フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive

『optimize』

投稿日:2015/9/30

776 0

photo by Ryo  coordi by Manami    Yokohama Aoba

 

どのような環境においても、カメラマンは被写体を最も美しく写す努力を怠ってはいけない。

時刻が夕方になり、日の光が赤くなればその光景はたちまち黄昏の色をかもしだすようになり写真のイメージは夕暮れに支配されていきます。

しかし時として美しい夕日は、被写体そのものの色を失わせてしまう事もあり必ずしもその写真にとってプラスイメージになるとは限りません。

ですから私達撮影者は、現実的な条件を見て『写真』として最適化しなければいけません。

後からの色加工ではなく、撮影段階でそこに挑むのも私達が写真に対して思考する楽しさなのでは無いでしょうか。


この写真は撮影段階での色表現であり、撮影後の加工はいっさいおこなっていません。

夕日が作りだした強い赤色を、ピクチャースタイルのカスタマイズで抑えた物です。

この設定において日中の白い光では色が損なわれてしまうの事に対し
夕日の赤さがそこを補ってくれます。


撮影当時、この空間を見たときに本来であれば美しく見えるはずの夕日が
少しうるさく感じました。

それは被写体自体である彼女に夕日と違う色の魅力があったからなのでしょうか。

どんな景色より、どんな物より、やはり人は美しいと感じます。

写真はその美しさの表現の限界を超えていくために進化を続けています。


これからも人の美しさの表現、写真の画としての表現の多さを突き詰めていきたい。

 

この記事をシェアする