自分が撮る写真はどんな写真が多いいのだろう？ 

自問自答しながら撮った写真を見てみる。 

見れば見るほど、こうしたらもっと良かったと思いながら自分の好きな写真をみかえす。 
 
そんな心境の中で今回のこの写真が一番自分が好きな写真ではないかと感じた。 

ピンときたきっかけは、女性らしさがあるからだ。 

男の僕がこんな事を言うと、少し怪しまれるだろうが決して僕はそっちの人ではない。 

 

女性らしさと聞くと沢山の言葉が頭の中に思い浮かぶ。 

綺麗、美しい、華やか、可愛い、キャリアウーマン。。。。。 

どれもいい言葉ではあるが、なにかピント来ない。 

僕の考える女性らしさの本質は奥ゆかしさではないかと思う。 

奥ゆかしさとは、奥にひそむものに強く心がひかれる。さらによく知りたい。という事ではないかと思う。 

それは被写体がもつ良さが内面からでている状態である。 

 

その内面の良さを外にだす事を僕たちカメラマンは写真で残さなくてはいけない。 

その為に被写体と会話をして疎通を通して、被写体をどんな人なのかを知っていき、どんな言葉を投げかけたら、心がくすぶられるのか、
感情が震わされるのかを分析しなくては奥ゆかさを出す事は出来ないだろう。 

 

写真の彼女はハーフ成人式でライフスタジオに来店された。 

彼女と会った瞬間僕の中で、何かビビッとくるものがきた。 

それは、彼女の奥ゆかさを表現したいと僕の心が感じたからだ。 

 

とても礼儀正しい彼女は、こちらからの問いかけに丁寧に受け答えをしていた。
また立ち振る舞いも凛としていて美しく、きっと大人になったら、大和なでしこになるのではないかと想像した。 

そんな彼女もまだ10歳
凛とした美しさも何かが足りない。 

それは女性らしさでもっとも重要な奥ゆかしさではないかと感じ、 

それをどの様に残すのかをファインダーを通して探した結果がこの写真だ。 

 

奥ゆかしさをポイントは、女性が持つ柔らかなラインにあると思う。 

葉っぱをもつしなやかな指、それに口をつける柔らかい唇、そしてこの仕草をどんな想いでしているのかを連想する事ができる目。 

これが彼女の奥ゆかしさだと感じた瞬間であり、
大人になって彼女が内に秘めている美しさがいったい、どのように変化しているのかをファインダー越しで考えつつ、
このまま素敵な大和なでしこであってほしいと想いながら、シャッターを押した瞬間であった。