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【ライフファミリー135】ことばとしゃしん。(ライフスタジオ横浜青葉店:Kuroki Reiri)

2020/3/10

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ことばとしゃしん。

- Abe Family -


『れいりさんのblogのファンだそうで、れいりさん指名です』。お客様情報のメモには、そう書かれていました。

お会いしたことのない、でもライフスタジオを複数回ご利用いただいているご家族からの、初めましての指名。写真館的には、写真を見て撮影者のスタッフを指名する、という流れは珍しくはないかと思いますが、私の場合はそういうケースはあまりなく(あるとしたらbabyかな?)ありがたいことに、ここ最近は特に『blogを見て』というご指名をいただくようになってきました。

個人的には、写真1枚で表現し尽くすことができる程技術が優れている訳ではないんじゃないかな、と自己評価をしておりまして、どちらかというと文章に心情を込めることの方が得意です。なので、私の文章を見て『指名したい』と思っていただけることは、『わたし』という人間のパーソナルな部分に少なからず共感していただけている、という最低限の安心感はあるのですが、まあそれでも勿論緊張はします。最終的には、写真を抜きにして語ることはできないので。笑しかも今回は、『blogを見て指名』を通り越して『blogのファンだから指名』です。

私のような一般会社員のblogにファンがいるというちょっと不思議な感覚で(笑)、更に最近はライフスタジオに関係ないことまでblogに書いているので(しかもそれきっかけでご指名をいただいたこともあるので)、果たして今回はどんな出会いになるのか、緊張しつつも楽しみに、その日を迎えさせていただきました。

 

さて撮影当日。

ご挨拶に伺わせていただくと、ママさんは両手で口を覆って「く、くろきさんだ〜〜」と感嘆の声を上げてくださり、私自身は予想以上のリアクションに、思わず恐縮してしまいました。笑今回の撮影で、ライフスタジオのご利用そのものは6回目。普段は埼玉の店舗に行っていて、横浜まで来てくださったのは初めてでした。「本当は、もっと早く撮ってもらいたかったんですけど、遠いから横浜まで行くのは大変だからって言われてて。子どもも大きくなったので、何年か越しでようやく来れたんです」とママさんは仰ってくれました。

数年越しで実現した指名撮影……!!!!私の両肩に、どしっとプレッシャーがのしかかったのは言うまでもありません。笑主役の子どもたちは、6歳と4歳の男の子。照れてもじもじとしている弟くんと、やたらと元気に跳ね回るお兄ちゃん。今日はよろしくね、と挨拶して、撮影は始まりました。

 

……そして、家族写真を撮り始めて数カット目には、その元気に圧倒されて早くも撮影プランを柔軟に変更していく私がいました。笑

「よし、立ち姿やめよう!!ここ座ろっか!!!!」
「マ、ママに潜るなーーー!!」
「へそ見えてるよ〜お腹隠して!!……いやまだ出てるって!!!!」

そんな声が飛び交う撮影空間。やはり、男子の撮影は元気一直線。ご指名のプレッシャーはありつつも、彼らの元気を受けて熱を帯びていく撮影の現場は『楽しい遊びの空間』になっていきます。当然、2階に上がればそのボルテージは止まるところを知らず。もじもじしていた弟くんも、お兄ちゃんのテンションに引っ張られて開放的になっていきました。そして、弟くんのソロを撮っている間に、それは起こったのです……。

 

元気大爆発のお兄ちゃんは、弟くんのソロ撮影中に部屋中を所狭しと駆け回り、写真に見切れてしまうことを心配したパパさんがディフェンスしてくださっていました。しかし、彼の元気はその程度では収まらず。やがてパパさんのディフェンスから脱出するようになり、その度にパパさんが捕まえては羽交い締めになっており、私もコーディネーターのこばちゃんも、弟くんの撮影をしながらも「あ、荒ぶる兄の封印が解かれる……!!!!」とやんややんやと囃し立てていたのですが。弟くんの撮影を終え、「よーし、お兄ちゃん、撮ろっか!!」と振り返った時、彼はこの状態でした。

 

めっちゃ拗ねている。

どうやら、パパさんのディフェンスが強固になるにつれて、遊びの範囲を超えてしまったご様子。「もう写真なんか撮りたくない!!!!」とブチギレな6歳の少年の心は、トゲトゲしていました。

 

個人的には、この写真がとても好きなのです。

すごく楽しくて、楽しくて楽しくて楽しかったのに、調子に乗りすぎてしまって、怒られて、周りはまた受け入れる準備をしてくれているんだけど素直にその輪に戻って行けない。あんなに楽しかったのに、もう一度あの空気に戻れない寂しさみたいな、そんな気持ちを抱え込んで、どうしていいかわからない。そんな彼の心情がありありと表れていて、なんだかそれがとても、今の彼の存在を生々しく感じさせてくれるようにも思えて、ぐっときてしまった私のファインダーは、トゲトゲした彼のこの心情を1枚だけ写真に残させてもらいました。そして、この1枚さえ笑い話になるような、そんな終わらせ方をしなければならない、と思う訳です。

かつて経験の浅かった私は、撮影させてもらっていた男の子の心情に気付けずに、撮影を嫌な思い出にさせてしまった苦い経験がありました。無理に撮り進めることや、弟くんのソロを増やすことは、75枚という枚数の帳尻合わせの為に過ぎません。そんな撮影は、したくない。私が撮っていきたいのは、あなたの為の写真。いつか君が、このトゲトゲした心情を懐かしく思い起こしてちょっと笑っちゃうような、そんな写真。

