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大宮店
大好きなもの。
投稿日:2023/4/29
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photo essay 撮影者の気持ちを文字におこし綴ること。
1番最初は彼女のことを書こうと決めていた。
彼女との出会いはカメラの専門学校に入学した初日。
エレベーター前で青い髪をした若いニッコニコした女の子。
夢に一生懸命全力で全速力で走っているような子。
そんな彼女の姿に私も何度も背中を押された。
私の昔の伝手で撮影の機会をもらい、彼女と毎月のように撮影に行った。
バイトと撮影、毎週日曜の学校。時には撮影のハシゴまでするくらい
全力で夢に向かって一生懸命走っていた。
彼女のデフォはニッコニコの笑顔。とても可愛らしくて
一緒にいる私までつられて笑顔になるくらい
屈託のない笑顔。
私と彼女はよく2人で撮影に出かけた。
たくさんシャッターをきっているうちに1つのことに気付いた。
どの笑顔も可愛らしくて、たくさんポージングしてもらって
たくさん小物を使用して、色々な光の条件の中撮影をしているのに
毎回私は彼女のこの姿が大好きで、夢中になってシャッターを押していた。
それは、カメラを握っている時の彼女の姿。
普段ニッコニコの彼女がふっと見せる本当の表情。
普段私はオールドレンズでロケ撮影をする。
自分の指先でピントを合わせる。
光の条件はもちろん、ピントを指先で微調整しながら撮影をする。
私は彼女のこの表情を逃したくなくて息を止めて、瞬時にピントを合わせてシャッターを押す。
普段は屈託のない笑顔で私をみてくれていて、
楽しい笑い声が聞こえてくる。
そんな彼女の真面目な表情。
きっと根は真面目なんだろうなぁと思う。
そんな彼女のファインダーには
何が写っているのだろう。
私はどんなふうに見えているのだろう。
そんなことをふっと思いながら
私もファインダーから彼女を見つめて
静かにシャッターを押すの。
photo&white zenke
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