この写真は姉妹写真です。

ママと子供を姉妹と見立てているのではなく、子供とこれから生まれてくる妹ちゃんの二人の関係を表した写真です。

よくお客様からマタニティーで子供との2ショットが欲しいと聞きます。その時にただ、マタニティーのママと子供だけを一生懸命くっつけて撮るというのが昔のスタイルだとしたら、今はマタニティーのママがメインなのか、ママとこれから生まれてくる子の2人がメインなのか、生まれてくる子がメインなのか。このように細分化して写真を撮るようになりました。

姉妹を強調したい写真を撮るのであれば、普通お腹と子供だけで切り撮るのが普通かもしれません。もちろんそういったカットも撮りましたが、もっとその固定概念に縛られることなく、自由に姉妹ショットを表現しようと思ったんです。

だから今まで寄って撮っていたのなら、離れて引きで撮ってみようと思いました。

 

僕はいつも決定的な写真を残したいと思い日々頑張って撮っています。

決定的な写真とは何か。自分で決めてみました。

それはその瞬間と、バランスの取れた写真の融合です。

つまり簡単にいうとその子らしさの出る瞬間と、計算された写真の構成要素の統一です。

いつも偶然で写真を残していたら安定した写真、自分が毎日出会うファミリーに対しての気持ちを届けることは出来ません。だから写真の構成要素は計算して配置し、被写体を美しくなるように、そして全ての写真の構成要素が説明できるように準備をします。

そしてその子らしさが出るように、最後の一声の声かけを子供になげかけます。それが僕の決定的な写真を残すための撮り方です。

 

だから写真を撮る前にしっかり準備をしました。

植物、前ボケ、陰を引き立たせるための窓ふち、配置、バランス、角度、レンズ、ママのポーズ。

そして最後に子供を自由なタイミングでママの方に行かせる撮り方。

正直自分の中では2歳の子がまく妹ちゃんに触ってくれるとは思ってもみませんでしたが、運が見方についてくれ、この写真を残すことができました。

 

こちらのファミリーとはもう今回の撮影で3回目です。いつも指名してくださり、ママさんパパさんがとても明るく壁なく接してくださる方で、特別な思い出があるファミリーです。

毎年会うのが僕の楽しみです。

今度は4人家族。次も決定的な写真を残せるように、みなさんに喜んでもらえるように頑張ります。