という訳で、長期戦を見込んで作戦を立て直します。

「じゃ、休憩しよっか!!!!」

衣装はそのままに、ひとまずモニタールームへ移動して、ジュースを飲みながらしばしのご歓談。こばちゃんがずっと彼に寄り添ってくれ、根気強く会話を投げ掛けるうち、彼は会話の中で笑顔も見られるようになってきました。しかし、ここで油断して「じゃあ撮影しよっか!」等と口にしてはいけないのです。『撮影』はまだ彼にとって、拒否の対象でした。しかし勿論、撮影をしなければ終われません。撮影という目的と、彼の心情との折り合いと、私が撮りたいと思う写真、そういうものをあれこれ考えて、提案は成されました。

「じゃ、外にバッタ取りに行こうか」

 

8月の夕方、横浜青葉店の駐車場で、バッタを探す彼をじりじりと西陽に灼かれながら撮影した、この日のことを忘れません。笑バッタを探したり、登っちゃいけなさそうなところを登ってもらったり、彼のやんちゃ心を刺激しながら撮影は進みました。75枚目の写真を撮り終える頃には、すっかり元の彼に戻っていて、「まあ、もう1回、2階で撮っても良いよ!!」とも言ってくれたのですが、その時には既に次のお客様が撮影中。もう2階は行けないんだ、と伝えると、案の定ちょっと拗ねてしまいました。笑

 

後日、ママさんが投稿してくださったGuest Storyは、私が個人的にすごーーーーく好きな、膝を抱えて拗ねている彼の写真でした。

以前からこっそりファンだった黒木さんのいる横浜青葉店で撮影していただきました。
黒木さんの書く文章、黒木さんの写す写真が大好きで、図々しくも指名させていただきました!(快く受けてくださってありがとうございました)

ハプニングもありました。でも辛抱強く声掛けしていただき、最後には笑顔で撮影が終わってほっとしました。さすがです!

子供たちの写真から黒木さんの想いが感じられて、とても心が温かくなりました。やっぱり黒木さん好きです!(写真が!?)

 

やっぱり好き、なんて、光栄な言葉をいただいたものです。ママさんには、恥ずかしながら「何が良くて、私に指名を?」とお伺いしました。その答えは、「blogの文体から人柄が見えて」とのことでした。

写真1枚で、全てを伝えきる程の技術は持ち合わせていないかも知れません。どちらかと言えば、文章に心情を込める方が、得意です。文章を組み立てて、書き出して、伝えていこうとすることは、少なからずの労力を必要とします。いつも適切な言葉を探すのに苦労しながら、ニュアンスや、温度感や、語り口なんかも少し意識して、書いています。それでも、最後には写真を抜きにしては語れない、と思っています。

今回、ママさんが撮影の感想を送る為に選んだのは、私がぐっときた瞬間の写真。今回の撮影の中の、悲喜交々のドラマを象徴する1カットとしてこの写真が選ばれたことで、ああ、ちゃんと、写真も伝えることができている、と、思うことができました。

 

私にとって、【言葉から始まって、写真で伝えることができたご家族】が、彼らです。人柄を信頼していただけることはありがたく、しかしそれだけで押し切るには『写真館』としての面目が立ちません。最終的には写真を抜きにしては語れない。写真に想いが込められていなければならない。それだけは肝に命じている、それがちゃんと伝わっていることが、嬉しかった。

私の気持ちは、想いは、ちゃんと伝わっているでしょうか。言葉から、写真から、私の姿勢から。独り善がりではない、大切なものを、きちんと伝えていくことを、これからも大切にしていきたいと思います。

 

ご家族様からのメッセージ


すっかりご無沙汰してしまいました。その節はありがとうございました。
こうやって憧れの黒木さんのBlogに書いていただけて感無量でございます。笑

今ではスマホで手軽に写真を撮ることができる時代ですが、私は写真を撮るのが苦手です。苦手と言うよりカメラを構える余裕がない、というほうがあってるかな。子供たちの写真をもっと撮りたいなと思うんですが、一緒に歩く時は両手は繋いでいるし、手が空いたと思ったら肩にはずっしりと重い荷物が。重い荷物を降ろせた、と思った時にはすっかり疲れてしまっていてなかなか写真を撮るところまで気持ちが向きません。

なので日常の延長線上の自然体の写真、を求めて、私はライフスタジオで写真を撮ってもらっています。自然体とは「喜怒哀楽」の怒と哀ももちろん含まれるので、ポーズをとって笑顔の写真よりも、どちらかというと怒と哀もおさめておきたいな、と思っています。
あの瞬間、瞬きもせずはらはらと涙を流す我が子を、不謹慎ながら美しいな・・・と眺めている時、たった一度、パシャっとシャターを切る音がした時、あぁわかってもらえてる・・・ととてもうれしかったんです。ほんとにこの一枚に全てが凝縮されていて、思い出深い写真になりました。

お会いしたこともない黒木さんに勝手に親近感を持っていて。笑
実際に写真を撮っていただいてやっぱりなんか・・・好きなんですよね、何なんでしょうこの感じ!
B'zはあまり詳しくなないですが、音楽好き、誕生日一日違い、そして名前に同じ理を持つ・・・何かあるんでしょうか・・・笑

近々また伺いたいと思っています。その時はまたお騒がせするかと思いますがよろしくお願いします。


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「あなたに会えてよかった」
これはお客様と私たちとの宝物のような出会いの記録。

このかけがえのない関係がこれからも続くように願いを込めた、私たちからのラブレターです。


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