラマンをやっている限り、もっといいものを撮りたいと思うし、いいものを創りたいと思う。
そうしたいと思うなら、時に自己中心的でなければいけない気がする。
だがもし最高のレベルに達したなら、自己中心的であってはいけないと思う。
他人とうまく付き合い、一人になってはならない。
何かを始めるのは怖いことではないし、怖いのは何も始めないことだと思う。でもそれがなかなか難しい。
他力本願で、こうやると上手くいくと人から聞いたことを同じようにやって、それなりの成功を得る。
そのことが分かっていて自分自身も嫌になってくる。
殴られても、ただ怒りに任せてやり返すのではなく、
自分が絶対に正しいという自信を持って、もう片一方の頬を差し出せるほど自分も潔くなりたい。


photo by  Ryohei Morita
cordinater by  Tomokuni Ueda
in  Kawaguchi

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