Photogenic
横浜青葉店
残りますように
投稿日:2019/10/30
2038 2
Photo by Natsuko Takagawa
Coordi by Kaori Kobayashi
「この頃、こんな感じだったね。」
時間が経ってからも、みんなで見て笑顔になれたり、当時と同じ温度で愛おしく思える写真を残したいと、最近改めて思います。
人の記憶は、全てを覚えていられるわけではありません。
どんなに楽しいことも、愛おしく思ったことも、悲しいことも、おおよその全体は覚えていても、細かいところは段々と抜けていきます。
そうして抜けていった記憶は、その後振り返られることはなく、「そもそもなかったこと」かのようになってしまいます。
家族で行った旅行も、
友達と息が出来なくなるほど笑いあった時間も、
頑張った習い事の時間も。
今大切に思うこの時間も、時間が経ってから大切に思う時間も、たしかにここにあったと思い出せるように。
そして出来れば、思い出したあとに笑顔になれる写真を残したいのです。
写真の女の子は、七五三の3歳のお祝いで来ていました。
きちんと受け答えが出来て、背が少し高かったこともあり、しっかりした印象のある女の子でした。
そして始まった着物姿での撮影。
とてもとても緊張していました。笑
この日は少し曇っていた日で、廊下もいつもより暗かったため、より不安にさせていたかもしれません。
それでも、全てをこなそうと頑張ってくれてる姿が可愛くて、ありがとうの気持ちでいっぱいでした。
どんなにしっかり見えても、まだまだ小さな3歳の女の子です。
壁に手をついてポーズを取ってもらった後、安心してもらいたくて、声をかけます。
「パパママどんな顔してる〜?」
実は壁の向こうから見て頂いていたみんなの顔を、
「みんないるよね…?」と少し心細そうに覗いた彼女の瞳に、ほんの少し安心が見えた瞬間にシャッターを切りました。
その日写真を撮ったこと、
とても緊張していたこと、
それでもとっても頑張っていたこと、
みんなでそれを応援しながら眺めていたこと、
そんなパパママ、お姉ちゃんのことが大好きなこと。
着替えた後は、ひょうきん全開だったことも。笑
そんな今日の日が、ずっと記憶に残りますように。
*
自宅で部屋の片付けをしていると、
まあまあな頻度で過去に撮った写真に目が止まります。
そこで、
ああこんな場所行ったな、
この写真撮ったとき友達とめちゃくちゃ笑ったな、
とその時何を話してたかも思い出し、思わず笑ってしまいます。
家族旅行に関しては、過去に写真を見たことがあるから、ギリギリ「行った」ということを覚えています。笑
そう思うと、写真ってやっぱり大事だな、と思います。
楽しかった時間を楽しかったと覚えていてほしいから、
やっぱり撮影を楽しくしたくて、
その時間がとても輝いてたと知ってほしいから、より綺麗に写す技術も磨いていきたいと思います。
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