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【殿堂入り058】T Family(Kuroki Reiri)

投稿日:2018/11/2

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 無垢なひと。

- T Family -


今年初の出勤日に、お客様からたくさん届いた年賀状の中に、この写真がありました。撮影後に撮った集合写真を年賀状にして送ってくれるだなんて、そんな粋な演出に感動してしまって、2018年初の『「はじめまして」始めました』blogを飾ったこの写真。この時の主役だった彼女の写真は、2017年に私が撮らせてもらった写真の中でも思い出深い内容を伴うもので、写真分析も書かせてもらっていました。ご両家の祖父母様も来てくださっていた、7歳の七五三記念の撮影。しかし、着付けが終わった彼女は、立つことさえ辛そうな様子でした。帯で締め付けられる苦しさと、身動きの取れない不自由さ。伴う緊張感と、撮影者という第三者の目線……それらの要素が彼女に与えるストレスは、察するに余りある状況でした。立てない彼女を座らせながら、休み休み撮影を進めて、「よし、着物、終わり!!」と言うその時まで、彼女の様子に全神経を集中させていた撮影時間。そして、ようやく着物から解放された彼女は、兄と一緒に撮影をすることで、徐々に『彼女らしさ』を取り戻していきました。そんな『彼女らしさ』を、具体的なイメージとして写真に反映させる為に選んだ表現方法が、動きを撮る、ということ。ドレスの裾を翻して踊る、動く、その姿は、『MOVE』というひとつのレパートリーとして、私の中に定着しました。

そんな撮影から約8ヶ月後。年賀状の中の彼女たちの笑顔は、一気に真冬から初夏に時が戻ったかのように、あの日の眩しい日差しや、光を受けて透ける彼女の髪を鮮明に思い出させました。写真の中の私も、Sakiちゃんも、同じ顔をして笑っていて(笑)、ふたりで彼女に集中し続けたあの時間のことを話しながら、「また会いたいね」という話をしていたのが、今年の1月のこと。

そして、それから1ヶ月後。
いただいた年賀状の写真をUPした『「はじめまして」始めました。』blogに、コメントがついていました。
お久しぶりです!やっとやっと次回の予約がとれました!(中略)再会できる日を楽しみしています!
クロちゃんへ
かわいいしゃしん、とってくれてありがとうこんど、またいくねだいすきなぬいぐるみをもっていくよーyより

コメントを見て、予約のお客様の中にふたりの名前を見つけて、再会が約束されたことをSakiちゃんと喜び合ったのが、2月のこと。

そして、先日。ちょうど前回の撮影から1年経った頃、ふたりはまた横浜青葉店に来てくれました。今回は、お兄ちゃんのハーフ成人式での撮影。約束通り、(ふたりとも)大好きなぬいぐるみを持って来ていて、前回は着物姿で苦しそうに立っていた彼女も、最初から眩しいくらいの笑顔を見せてくれていました。おっとりのほほんとした空気感の持ち主であるこの兄妹、私もSakiちゃんもすっかりその雰囲気にまろやかに馴染んでいき(独特の言い回しですが、本当にそんな表現がぴったりなのです……)、何だかのどかな撮影時間が過ぎていきます。それは、去年の着物撮影の空気感とは全く違ったもので(笑)、あの時は着物という条件に少し影を潜めてしまっていた彼女らしさ、彼らしさは、今回は最初から発揮されていました。そして、パパさんママさんが温かく撮影を見守ってくださる空気感。子どもたちも、時にはパパさんママさんと戯れながら、時には大好きなぬいぐるみの位置を整えながら、穏やかな空間が構成されていました。ハーフ成人式の撮影と言えば、ちょっとクールな大人びたイメージを追いながら撮影を進めていきますが、10歳でこんなにも天真爛漫で、無邪気で、おっとりとした彼の魅力を前にしたら、今この時の彼をそのままに残したい、という欲も生まれます。多分Sakiちゃんも同じ気持ちでいてくれて、彼が愛する某夢の国の黄色い熊さんも原本の写真の中に出演(笑)。そして、彼からの「みんなで写真撮ろうよ!」という提案で、あの年賀状と同じ写真を撮りました。

写真を見たパパさんママさんは、
「なんか、赤ちゃんの頃に見たような表情があるね」と仰っていました。このご家族が初めてライフスタジオに来てくれたのは、今年10歳を迎える彼がまだ1歳の頃のこと。そこから、毎年写真を撮ってくださっている中で、10歳の彼の姿に赤ちゃんの頃の面影を見てくださったということは、多分、彼の中の変わらない部分を写真に反映できた、ということではないかなと思っています。彼のbabyの頃の姿を、写真を、私は知りません。それでも、私が撮った写真にその名残を見てもらえたことは、ほんの少し、私が彼の本質に迫ることができた部分だったのでしょう。無理に背伸びした、大人っぽいイメージばかりを追うことだけではなく、ただ無垢で、素直で、純粋な存在として彼を表現したその写真が、こうしてパパさんママさんの過去の記憶と重なる印象を持つものになれたことは、私にとっても嬉しいことでした。

ふたりを見ながら、これから思春期とか反抗期とか迎えてしまうのだろうかと考えては、ちょっぴり寂しささえ覚えてしまいます。いやいや、このふたりは、そんなものには無縁かもしれない。彼らが無邪気に、天真爛漫に撮影を楽しんでくれるように、私たちはきっとまた、ちょっと大きな衣装を用意したり、撮影のイメージを新しく練ったりしながら、彼らのとの再会を待つでしょう。そして、無邪気な彼らをそのまま受け入れ、その美しさを記録しようとするでしょう。

規定するなら【そのままの姿の美しさを教えてくれるご家族】です。イメージも、ギャップを持たせた表現もしながら、それでも素のままの無邪気な彼らを愛おしく記録する、そんな肩の力を抜いた時間が、とても貴重な機会に思えました。純粋で、素直で、無垢なひとたち。そんな彼らが大好きです。思春期も、反抗期も、これからあるかも知れないけれど、それでもこの日残した写真のように、彼らの本質は、変わらない。その存在が愛しく思える、そんな素敵なひとたちです。

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【殿堂入り】

Butterflyから選ばれた殿堂入り


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ただ単に撮る人、撮られる人ではなく、
「あなたに会いに来ました」と言えるような関係が増えていくことを願っています。

 


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