フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive

PROCESS

投稿日:2015/9/30

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 写真とは、現実に見えているようには写らないものです。
 
カメラというこの機械はこの世界のあらゆるものを写すことができるでしょう、
しかし、現実に見えているものと写真に写るものとには差がある。
 
それは比率やフレーミング、レンズの効果、色彩の違いなどなどに関係しています。
 
ですから、写真を形づくる多くの構成要素があるということを知り、それが上手く使用することで「見えているように撮る」ということができる。
 
その為に撮影者は、写真をつくるプロセス、人に対してのプロセス、美しさについてのプロセスなどを探究していく必要があるのだと思います。
 
 
 
 
  彼女と出会い、はじめて目があった瞬間を忘れません。クレオパトラを初めて目にした時のように(文学的才能がありませんで、当時の気持ちをそのまま言葉に)彼女は美しかった。
 
目を反らしてしまうほどに。

 
私は表現しなければならない「美しさ」に出会えた。
 
それと同時に私は写真の根本にある本質的問題に直面しました。
 
それは表現しなければならないものと、表現の外に出してしまいたいものとの関係です。
 
 
 
  目の前の彼女の美しさを表現するために、
どういう理由によって、彼女の顔や瞳、指や足の先まで、あるいは細部でなく全身、纏っている雰囲気を収めようとするのか。
 
表現における収めるものと除くものという決定的な問題と向き合う。
 
目の前に存在する、果てしない美しさをもつ彼女のどこをどのようなカタチで切り取るのか。。。
 
  私は彼女の瞳の美しさに心を動かされ、
その美しさを取り零さぬよう収めるために様々な要素を除いてゆきました。
それはよくに言う「写真の引き算」といいましょうか。その引き算は、時におもいもよらないものを写し出します。
 
 
 
  降りそそぐ昼下りの光が、彼女をシルエットにし、横顔の美しさを知らせ、
 
  眩しい光に、まぶたは落ちてきて、それでも瞳は、光を受け取るということを教えてくれました。
 
  光があるからこそ、彼女の美しさを知ることができ、
 
唯の太陽光であるはずが、彼女の美しさにクローズアップさせる光となって、写真に焼きつきました。
 
そしてその写真が、人の心の奥底へ光を送ることになればいいと思います。
 
それが撮影者としての使命であり、最高の喜び。
 
Photo by SU & Kozu
 
 
 
 

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