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新百合ヶ丘店
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ベラスケスの『ラスメニナス』(女官たち)

投稿日:2011/10/14

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4年の間の美術の勉強….

ニコンFM2アナログ カメラ..

作品世界にこだわった人生に嫌気を感じて社会で始めて着手を踏み出した瞬間..

そして忘れた私の感性を生き返らせた写真との再会…画面を構成して話を入れる私の長所をまた呼び覚ました写真は果敢にゴミ箱に投げてしまった美術に対する未練の代わりだったのだろうか。

時間が流れて…。

ライフサークルで会った哲学。

哲学を通した美術との出会い。

どんな形態でも美術という単語は私の人生でぐるぐる回ってぐるぐる回る運命的なことかも知れないという気がする。

今回の哲学の主題はベラスケスの代表作のラスメニナスを論じることだ。

評論家の言葉を借りようとするならこの作品は“黄金分割による構成と空気遠近法を駆使した重層的空間、画面にあふれる調和と均衡、高い色感と絶え間ないピブラションなどすべての要素が完全に総合、昇華されて<会話の神学>まで高められている”という。

別の見方をすれば乱雑な話だが、この絵を一言で表現できない多くの内容が内包されているためだろう。

 

それでは、この絵をもう少し調べよう。

絵の全景中央にはマルカリタゴンジュと二人の侍女ら、その右側に二人の小人と犬、中間左側には大きいキャンパスの前で製作中のベラスケス自身、右側に旅館と下女、後景には戸口に立っている執事、こういう順序で人物を配置して、黒い枠の鏡の中には半身像の国王夫婦が見られている。

伝えてくる言葉によればこの絵の背景は王宮の中にあったベラスケスのアトリエで5個の窓が右側に並んであるという。

ところで光は一番の窓と最後の窓、そして背後の文にだけ映って入っていて、この光は意図的にマルカリタゴンジュと国王夫婦を強調する役割をしている。

(事実これが写真と会話の大きい差異点であり大きい共通点といえる。

光を作家思いのままに再構成して非現実的事実をより一層現実的に強調することが可能だが結局、光の要素は大きい意味を持つためだ。)

人物画と肖像画の巨匠だったベラスケスはこの絵でも彼の特徴がよく現れる。

人ひとりひとりの今後を見てもまちがいない肖像画が成立するためだ。

そしてそれらを結合するということにおいて身分の位置を克明に見せる。

とにかく中間のマルカリタゴンジュがこの絵の主要人物であることに明らかなようだ。

光の流れ上最も豪華で鮮明に表現されているためだ。

しかし絵を詳しく調べればベラスケスは丁寧に上手く自身の肖像画を一緒に置いている。

たとえ影に遮られられていても後にある旅館と下女、そして門に立っている執事をより繊細に表現されていて彼らより彼の身分の位置を王家となじんだ関係だということを見せてくれる。

ベラスケスは当時フェリペ4世の絶対的支持を受けた画家であり後で王宮画家になったという。

ベラスケス以外の画家は王族の肖像画を描く権利さえなかったというからどれくらい尊重されたのか直感が行く。

そしてヘンリー4世は一日に一度は彼の絵を描く姿を見るために王宮の中のアトゥリエに立ち寄ったというほどそれに対する愛情はすごかったという。

また、絵の中の彼の姿に王家の模様が入っているとのことも彼の身分を予想することができる。 (王に即位を受けて後ほど模様を入れたという説もあるということ)時代的に王家の肖像画を描くということは芸術家としての最高の成功を意味したりもする。

最後に後背景の鏡を見てみよう。

国王夫婦の姿が鏡に見られる。

この国王夫婦の姿は他の意で<私たち自身の位置>にも解釈される。

言い換えればこの絵の写実的な主人公が国王夫婦の姿であり見る人の姿でも説明できるということだ。

暗い後背景でこの鏡を表現するために執事がドアを開けて光を保有するようにすることだ。

前にも話したように光は特定人物のための要素で理解することができる。

 

とにかくこの絵はよく構成された美しい一点の絵で見ることもできるが、上で見回してみたようにマルカリタゴンジュが主人公になることができて、ベラスケス自身が主人公になり得て、国王夫婦、又は見ている人が主人公になり得る。

事実、絵を評すのは主観的だ。

作家が口を開かない以上、その意を誰が知ることが出来るだろうか?

しかし、そのような確実な解説なしで各自の目と気持ちで絵を鑑賞できることがさらに多いインスピレーションを誘発する。

私たちの人生と哲学もこれと同じだと考える。

私たちの人生に正確な正解があるならば私たちは果たして主観的なインスピレーションを発揮することができるだろうか?

一枚の絵にもいろいろ哲学があるように、人生という私たちの‘キャンパス’には私たち読者だけの哲学が存在するのは当然のことだと考える。

それでは、私たちが描いた絵の主人公はだれになるであろうか。

 

 

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