フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive
『感情』
投稿日:2015/7/26
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photo by Ryo codi by Katsu in Yokohama Aoba
私たちの写真はこの世界で最も繊細で純粋な被写体を対象に撮影されています。
子供達はまだ多くの事を知らない、そして私たちが忘れた事を知っています。
撮影に関わる時間の中だけではその子に対する情報は少ない。
会話の中でできる限り集めた情報も人の魅力を表現するにはまだ少し足りない。
だからカメラマンは常に想像をし、目の前の人とその人に対する想像を掛け合わせ写真を写さなければいけません。
私が思う姿、いつもの姿、そして今の姿。
写真を写すためにはそのすべてが大切ですが、人物を表現するには目に見えるものだけではなく『感情』も大切な要素だと考えます。
感情を読み取るには会話や仕草、行動から感じ取るしかありません。
姿の表現よりもさらに想像を働かせなければそれを写真に反映させる事はできません。
自分以外の相手の感情というのは簡単に100%理解できるものではありません。
そして相手が子供ならば余計に大人である私たちの想像の及ばない感覚もあるでしょう。
写真を撮られる事が好きそうな彼女の姿は、その時間を楽しんでいるようにもみえました。
撮影中の仕草や言葉から私が思う彼女を想像し、家族の会話の中からいつもの彼女を想像する。
いつもの場所ではないこの場所で、いつもと違う人に会い、いつもと違う洋服を着る。
楽しみの中にも、もしかしたらほんの少し新しい物の多さに少しの困惑もあったのではないでしょうか。
しかしこの全ては私の想像であり、彼女の本当の感情ではないのかもしれない。
考えればきりが無い事ですが、人を写す写真とはそう言う物なのだと思います。
だから人も写真も面白い。
写真は記録物ですから、撮影当時の記憶も残ります。
その記憶には常に感情があります。そのときに感じた気持ちは目には見えないかもしれませんが、それが写真になる事により目に見える物として残ります。
そしてこの時の本当の感情の答えは彼女だけが知っているのではないでしょうか。
素敵な感情と記憶を写真に残すためこれからも写し続けたい。
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